こんな疑問を解決!
- 初心者が少額投資をスタートするやり方は?
- 具体的な手順は?
資産運用初心者の方にオススメなのが「少額投資」です。
投資する銘柄によっては100円から始められるので、とても手軽ですよね。
「少額投資から始めてみたいけど、手順がよくわからない。少額といっても見切り発車で始めて失敗したくない。」
このように、お悩みの方は多いです。
少額投資を資産運用のファーストステップに、と考えている方こそ、基本となる手順をしっかり押さえておかなければなりません。
今回は、少額投資から始めてみたい資産運用初心者の方へ向けて、手順を5ステップで解説していきます。
鈴木 拓也
株式会社フィンテラス代表取締役
- 三井住友銀行で為替ディーラー業務を経験して独立
- 純資産4億円をFXや株で運用中|2023年利益+5,000万円超
- 著書「7日でマスター FXがおもしろいくらいわかる本」「世界一やさしい FXチャートの教科書 1年生」など
- 公益社団法人 日本証券アナリスト協会認定アナリスト
資産運用の目標・ゴールを設定する(ステップ1)
まずは、資産運用の目標とゴールを設定しましょう。
資産運用によって資産を増やすことはあくまで手段にすぎません。
今は少額投資であっても、将来的に本格運用を始めた時のことまで想定し、地に足の着いた計画を立てていきましょう。
あなたの年齢・家族構成・ライフプランは?
資産運用の計画の立て方ですが、残念ながら「こうするのが正解!」というものは存在しません。
というのも、その人の年齢・家族構成・ライフプランによって必要なリターンや、許容できるリスクにバラツキがあるからです。
現在のあなたの年齢・家族構成・ライフプランを整理し、「〇〇年後に教育費で△△万円が必要」といった具合に、資産運用の目標を決めていきましょう。
もちろん、最初は少額投資なので目標の金額が遠く感じ、焦る方もいるでしょう。
それでも目標をしっかり決めてから資産運用を始めることで、お金の使い方が計画的になり、それが後々大きな差になってきますので焦らなくても大丈夫です。
資産運用をどう終えるかも大切
資産運用の目標を立てる際に忘れがちなのが、ゴールの設定です。
あなたの資産運用のゴールはどこでしょうか?
人によって、教育資金だったり、老後資金だったりと様々なゴールがあります。
ゴールから逆算していくことで、少額投資から始めていつから資金を増やしていくべきかの判断材料ができますよね。
しっかりとゴールを設定することで、無茶な資産運用に振り回されることがなくなりますので、忘れずに行いましょう。
最適な資産配分をつくる(ステップ2)
資産運用の目標とゴールが設定できたら、次は最適な資産配分を作っていきます。
資産配分とは、株式・債券・投資信託・不動産などの投資対象から、どこにどれだけの割合で投資していくか決定することです。
「少額投資だから、一箇所にどかんと投資したらいいんじゃないの?」
とお考えの方、たしかにそのような手法もありますが、長い目で考えるとあまりオススメできません。
それは、分散投資をすることでリスクのバランスを調整し、不況が来ても生き残れるように備える必要があるからです。
資産運用にあてる金額が小さいうちから習慣にしておきましょう。
投資する対象によって様々な特徴がありますので、ここはしっかりと時間をかけて選んで下さい。
人によって最適な資産配分は変わる
ここでも人によって最適な資産配分は変わってきます。
若い人であれば、長い時間をかけることができ、また自分が働くことでお金を稼ぐこともできますので、大きめのリターンを狙った資産配分を組むことができます。
反対に、高齢者の方であれば、働いて得られるお金が制限されてきますので、リスクを抑えた資産配分が必要です。
リスクとリターンはトレードオフの関係
資産配分を決定していく上でポイントとなる、リスクとリターンはトレードオフの関係にあります。
トレードオフとは、あちらを立てればこちらが立たず、という意味。
高いリターンを追求すれば、リスクを抑えにくくなるということを覚えておかなければなりません。
反対に、リスクを抑えると、リターンの追求が難しくなります。
少額投資のうちに、あなた自身が追求したいリターンと許容できるリスクのバランスを見極めておきましょう。
具体的な銘柄を選定する(ステップ3)
いよいよ、具体的な銘柄を選択していきましょう。
オススメは投資信託
