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トルコリラ建ての投資信託ってどうだろう~?

鈴木(T-ya)鈴木(T-ya)

では、トルコリラ投資信託の特徴やメリット・デメリットを解説していくよ!

投資運用にはローリスク・ローリターンのものから、ハイリスク・ハイリターンのものまで様々ありますが、日本が超低金利政策を継続しているため、預金にまったく利息が期待できない状態です。

そこで注目されるのが、ファンドマネジャーという投資の専門家に資産を託して運用していく「投資信託」になります。より高利回りを目指すのであれば新興国へ投資していきたいところですが、「トルコリラ建て」の投資信託はどのような現状なのでしょうか?

<今回の記事で分かること>
・トルコリラ投資信託の特徴とは?
・メリットとデメリットは?
・実際儲かるの?

 

トルコリラの投資信託の特徴

トルコリラ建てでトルコの株や債券などに分散投資していく投資信託は、メリットもあればデメリットもあります。大切な資産を運用する以上は、リスクマネジメントのためにもしっかりとデメリットを把握しておく必要があるでしょう。

高利回りである

新興国企業は、配当が高く、利子が良いため利回りが高いというメリットがあります。実際に2018年9月以降の2ヶ月で、大きく基準価格(投資信託の値段)を伸ばした投資信託の金融商品には、トルコリラ建てが多く名前を連ねています。

ただし、新興国にはカントリーリスクがつきものです。基準価格が上がることもあれば、下がることもありますが、新興国はその変動が激しいのがリスクです。信用が低いからこそ高利回りをアピールしているという側面もあるのです。

また純資産が増えていなくても、顧客維持のために分配金を配当しているケースがありますが、純資産を切り崩して分配金に回しているだけなので、結果として資産が目減りしている可能性もあります。

投資運用する以上は、効率よく、ハイリターンを期待したいという気持ちがあるでしょうが、運用実績がどのように推移しており、トルコの政治情勢や経済状況がどのようになっているのかをファンドマネジャー任せではなく、自分で確認していく必要があるでしょう。

為替リスクがある

新興国のカントリーリスクは、その国の通貨価値に大きな影響を及ぼします。トルコの企業の株や債券を購入するには、日本円をトルコリラに替える必要があります。仮に株や債券で利益を積み上げていっても、円高が進み、トルコリラの通貨価値が下落すれば、積み上げた利益は吹き飛んでしまいます。

逆に円安になり、トルコリラの通貨価値が上昇すれば、利益はさらに大きくなっていきます。もちろんその可能性がないわけではありません。しかし、2018年に入りどんどん利上げをして立て直しを図っているトルコリラですが、2019年3月に突入しても1トルコリラ20円台です。

トルコリラ円のチャート

2014年には53円台であり、2017年10月に最安値となる27円台まで下落、2018年8月にはついに16円台も割り込みました。その後、アメリカとの国交正常化の動きや、原油安、利上げで持ち直してはいますが21円台前後の値動きです。

特に今後、アメリカとの関係がどう改善されていくかが重要になってきます。関係が悪化することになると暴落の危険性もあるのです。トルコリラ建ての投資信託では高利回りばかりがアピールされて、こういった為替リスクがかすんでしまいますが、投資家側としては充分に注意しなければならない点です。

※最新のトルコリラの見通しについては、【トルコリラ円見通しと下落要因【元為替ディーラーが解説】】もご覧ください。

 

トルコリラ建ての投資信託に関しては、投資の専門家に任せているから大丈夫ということは決してないでしょう。定期預金などと違い、投資信託は元本割れもあるのです。そういった点においてリスクの高い金融商品だと言えます。

手数料が高い

投資信託には手数料がかかります。証券会社や銀行、販売会社に払う「購入手数料」が1~3%(税抜き)です。それ以外にも、維持費として毎年かかるのが「信託報酬」(運用管理費用)です。こちらは0.5~2%(税抜き)ほどになります。

