「年金は本当にもらえるのか?」

これは多くの人が気にする問題でしょう。

核家族が増え、少子高齢化が進む日本。現時点の人口は約1億2千万人ですが、総務省のデータによると徐々に人口減少し、2050年には1億人を切ると予測しています。(総務省 2015年我が国の人口の推移より)

これはあくまで予測なので、もっと速いスピードで右肩下がりに減少していく可能性も考えなければなりません。

一昔前の日本は、団塊世代・団塊ジュニア世代のベビーブームにより生産年齢層(15歳以上~65歳未満)が十分にいる状態でした。いわゆる人口ピラミッドが三角形になっている状態です。しかし、医療の発展で平均寿命が延びると同時に、共働きの増加や結婚・出産の高齢化により出生率が減少し、人口ピラミッドは今や壺型と呼ばれる不安定な形になっています。

近い将来には逆三角形になる可能性も十分にありえるでしょう。

 

そんな時、はたして年金はもらえるのか?

少子高齢化でおこる問題として、労働人口不足による日本経済低迷なども懸念されていますが、今回は「年金」についてお話ししていきます。

年金の基本的な仕組み

そもそも年金の仕組みはどうなっているのでしょうか。すでにご存知の方もいるかもしれませんが、今一度振り返ってみましょう。

自分のために払っているのではない

現在支払っている公的年金は、実は自分の年金の積み立てをしているわけではありません。

日本の年金制度として現在取り入れているのは、「賦課方式」です。

賦課方式とは、働いている世代が年金受給世代へお金を仕送りするといったイメージです。

そのため、現役世代が高齢者を支えているという表現が使われます。

年金は3階建て

年金はよく3階建てだと言われます。

1階の土台となる部分には、20歳から60歳未満のすべての国民に加入義務のある「国民年金」。

2階部分には、会社員・公務員が加入する「厚生年金」、自営業者が任意で加入する「国民年金基金」。

そして3階部分には、企業や個人がそれぞれ任意で加入する「確定拠出年金」「企業年金」などがあります。

原則65歳から支給開始

年金がもらえるのは、現時点では原則65歳以上からとなっています。

ですので、60歳で年金を払い終わり受給できる65歳までは待機期間が設けられていますので、その間は基本的には年金はもらえません。(厚生年金加入期間が12ヶ月以上ある人は60歳から受け取れる「特別支給の高齢厚生年金」というものがあります。)

年金制度が抱える問題

今までは、順調にいっていた年金制度。

しかし、ここ最近ではニュースで年金問題が取り上げられたり、若者の老後の不安がネットでも度々話題になったりしています。

日経産業地域研究所は、20~24歳へ「なってほしいニッポン将来像」というアンケート調査を行いました。(2015年)回答で1位に上がったのは、引退しても老後の不安がない社会になってほしいというもの。

若い世代は、現時点ですでに老後の生活へ不安を抱えています。

では、一体どんな問題を抱えているのでしょうか。

少子高齢化により世代間扶養の維持が難しい

この年金制度には世代間扶養という基本的な仕組みがあります。

世代間扶養とは、先ほども少し挙げましたが現役世代が支払っている年金の保険料で高齢者を支えることを指します。

ですので、高齢者を支えられる現役世代がいてこそ年金制度が成り立っているのです。

しかし少子高齢化に伴い、支えなければならない高齢者が増加している反面、現役世代が減少しています。

以前は、現役世代6人で高齢者1人を支えていましたが、今では2人ほどで支えている状況です。

このまま少子高齢化が加速していけば、1人で高齢者1人を支えなければならない過酷な状況になっていきます。

すでに、この世代間扶養の維持が困難な状況にあるのです。

年金未納者が増加傾向

年金制度崩壊もささやかれるようになってから、年金の未納者が増加傾向にあります。

「自分が受給側になる頃にはもらえないかも」「もらえても減額しているかもしれない」という不安から、国に年金として支払っている分を自分で将来のために積み立てしたほうが良いと考え支払っていない人もいるようです。