資産運用初心者で少額投資から始めたい、という方には投資信託をオススメします。
投資信託とは、ファンドマネジャーと呼ばれる投資のプロが、求められるリスクやリターンに応じた投資対象を選定し、セットにして販売している金融商品です。
プロに任せる分、手数料がかかるというデメリットはありますが、資産の動きに一喜一憂して消耗するのを避けられるというメリットがあります。
選べる商品も種類が豊富であり、あなたの目標や理想とする資産配分に沿ったものが見つかるでしょう。
また、100円から始められる投資信託もありますので、少額投資から始めたい方にはぴったりですね。
見るべきポイントは「ベンチマーク」「純資産総額」「コストパフォーマンス」
投資信託を選ぶときに見るべきポイントは「ベンチマーク」「純資産総額」「コストパフォーマンス」の3つです。
ベンチマークとは、その投資信託が市場の平均と比べて良いパフォーマンスだったのか、それとも悪いパフォーマンスだったのかを表します。
単純に運用成績だけをみていると、相場が良くて成績が良かったのか、ファンドマネジャーの腕が良くて成績が良かったのか判断が難しいので、市場の平均と比較するベンチマークを判断材料に使います。
純資産総額は、名前の通りその投資信託に集まっている金額の大きさを表します。
大きなお金が集まっているということは、多くの投資家から支持を集めているということを意味し、規模を活かした分散投資や経費削減を実現できるのがメリットです。
純資産総額は金額の大きさだけでなく、推移も注目する必要があります。
何かしらの理由で解約が多ければ、純資産総額も減少しますので、そのような投資信託は避けたほうが無難でしょう。
コストパフォーマンスは、手数料に対するパフォーマンスの高さです。
長期投資になると手数料は非常に大切になりますので、見逃せないポイントになります。
取引前にリスクを確認(ステップ4)
銘柄の選定ができたら、改めてリスクの確認をしましょう。
少額投資のうちからリスク管理のスキルを身に着けておくことで、将来的に金額が大きくなっても無茶な資産運用をしなくなりますので、ぜひ参考にしてみて下さい。
投資におけるリスクの意味
一般的に「リスク」という言葉は、危険性を意味し避けるべきものだと認識されています。
しかし、投資におけるリスクとは、リターンの変動幅の大きさのことを指し、区別して考えなければなりません。
例えば、年間の利回りで「3~5%」の商品と「0~8%」の商品があったとすれば、後者のほうがリスクの高い商品であると言えます。
代表なリスクを左右する要因
では、投資におけるリスクを左右する要因にはどのようなものがあるのでしょうか?
代表的なものは「価格変動リスク」「為替変動リスク」「信用リスク」「金利変動リスク」です。
価格変動リスクは、投資信託に組み込まれている投資対象の価格が変動することを指します。
単純に株価が上がったり下がったりすることに対する影響のこと。
為替変動リスクは、通貨の価値が変動することを指します。
信用リスクは、債券などを発行する国や自治体が破綻する可能性のことです。
金利変動リスクは、金利が変わる可能性を指し、債券の利回りなどが影響を受けます。
積立を設定する(ステップ5)
最後に積立の設定をしましょう。
毎月100円からの設定もできますので、無理のない範囲ではじめることができます。
少額からの積立もOK
資産運用初心者の方にとって、大きな金額の積立は金銭的にも心理的にも負担が大きいもの。
なので、あなたにとって無理のない金額から始めていくことをオススメします。
少額投資でも、経験しているのと、経験していないのでは大きな差が生まれるでしょう。
大切なのは少額投資を将来の本格運用につなげることなので、実際に資産運用する経験から学べるものは多いです。
慣れてきたら一括投資も視野に入れる
積立の設定ができ、資産運用にも大分慣れてきた。
このような方は、一括投資も視野に入れましょう。
毎月コツコツ少額投資するのも良いですが、運用していない余剰資金を手元に眠らせておくことは機会損失につながります。
決して無理をする必要はありませんが、最初に設定した目標を実現するためにも一括投資を視野にいれていきましょう。
まとめ
今回は資産運用初心者にオススメの少額投資をはじめるための具体的5ステップをご紹介しました。
ぜひ少額投資を始める際の参考にしてみてくださいね。