三菱UFJ国際投信の「トルコ債券オープン・毎月決済型為替ヘッジなし」を例に出してみると、購入手数料は3%(税込み3.24%)です。信託報酬は純資産に対して年率1.2852%(税込み1.1900%)かかります。ちなみに「為替アクティブヘッジ」になると年率1.5012%(税込み1.3900%)です。

信託報酬は、日経225やダウ平均のようなインデックス型の投資信託であれば0.5%ほどですが、トルコ建て投資信託になると手数料が高くなります。

特に信託報酬は毎年かかるので、長期に渡って運用する場合は、合計すると大きな額になることが考えられます。

 

トルコリラについては、FX(外国為替証拠金取引)によるスワップポイント投資が手数料が安くて人気がありますね。

トルコリラの投資信託の推移

それでは実際に、トルコリラ建ての投資信託の金融商品がどのように推移しているのか確認していきましょう。ポイントになるのは、2018年8月の通貨危機の際の損失額と、その後の経過になります。

2018年のトルコリラ通危機の損失

国内にはトルコリラ建ての投資信託はおよそ50商品ほどあります。2017年末にはその資産額が4,146億円でした。しかし、2018年8月、トルコがアメリカ人牧師を拘束したことからトルコとアメリカ間の緊張が高まり、トルコリラは通貨危機を迎えることになります。その結果、トルコ関連の投資信託資産は8月15日時点で2,044億円まで目減りしました。下落率はまさに50%以上です。

この時は大混乱が生じ、トルコリラ建ての金融商品の購入や解約の対応ができない事態となり、受付停止となっています。こうなると投資家側としては手の打ちようもありません。事態が収拾するのをただ待っているしかないのです。

その後、トルコが牧師を解放したことでアメリカの関係は落ち着きを取り戻し、トルコリラも改善の方向に向かうのですが、最終的に2018年年度末比で下落率が50%を上回る金融商品も出てきてしまったのです。

2019年2月までの推移

通貨危機以降の経緯を確認してみましょう。

三菱UFJ国際投信の「トルコ債券オープン・毎月決算型為替ヘッジなし」は、2018年8月下旬には基本価格2,322円、資産額11.33億円まで落ち込みましたが、2019年2月27日の時点では基本価格3,491円、資産額18.01億円まで回復しています。ちなみにこちらの商品は2018年9月以降の2ヶ月の上昇率はトップの24.6%を記録しています。ただし年始から比較すると30.3%の下落です。

基準価額の推移

(引用先:三菱UFJ国際投信)

同様に2ヶ月の上昇率で20%以上を記録したのが、大和証券投資信託委託の「トルコ・ボンドオープン」です。ただしこちらも年始と比較すると36.4%の下落となっています。

「日興ピムコ・ハイインカム・ソブリン・ファンド(トルコリラコース)」も2ヶ月の上昇率は16.4%でしたが、年始に比べると21.7%の下落でした。つまり年始からドル建て投資信託を始めていると損失が出ていますが、底値をつけ、状況が改善され始めた9月に始めていると利益を出せているということになります。

変動が大きいために、始めるタイミングを見極めるのはかなり重要だと言えるでしょう。

トルコリラ建て投資信託のまとめ

トルコリラ建てによる投資信託のメリットとデメリットをまとめてみましょう。

 

メリット
・日本国内の定期預金や保険商品に比べて高利回りである。
・投資のプロが分散投資をしてくれるので、リスクヘッジができる。
・ここからトルコの政治や経済が安定していけば、大きな利益が期待できる。
・心配であれば、投資信託なので1,000円や1万円からの少額から始めることができる。

 

デメリット
・為替リスクによって元本割れのリスクがある(トルコリラ安が継続中である)。
・カントリーリスクによって取引が停止になる事態も想定される。
・手数料が高い。(購入手数料の他にも信託報酬がかかる)。
・プロの投資家でも予測が難しい。

以上の点を考慮しながら、どの金融商品に、どのくらいの資産を、どのくらいの期間投資するのか検討してみるのがいいのではないでしょうか。

なお、トルコリラの外貨定期預金について知りたい方は、【トルコリラの外貨定期預金ならFXの方が断然お得な理由とは?】もご覧ください。




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