「資産運用を始めたいけど、どのような方法があるんだろう?」
これから資産運用を始める方は、知識も経験もないですし、投資の世界がどうなっているのか全く分からないで怖いと思う方も多いと思います。
資産運用初心者にありがちな失敗例が
・極端にリスクを恐れてしまう
・大きなリターンのみに着目して過剰なリスクを取ってしまう
といったものです。
リスクとリターンは切っても切り離せない存在なので、両方ともしっかり抑えて資産運用をしなければなりません。
それでは、資産運用初心者に向けてリスク・リターン別に資産運用の方法をお伝えします。
目次
リスクを極力抑えて資産運用したい人向け「定期預金」
最もリスクを抑えてスタートできる資産運用が「定期預金」です。
定期預金はすでに始めているという方が多いかもしれません。
投資には不安がある人には始めやすい商品となっています。
普通預金よりも利率が良く、1,000万円まで元本保証あり
普通預金にも金利がつきますが、現在は0.001%の利率を採用している金融機関が多いです。
1,000万円を1年間預け入れしておくと100円が利益としてもらえる計算です。
かなり金利も低く預け入れしていてもほとんど増えません。
しかし、定期預金で貯蓄すると0.01~0.1%の金利で運用されます。(金融機関によって変わってきます。)
0.1%だと1,000万円を1年間預け入れすると1万円が金利として付いてきますので、普通預金で貯蓄するよりは若干ではありますが増え幅が大きいと言えます。
最近ではネットバンキングがぐんぐん成長してきており、金利をメガバンクより高めの設定にしているところがあるため、抵抗がない方は利用してみるとよいでしょう。
そして、普通預金・定期預金ともに元本保証がされている商品になります。
入れたお金が減るリスクは絶対に避けたいけれど、普通預金よりも利率の良いところに入れたいと考えている人には最適です。
また、定期預金は金融機関が破綻した場合でもペイオフ制度によって元本1,000万円と破綻した日までの利息を保証してくれるシステムがあります。(1金融機関ごとに合算して、預金者1人当たり元本1,000万円まで)ですので、1,000万円以内投資金額であれば万が一のことがあっても、保証されているので安心して資産運用が行えます。
資産は増えにくく、途中解約しにくい
元本が減るリスクが少なく安心である分、資産は先ほど挙げたようになかなか増えにくいというデメリットもあります。
また、満期といって一定期間はお金を引き下ろしたり、解約したりすることができない期間があります。
お金の出し入れが不便な分、普通預金より金利が高くなっているのです。
この満期未満で解約や引き落とししようとすると手数料がかかることもあります。
その期間は確実に使う予定のないお金を入れるようにしましょう。
ちなみに、絶対安心と思われる定期預金ですが、実は、インフレで資産価値が目減りするというデメリットもあります。
これについて詳しく知りたい人は、以下の記事をご参考下さい。
記事:【貯金は危険!?】元銀行員が教える預金のリスクとインフレへの防衛策
大きなリターンは狙わず低リスクで資産運用したい人向け「債券」
定期預金は作っている・試したことがあるが、定期預金よりも利回りの良い資産運用をしたい方。だけど、ローリスクで資産運用を行いたい方にオススメなのが債券です。
債券とは、国・地方自治体・企業が発行しておりそれを投資家に購入してもらう有価証券のことです。
それを購入してもらい資金を調達するという意味では、株式と似ていますが、利率・満期が決められている点などで違いがあります。
定期預金よりも大きなリターンがあり、リスク回避の資産にピッタリ
債券は、基本的にローリスク・ローリターンの商品だと言われています。
ですが、先に紹介した定期預金よりもリターンは大きいです。
国債で見ると、現在の利回りは0.085%となっています。
債券は利子の収入以外に、それを売却することで得られる売却益も狙うことができます。
また、基本的に投資先(国・地方自治体・企業)が破綻しない限りは元本保証の商品です。
定期預金と同じで、元本保証が付いているのに利回りが良くローリスクということでかなり魅力的ですよね。
債券発行元が破綻・倒産するリスクも存在する
ただ、元本保証と言いましたが投資先が「破綻しない限り」という点に注意してください。
企業はもちろんですが、地方自治体や国も破綻する可能性はあります。
その場合、投資金額を回収できない可能性もありますので投資先の財政状況・経済状況を把握しておかなければなりません。
ローリスク・ローリターンであっても、自分で判断できる知識は必要です。
リスクを許容でき、大きなリターンを狙った資産運用したい人向け「株式」
投資と聞いたら株を想像する方も多いのではないでしょうか。
