私が某メガバンクで為替ディーラーをしていた頃、よく金融機関で働くことを目指す学生から「機関投資家であることの強みって何ですか?」「FXやってる個人投資家と何が違うんですか?」という質問をよく受けた。

実際に金融機関で働いたことの無い人間にはイメージはつきにくいと思うので、今回簡単に説明したい。

 

まず、機関投資家の強みとしては圧倒的な情報量の差であろう。プロが使用するブルームバーグやトムソン・ロイターの情報端末には、リアルタイムの為替や世界の株価、債券価格だけでなく、常に最新のニュースが流れている。例えば、政府高官や中央銀行の関係者が何か発言をすれば、それが瞬時に情報端末に流れてくるんだ。私がプロから個人投資家に転身して一番苦労したのがこの情報格差。プロの時は、例えば相場が経済指標の発表以外で急に動いたときには、要人発言やテロなどの事件の場合が多く、ブルームバーグですぐにそれを知ることが出来るため冷静に投資の判断が出来る。しかし、個人投資家であると、ネットで流れるまで時差があるため中々状況を把握することが出来ない。

また、銀行や証券会社などの大手金融機関には多くのエコノミストやアナリストが在籍しており、債券、為替、株式等それぞれのディーラーも数多くいるため、会議などを通じて各商品の最新のマーケット情報や今後の見通しなどを入手することが可能だ。

更に、教育体制がしっかりしており、最初は素人であった若手もトレーニー制度などを通じて基礎から業務を学ぶことが出来るため、至れり尽せりの環境だろう。

 

一方、弱みも数多くあり、組織であるため、どうしても上司や周りの相場感に左右されやすいということだ。例えば個人でポジションを持てるプロップディーラーであったとしても、部長などのボスや周りがドル買い円売りのポジションを持ってるのに、一人だけドル売り円買いのポジションは持ちづらい。それで買った時は褒められるが、負けた時は「あいつはキチガイだ」と思われてしまう。サラリーマンリスクを考えると、皆んなと同じポジションを持って、買ったらハッピーだし、負けても皆んな負けてるからしょうがないね、ってことで落ち着く。

後は、若手が特にそうだが、相場を見て売買をする以外にも、その他いろいろな雑務や事務が上司から降ってくるため、相場以外のことに時間を取られてしまうことも多々ある。

 

そういう意味では、相場を一番見る時間があるのは、個人の専業トレーダーだろう。

 

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