こんな疑問を解決!

  • ドルコスト平均法とは?
  • FXのドルコスト平均法のやり方は?
  • ドルコスト平均法のメリット・デメリット

今回はこんな疑問を解決していきます。

「ドルコスト平均法はよく聞くけど、それって何?」という方は多いのではないでしょうか。

ドルコスト平均法は、長期投資では最強の手法とも言われる運用方法です。

今回の記事では、FX初心者の方でも理解出来るように、FXにてドルコスト平均法のやり方や、メリット・デメリットを解説していきます。

この記事の執筆者
suzuki_gazou

鈴木 拓也
株式会社フィンテラス代表取締役

  • 三井住友銀行で為替ディーラー業務を経験して独立
  • 純資産4億円をFXや株で運用中|2023年利益+5,000万円超
  • 著書「7日でマスター FXがおもしろいくらいわかる本」「世界一やさしい FXチャートの教科書 1年生」など
  • 公益社団法人 日本証券アナリスト協会認定アナリスト

詳しいプロフィールはこちら

 

FXのドルコスト平均法とは

FXのドルコスト平均法とは「一定の金額(円)で定期的に通貨を購入」する手法です。

積立投資の一種ですが、『一定金額(円)』というのがポイントです。

それでは、具体例を見ていきましょう。

ドルコスト平均法の具体的なやり方

ドルコスト平均法の具体的なやり方として、米ドル円を毎月、1万円で買っていく(米ドル買い・円売り)場合を説明します。

ドルコスト平均法の条件例

  • 通貨ペア:米ドル円
  • 頻度:毎月
  • 金額:1万円

米ドル円は日々変動しており、円安になる時もあれば、円高になる時もあります。

今、米ドル円が下図のように変動した時、6か月間ドルコスト平均法で毎月積み立てを行った結果を見てみましょう。

1カ月目の米ドル円レートは100円なので、1万円を出せば100米ドルを購入できます。

2カ月目の米ドル円レートは96円なので、1万円出せば104米ドルを購入できます。

3か月目の米ドル円レートは102円なので、1万円出せば98米ドルを購入できます。

このように6か月間続けると、為替のレートが円高の時はより多くの米ドルを購入でき、逆に円安の時は購入する米ドルは少なくなります。

実はこれがドルコスト平均法のメリットであり、為替レートの変動に応じて、安い時にはより多くの外貨を購入でき、平均購入レートを有利に引き下げられるのです。

1カ月2ヶ月3カ月4カ月5カ月6カ月合計平均購入価格
価格100円96円102円104円96円102円
ドルコスト
平均法
購入
通貨数
$100$104$98$96$104$98$600.5699.9円
購入額
(円)
10,00010,00010,00010,00010,00010,00060,000

 

実際に、6か月間ドルコスト平均法による積立投資をした結果、6万円で合計600.56米ドル購入したことになり、平均購入レートは99.90円となります。

6か月後の米ドル円が102円だとすると、102円-99.90円の差が利益になります。

 
長期運用なので、為替差益に加えて、スワップポイント狙いの投資とも相性が良いです。

FXスワップポイント狙いの運用実績はこちらの記事をご覧ください。

記事:スワップポイント運用の実績公開、不労所得で生活を目指す方は必見!