確かにリスクもある投資方法ですが、大きなリターンを狙う方にはオススメの方法です。
S&P500の過去30年間の平均リターンは約10%
右肩上がりの成長が特徴であり、「投資の神様」ウォーレン・バフェット氏が投資を推奨するのが、アメリカの代表株「S&P500」。
過去30年間の平均リターンは9.89%と、年間10%近い驚異的パフォーマンスを記録しています。
この間にITバブルやリーマンショックといった大きな金融危機もあったことを考えると、リスクに見合ったリターンが得られていることがわかりますね。
値動きが大きく、株価の動向の予測は難しい
リターンが大きい商品ですが、その分リスクも伴います。
株価の値動きは債券などに比べると変動が大きく、動向も予測が困難です。
ITバブルの崩壊やリーマンショックでは約60%の株価暴落を記録し、ベテラン投資家でさえ予測しきれませんでした。
資産運用初心者であれば、大金は投じないことをおすすめします。
資産運用のプロに一任したい人向け「投資信託」
債券や株式を上げてきましたが、自分で投資先を選んだりするのはハードルが高い!という方向けの商品は投資信託です。
商品が豊富であり、自分に合った運用方法が選べる
投資信託では、プロがあらかじめ投資先をいくつかピックアップし、セットにしてくれているものです。
また、投資信託の中に株や債券が含まれていても自分でトレードする必要はなく、ファンドマネジャーと呼ばれるプロに任せることができます。
投資信託にも様々な商品があり、低リスクで運用してくれるものや大きなリターンを狙って運用してくれるものなどその種類は様々です。
ですので、あなたの投資指針にあったものを選ぶことができます。
元本保証はなく、リスクの理解が必要
投資信託においては、元本保証のない商品が基本です。
運用成績が悪い場合、損失が出る場合もあります。
普通預金・定期預金よりも利率が良い分リスクもあるので、それを受け入れることができる方は資産運用の手段としてより効率的に資産形成できるため、かなりオススメです。
運用はプロに任せることができますが、運用状況や商品の適正など自分でも確認・再検討することは忘れないようにしましょう。
現物資産を持って資産運用したい人向け「不動産」
債券・株・投資信託など実際に目に見える「物」ではないので見えないところにお金を投資するのは不安という人もいると思います。
そんな方には、不動産投資がオススメです。
不動産投資は、実際にある「物」=物件を所有することができます。
現物資産はインフレなどの物価変動にも強いです。
レバレッジを有効活用でき、値動きが小さく手間がかかりにくい
不動産は金融商品とは違って投資金額が大きいです。数千万円することも普通にあります。
普通物件をキャッシュで買える人は少ないため、金融機関でローンを組み購入しますよね。不動産投資はそこでレバレッジを効かせることができます。
1,000万円の自己資金があったとします。
それを使って1,000万円の物件を購入することもできますが、1,000万円を頭金として3,000万円の融資を受けることができればより家賃収入の高い物件を購入することも可能です。
それが株や債券などになると銀行は融資をしてくれません。
投資の中で銀行がローンを組んでくれるものは不動産投資だけなのです。
また、物件自体の値動きは大恐慌などを除くとかなり小さく安定しています。
そのため、無価値になることがまずないため売却益も狙えます。
流動性は低く、初期費用が大きい
不動産投資のデメリットは、流動性が低い点が挙げられます。
流動性が低いとは、現金化するまでに時間がかかりやすいということです。
不動産は大きな買い物ですので、購入する側も当然慎重です。
株などとは違い、買い手が見つからなければ売りたくても所有し続けなければならない可能性もあります。
また、不動産投資は頭金が必要になったり賃貸として出す前に改装・修繕しなければならなかったりと、初期費用が必要になることも。
初期費用も数万円であればいいのですが、数十万円数百万円となれば家計や精神的面への負担も大きくなりますよね。
そのため、ある程度の投資資金を準備するなど対策が必要になります。
もちろん、初期費用を手出しせずにフルローンする投資方法もありますので興味がある方は不動産会社に相談したり、セミナーで情報収集したりしてみてください。
資産運用の方法まとめ
いかがでしたか?
投資といっても様々な種類があります。
・定期預金
・債券
・株式
・投資信託
・不動産
これからの資産形成にあった商品を見つけるための参考になれば幸いです。
また、今回紹介していませんが、外貨預金やFXも魅力的な資産運用の方法なので、それらについて興味がある方は、こちらの記事をご覧ください【FXは稼げる?初心者でもわかる始め方の教科書|元銀行員が解説】。


