こんな疑問を解決!

  • 日銀の指値オペとは?
  • 指値オペをする目的は?
  • 指値オペの株や為替への影響は?

今回はこんな疑問を解決していきます。

日経新聞などのメディアでも大きく報道される「指値オペ」。

日銀による指値オペが実施されると、国債市場だけでなく、FXの外国為替マーケットも大きな影響を受けます。

そこで今回の記事では、FX初心者の方向けに、日銀の指値オペとは何か?為替や株にどう影響を与えるか?について説明したいと思います。

この記事の執筆者
suzuki_gazou

鈴木 拓也
株式会社フィンテラス代表取締役

  • 三井住友銀行で為替ディーラー業務を経験して独立
  • 純資産4億円をFXや株で運用中|2023年利益+5,000万円超
  • 著書「7日でマスター FXがおもしろいくらいわかる本」「世界一やさしい FXチャートの教科書 1年生」など
  • 公益社団法人 日本証券アナリスト協会認定アナリスト

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日銀の指値オペとは何か?その目的は?

指値オペとは、日銀が事前に決めた価格(国債利回り)で金融機関から国債を無制限に買い入れるオペレーションのことです。

日本銀行があらかじめ決まった利回りで金融機関から国債を無制限に買い入れる公開市場操作(オペレーション)のこと。

2016年9月の金融政策決定会合で、金融政策の新たな手段として導入されたもので、長短金利の操作によって急速な金利上昇を抑え、10年物国債利回りを日銀が目標とする「0%程度」に誘導するために実施される。

 

2016年9月に新しく導入した「長短金利操作付量的質的金融緩和」にて、10年債利回りを0%程度に安定させるよう金融政策を行うよう決めました。

その後、2021年3月には0%から多少の許容範囲を「0.25%」に、2022年12月には0.25%から「0.5%」に変更しました。

更に、2023年7月には事実上の上限を「1.0%」に引き上げました。

もし10年債利回りが1.0%程度まで上昇した場合、金利の上昇に歯止めをかけるために、日銀は指値オペの措置に踏み切ります。

国債価格と利回りは正反対の動きをしますので、利回りの上昇(価格の低下)を抑えるためには、ある最低価格(最高利回り)で日銀が国債を市場から買うという政策を行えば、価格が下げ止まり(利回り上昇は抑えられる)ます。

日銀の指値オペとは

  • 日銀が事前に決めた価格で金融機関から国債を無制限に買い入れる施策

指値オペの為替(ドル円)や株への影響

では日銀の指値オペが実施されると、為替や株のマーケットにどのような影響を与えるのでしょうか?

結論から申し上げますと、ドル円には円安材料となります。また、株は、金融緩和の継続期待から買い材料となります。

基本的に、金利が高い通貨は買われて、金利が低い通貨は売られる法則があります。

今回の日銀の買い入れオペは、日本の国債利回り(金利)の上昇を抑えて下げようという試みです。

よって、日本の国債利回り(金利)が下がることにより、円安圧力が加わります。

実際に、2022年3月28日に指値オペが実施され、約7年振りとなるドル円は125円台まで上昇しています。

日銀による指値オペのまとめ

指値オペとは日銀が事前に決めた価格(国債利回り)で金融機関から国債を無制限に買い入れるオペレーションのことです。

国債価格と国債利回りは逆の動きをしますので、国債価格が下落することは金利上昇を意味します。

国債利回りが上限付近に近づいた場合(すなわち、国債価格が下限付近まで下落した場合)、日銀は国債を買い入れることで金利上昇を抑制(国債価格下落を防止)することができます。

 

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