こんな疑問を解決!
- FXのpips(ピップス)とは?
- pipsと銭の違いは?
- pipsとポイントの違いは?
FXや為替の業界では、レートの単位で「銭」「pips」「ポイント」など様々な呼称があり、混乱してしまう人も多いのではないでしょうか。
pips(ピップス)とは、為替レートの基本最小単位のことです。
ただ、これだけを聞いても何のことかよく分からないと思うので、今回の記事では、pips(ピップス)とは何か?銭と何が違うのか?などについて解説をしていきます。
今回の記事を読めば、pipsなどの単位で迷うことはなくなりますよ!
鈴木 拓也
株式会社フィンテラス代表取締役
- 三井住友銀行で為替ディーラー業務を経験して独立
- 純資産4億円をFXや株で運用中|2023年利益+5,000万円超
- 著書「7日でマスター FXがおもしろいくらいわかる本」「世界一やさしい FXチャートの教科書 1年生」など
- 公益社団法人 日本証券アナリスト協会認定アナリスト
pips(ピップス)とはどういう意味?
pipsとは、為替レートの基本最小単位のことです。
そして、pipsは円を含む通貨ペアの場合と、円を含まない通貨ペアの場合で異なります。
それぞれのケースで以下の通りになります。
円を含む通貨ペアの場合
- 1pips=1銭=0.01円
円を含まない通貨ペアの場合
- 1pips=0.0001
それでは詳しくみていきましょう。
円を含む通貨ペアの場合
円を含む通貨ペアとは、ドル円や、ドル円以外のユーロ円、ポンド円、豪ドル円(これらをクロス円と言います)があります。
そして、為替の世界では今は存在しない1円以下の単位が使われるので、0.01円=1銭を1pipsと表記します。
例えば、以下のドル円レートを見ると、FX業者が提示しているレートは小数点第3位までありますが、1銭が1pipsなので、小数点第2の箇所がpipsとなります。
よくブログやSNSなどで、「ドル円で50pipsを獲得した!」というような会話がなされていますが、ここで円を含む通貨ペアであれば、pipsをそのまま銭に置き換えて「50銭獲得した」という意味になります。
円を含まない通貨ペアの場合
一方、円を含まない通貨ペアの場合はどうでしょうか?
円を含まない通貨ペアはドルストレートとも呼ばれ、ユーロ/ドル(EUR/USD)、ポンド/ドル(GBP/USD)、米ドル/カナダドル(USD/CAD)などがあります。
そして、ドルストレートの場合は、小数点第4位の箇所がpipsとなります。
例えば、下図のようにユーロドルのレートが1ユーロ=1.1973ドルだったら、0.0003の箇所がpipsですね。
それでは、ユーロドルを1.1973で買い、1.1993で利益確定したとします。
この時、獲得したのは何pipsでしょうか?
もう大丈夫だと思いますが、正解は20pips(1.1993 – 1.1973)となります。
pipsと銭やポイントの関係
最後に、FXや為替の世界では、基本単位として「ポイント」という言葉を使うケースがあります。
これは、ポイント=pipsとなります。
つまり、1ポイントは、円を含む通貨ペアの場合は小数点第2位、円を含まない通貨ペアの場合は小数点第4位となります。
以上のpips、銭、ポイントを整理すると以下のようになります。
通貨ペア | 1pips | 1ポイント |
---|---|---|
ドル円 | 0.01円(1銭) | 0.01円(1銭) |
ユーロ円 | 0.01円(1銭) | 0.01円(1銭) |
ポンド円 | 0.01円(1銭) | 0.01円(1銭) |
豪ドル円 | 0.01円(1銭) | 0.01円(1銭) |
通貨ペア | 1pips | 1ポイント |
---|---|---|
ユーロ/米ドル | 0.0001米ドル | 0.0001米ドル |
英ポンド/米ドル | 0.0001米ドル | 0.0001米ドル |
米ドル/カナダドル | 0.0001カナダドル | 0.0001カナダドル |
ユーロ/英ポンド/ | 0.0001英ポンド | 0.0001英ポンド |
FXの用語に慣れよう!
FXを始めたばかりの人は、聞きなれない専門用語のオンパレードで右も左も分からない状態でしょう。
ただ、少しずつ用語の意味を理解していけば、視界が晴れていくと思いますので、今回説明した「pips」の意味をまずはしっかりと理解しましょう。