FXのドルコスト平均法と定量購入法の違い

ドルコスト平均法と似たような積立手法に「定量購入法」があります。

少しややこしいのですが、ドルコスト平均法が「一定の金額(円)で定期的に通貨を購入」するのに対し、定量購入法は「一定の外貨数量で定期的に購入」する方法になります。

つまり、ドルコスト平均は円の金額が固定されるのに対して、定量購入法は外貨の金額が固定されるわけです。

ドルコスト平均法

  • 一定の金額(円)で定期的に通貨を購入
  • (例)毎月1万円ずつ米ドルを購入する

定量購入法

  • 一定の外貨数量で定期的に購入
  • (例)毎月100米ドルずつ購入する

定量購入法の具体的なやり方

それでは具体的な定量購入法のやり方を見ていきましょう。

具体例として、米ドル円を毎月、100米ドル買っていく(米ドル買い・円売り)場合を説明します。

定量購入法の条件例

  • 通貨ペア:米ドル円
  • 頻度:毎月
  • 金額:100米ドル

米ドル円の為替レートが先ほどの例と同じように変動したとします。

この時、米ドルの金額は100米ドルと変わりませんが、払う円の金額が変化します。

1カ月目の米ドル円レートは100円なので、1万円を出せば100米ドルを購入できます。

2カ月目の米ドル円レートは96円なので、9,600円出せば100米ドルを購入できます。

3か月目の米ドル円レートは102円なので、10,200円出せば100米ドルを購入できます。

このように6か月間続けると、米ドル円のレートによって支払う円の金額が増えたり減ったりします。

1カ月2ヶ月3カ月4カ月5カ月6カ月合計平均購入価格
価格100円96円102円104円96円102円
定量
購入法
購入
通貨数
$100$100$100$100$100$100$600.00100円
購入額
(円)
10,0009,60010,20010,4009,60010,20060,000
ドルコスト
平均法
購入
通貨数
$100$104$98$96$104$98$600.5699.9円
購入額
(円)
10,00010,00010,00010,00010,00010,00060,000

 

6か月間続けた結果、6万円で600米ドルを購入したことになり、平均購入レートは100円です。

ここでドルコスト平均法と定量購入法の結果を比較(上表)すると、ドルコスト平均法の方が99.9円と平均購入レートは低く、より有利な結果になっているのが分かります。

これは、定量購入法は米ドルの金額を固定しているの対し、ドルコスト平均法は円の金額を固定し、為替レートが安い時に多く、高い時に少なく買う仕組みだからですね。

ドルコスト平均法のメリットとデメリット

それでは次に、ドルコスト平均法のメリットとデメリットをそれぞれ見ていきましょう

ドルコスト平均法のメリット

ドルコスト平均法のメリットは、円高の際にたくさん買い、円安の際に少なく買うので、平均購入レートがより有利になる点です。

これにより、為替レートが元の水準まで戻っても利益が出ます。

例にあげたように、6ヶ月の合計では1ドル99.90円で購入した計算になりますので、最初の月の1ドル100円に戻ったとしても利益が出せるということです。

また、FXの場合は、為替レートの変動だけではなく、スワップポイントの利息を日々受け取ることができるので、長期で持てば持つほど、利益が積みあがっていきます。

記事:スワップポイントとは?FX会社おすすめ比較ランキング

 

ドルコスト平均法のメリット

  • 平均購入価格を抑えることが出来る
  • スワップポイントで毎日金利収益を受け取れる

ドルコスト平均法のデメリット

ただし、ドルコスト平均法のデメリットがないわけではありません。

円高、円安という上下の変動を繰り返していれば問題ないですが、一方的に下落した場合、含み損で元本割れするリスクもあります。

つまり相場が反転せずに右肩下がりの円高が続くようなケースです。

スワップ金利分は毎日利益としてカウントされますが、為替差損の方が大きくなるので、トータルでは利益が出せません。

また、かなり円高が進んだ際に、ここで一括購入した方が、円安に振れた場合大きな利益が出せます。一括購入に比べて利益が少なくなるというのも、デメリットのひとつでしょう。

ドルコスト平均法のデメリット

  • レートが下がり続けたら損失の可能性
  • レートが上昇し続けたら、一括購入に比べて成果が下がる

 

FXのドルコスト平均法のやり方を動画でも解説(約10分)していますのでご覧ください。

ドルコスト平均法のまとめ

実際にトレードをしてみると実感できるのですが、為替相場のトレンドに乗るというのは想像以上に難しいことです。

これは上がると思って買ったら下がり、もうこれ以上上がらないだろうと思って売ったらまだ上がる。

売買のタイミングを計るのはFX初心者にはたいへんです。

ドルコスト平均法は、機械的に進めていくことでリスクを抑えたFX初心者用の運用方法といえます。

ただし大きな下落トレンドが発生した際には、注意が必要です。そのためにもチャートは日々、確認する必要はありますし、米国の政治情勢や経済状況は知っておくべきでしょう。

ドルコスト平均法を使った投資の実績は、以下をご覧ください。

記事:スワップポイント運用の実績公開、不労所得で生活を目指す方は必見!



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