また、仕事に就けなかった・奨学金を返すだけで手元にお金が残らないなど家計が苦しい人が支払っていないケースも。

国民年金未納者は現在4割ほどいるといいます。

以外と多い印象です。

実際、現在の60歳以上は支払った年金以上のリターンを得られるとされます。

しかしそれより若い世代の人は、納めた金額に対して受給できる金額はマイナスになっていきます。

年金を納めれば納めるほど損をするので「おさめ損」という人もいるようです。

支払って損をするくらいなら、自分で将来の資金を作るという気持ちも分からなくはありません。

だからといって未納を容認しているわけではありません。

現在は、未納者に対しての罰則も強化されています。決められた年金はしっかりと払うのが得策です。

増える保険料、減る年金受給額

国民年金保険料は徐々に増額しており、日本年金機構が出している「国民年金保険料の変遷」で確認することができます。

例えば、平成元年4月〜平成2年3月の徴収では8000円ですが、平成30年4月~平成31年3月は1万6340円の約2倍の金額になっています。

もちろん経済成長やインフレ・デフレによって昨年より減額している年もありますが、右肩上がりで増額している現状です。

一方で、もらえる年金額は減っていくと考えられています。

過去10年間で国民年金は0.1%ほどの減少ですが、厚生年金は過去5年間で比べてみても2.2%ほど減少しており対策を打ち出さない限りこのまま減り続けるのは目に見えています。

年金はホントにもらえるの?

ここまでのお話で、自分が65歳になった時に本当に年金もらえるの?と思われたかもしれません。

お金は老後の不安のナンバー1

実際、クラウドポートが行った「老後資金に関するアンケート」で20代以上の男女583人に老後資金に不安はありますかと質問したところ、86.8%があると回答しています。

年金は減額していくため、必要な生活費は自分たちでなんとかしなくてはいけません。

平均寿命は延び、今や100歳が当たり前の時代がくるとも言われています。

iDeCoやつみたてNISAを国が推奨する背景

このような状況に日本政府も政策を打ち出しています。

最近耳にすることも多いiDeCoやつみたてNISAは、「老後の生活を国で面倒みれなくなる時が来るかもしれないから自分たちで用意しておいてね。」という意味が込められているのです。

どのような制度か説明すると、iDeCoは60歳まで毎月定額を積み立て運用し、60歳以降に引き出すことができます。

運用で得た利益は非課税で賭け金は所得控除され、毎年払いすぎた分は還付されます。

つみたてNISAも少し似ているのですが、こちらは満期等はなくiDeCoよりも引き下ろしが割と自由です。

20年間・年間40万円の投資額であれば、利益がでても非課税として扱われます。

NISAの商品は豊富で、複利でバランス良く運用すれば普通に貯金するよりも効率的に資産を作ることが可能です。

 

関連記事:活用しなきゃ損!NISAの仕組み完全マニュアル【超入門】

関連記事:老後のために知っておきたいiDeCo(イデコ)の仕組みと3つのメリット

ゼロになることはないが、受給年齢は上がって受給金額は減る

日本政府も、現在の年金制度の困難な状況を認めているため受給年齢が上げられる可能性は大いにあります。

実際、2018/9の総裁選の討論会では、安倍首相が年金開始年齢の見直しについて話し”70歳”というキーワードも出ました。

また、少子化にストップがかからない限り年金受給額も徐々に減っていくでしょう。

年金が全く0になることはありませんが、老後の生活資金は自分たちで用意していくつもりでいなくてはいけません。

現時点で老後資金は年金+3000万円が必要額の目安ですが、平均寿命が延びていくに伴い3000万円だけでは足りない可能性もあります。

普通に貯蓄するだけではなく、iDeCoやNISAなどの制度もうまく活用して効率よく資産を作っていく必要がありますね。

まとめ

いかがでしたか?

まだまだ先のことだからと終わらせるのではなく、自分や家族の将来を真剣に考え充実したセカンドライフを送れるように自分から情報を集めていきましょう。



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しまづ@看護師ライター

現役看護師でありながらFP資格も保有。看護師として働く中でお金の知識がないと、時に自分や大切な家族の生活を脅かしてしまうことを知る。金融、医療の記事執筆を中心に活動し、確かで役に立つ情報をお届けすることをモットーとしている。