こんな疑問を解決!

  • DD方式とNDD方式の違いとは?
  • のみ行為とは何?
  • DD方式のFX会社はのみ行為をしているの?
  • 投資家に有利なFX会社はどっち?

「FX会社は『のみ行為』をしているから、投資家は絶対勝てない!」

「DD方式は『のみ行為』をしているから、NDD方式のFX会社を使うべきだ!」

ネットやSNSではこんな情報を耳にしますが、果たして本当でしょうか?

結論から申し上げますと、のみ行為は投資家にとって不利にという情報は全く的外れであり誤っていると言えます。

今回の記事では、メガバンク出身の元為替ディーラーが、のみ行為が本当にあるのか?DD方式とNDD方式の違いは何か?どちらが投資家にとって有利なのか?を徹底解説していきます。

この記事の執筆者
suzuki_gazou

鈴木 拓也
株式会社フィンテラス代表取締役

  • 三井住友銀行で為替ディーラー業務を経験して独立
  • 純資産4億円をFXや株で運用中|2023年利益+5,000万円超
  • 著書「7日でマスター FXがおもしろいくらいわかる本」「世界一やさしい FXチャートの教科書 1年生」など
  • 公益社団法人 日本証券アナリスト協会認定アナリスト

詳しいプロフィールはこちら

 

「のみ行為」とDD方式・NDD方式を動画で解説

以下の動画では、「ノミ行為」やDD方式・NDD方式の違いについて説明しています。

動画でイラストを使って解説していますので、分かりやすいと思いますよ。

 

鈴木拓也鈴木拓也

動画をご覧になった方も、以下記事を読めば理解が深まりますよ。

DD方式・NDD方式とのみ行為

FX会社の「のみ行為」を詳しく理解するために、まずはDD方式とNDD方式について理解しましょう。

FXの世界には、個人投資家、FX会社、インターバンクの金融機関の3つの存在があります。

そして、私たち個人投資家はFX会社に口座開設して取引をしますが、そのFX会社は個人投資家が行った取引と同じ取引(これをカバー取引と言います)をインターバンクの金融機関とします。

 

DD方式(Dealing Desk、相対取引)とは、FX会社にディーラーデスクがあり、個人投資家の取引をインターバンクでカバーするかどうかをディーラーが決定します。

DD方式は、主に国内FX会社が採用している方式になります。

一方、NDD方式(Non-Dealing Desk、インターバンク直結)というのは、FX会社の為替ディーラーがおらず、個人投資家と成約した取引をすぐにインターバンクでカバーを取る方式のことを指します。

NDD方式は、主に海外FX会社に多い方式になります。

DD方式とNDD方式

  • DD方式:個人投資家とインターバンクの間にディーラーが介在
  • NDD方式:インターバンクに取引が直結

 

インターバンクや為替マーケットの仕組みは以下の記事をご覧ください。

記事:【FX入門】FXとは?を基礎から全8記事で銀行員が解説するよ!

のみ行為とは

FX会社が行う「のみ行為」とは、個人投資家と成約した取引をすぐにインターバンクでカバーを取らず、FX会社が抱える行為(=のむ行為)を意味します。

上記で解説した通り、NDD方式はすぐにインターバンクでカバー取引をしますので、のみ行為が行われるのはDD方式のみとなります。

では、FX会社が「のみ行為」をすると、個人投資家にとって不利になるのでしょうか?

結論から言えば、FX会社が「のみ行為」をしようがしまいが、個人投資家にとっては全く影響がない事と言えます。

よく、DD方式は「のみ行為」が行われているので、個人投資家にとって不利になるという議論を耳にします。

しかし、全く本質が分かっていない人が言っているに過ぎず、以下で解説するFX会社のビジネスモデルを知っていれば、関係ないことは明らかです。

DD方式の「のみ行為」は不利にならない

まず、個人投資家がFXで「買う」か「売る」かの判断は、個人投資家次第です。

上がると思えば買いますし、下がると思えば売ります。そこにFX会社がどこだろうが、DD方式だろうがNDD方式だろうが全く関係はありません。

ここまでは当たり前の話ですよね?

そして、FX会社と個人投資家の取引が成約した後、NDD方式はすぐにインターバンクにカバーを取ります。一方で、DD方式はカバーを取るか、それとものむかはFX会社の為替ディーラーの判断になります。

ここで、FX会社がカバーを取ろうが取らなかろうが、個人投資家の利益には全く影響は出ないです。

それはそうですよね。

買うか売るかの判断は個人投資家次第ですし、利益が出るか出ないかは、その後のマーケット動向次第なので。

利益が出たら投資家の分析が正しかったことを意味し、逆に、損が出たら読みが外れただけなので、FX会社は一切関係はないです。

以上の理論がしっかりと理解出来ていれば、「DD方式のFX会社は「のみ行為」をするので、投資家は不利だ」という議論が全くの誤りであることに気が付くでしょう。

DD方式とNDD方式の特徴

ではこれまでの説明を読んで、「結局、DD方式とNDD方式のどっちがいいの?」と思われた方もいるでしょう。

そんな方のために、ここからDD方式とNDD方式の特徴を説明していきます。

DD方式とNDD方式の特徴

  • NDD方式は約定力が高い
  • DD方式はコスト(手数料)が安い

約定力はNDD方式が有利

まず、NDD方式のメリットとして、約定力が高いことが挙げられます。

約定力とは、約定のしやすさを意味します。例えば、約定力が高いFX会社では、成行注文を出した際に表示されている為替レートで成約しやすく、約定拒否が起きにくいです。

これは、NDD方式はインターバンク直結型なので、イメージしやすいかと思います。

 

約定力が低い会社の場合、例えば、ドル円のレートで110.603だと思って成行き注文したら、実際に約定したレートが110.643となり、スリッページと呼ばれる約定レートがスリップして悪化する事象がおきます。

コストはDD方式が有利

一方、「スプレッド」や「レートの安定性」に関して言えば、DD方式の方が有利です。

例えば、DD方式が採用されている国内FX会社の多くは、ドル円のスプレッドは0.1~0.2銭(原則固定)ですが、海外FX会社の場合は、スプレッドが1.5銭~2.0銭以上となります。

そして、各FX会社ごとによっても変わってきますが、レートの安定性(スプレッドの広がり具合)に関して言えば、元々のスプレッドが狭いDD方式の会社の方が有利と言えます。

初心者はDD方式の会社を選ぶといい

以上、説明してきた通り、約定力はNDD方式の会社、コスト(手数料)はNDD方式の会社の方が有利であることが分かりました。

では、どのような観点からNDD方式とDD方式を選んでいけばいいのでしょうか?

一つの基準に、取引する金額が挙げられるでしょう。

金額が100万通貨(1億円超)であれば、FX会社の約定力に気を使わないといけないので、NDD方式を検討してもいいでしょう。

ただ、それ以下の金額であれば、わざわざ手数料が高いNDD方式を使う必要性はありません。

手数料は安いに越したことはないので、初心者の方であれば「DD方式」のFX会社を選んで全く問題ないと言えるでしょう。

DD方式のFX会社でおすすめな先を知りたい人は、【FX口座・会社おすすめ一覧】をご覧ください。



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