リスクを省みず、果敢にチャレンジしていくような投資運用をする人もいれば、安全重視で手堅い資産運用をする人もいます。投資する人の目標や目的によって、資産運用のやり方は変わってくるものです。

元手が多くあれば、手堅い資産運用でも充分な利益を手にすることができますが、元手が少ないのであればそれでは物足りないので、ハイリターンを狙った投資運用を選択するというケースも多く見かけます。

リスクを抑えて、最大のリターンを得るためにはどうすればいいのでしょうか?

今回は、「リスクとリターンはどのような関係になっているのか」についてお伝えしていきます。

【動画で解説】リスクとリターンの関係

リスクとリターンの関係

資産運用の際に絶対に押さえておきたいポイント

一般のイメージでは、「安全な資産運用=銀行預金」、「リスクの高い資産運用=株式・FX」という傾向があります。

これは決して間違った認識ではありません。しかし、別の視点から見てみると「銀行預金=低金利のために利益はほとんどない」、「株式・FX=資産を大きく増やすことができる」といった側面もあります。

資産運用の際に絶対に押さえておきたいのが、リスクとリターンの関係です。

 

リスクとは「損益の変動の幅」のことです。

リスクが小さいとは、発生する損失も小さいですが利益も小さいことを示しています。リターンは「投資した金額に対する成果」です。利益が出る時もあれば、損失が出る時もあります。

資産運用のポイントは、「取ったリスク量に応じて、得られるリターンも変わる」ということです。

 

銀行預金にもリスクがあるのですが、詳しくは以下の記事もご参考下さい。

記事:【貯金は危険!?】元銀行員が教える預金のリスクとインフレへの防衛策

人生・ビジネス・投資のリスクとリターン

 

取ったリスク量に応じて、得られるリターンも変わるという話は、投資運用に限ったものではありません。ビジネスシーンでも同じことが当てはまりますし、人生においても同様でしょう。

人生では、リターンを期待して、資格を取得する勉強をしたり、受験したり、就職活動をしたりします。スポーツをするのも、結婚するのもそうでしょう。

資格を取得するためには、時間を犠牲にして勉強に費やす必要があります。教材を購入したり、講習を受けるための費用も必要です。こうしたリスクを取って、資格を所得し、その後のリターンに繋げていくわけです。

スポーツも健康管理であればリスクは小さくてすみますが、オリンピック選手を目指したり、金メダルを手にすることを目標にしているのであれば、相応のリスクを覚悟しなければなりません。

ビジネスシーンにおいては、起業や新規事業、事業拡大といった項目はリスクが大きいですが、その分だけリターンも期待できます。

投資運用でも株式やFXの他にも不動産や暗号通貨、投資信託などがあり、それぞれリスクが違い、期待できるリターンも変わってきます。

つまり「大きなリターンを求めるのならば、リスクも大きくなり、小さいリスクであれば、リターンも小さくなる」ということになります。

リスクとリターンは比例する

ローリスク・ローリターン ~ ハイリスク・ハイリターン

ともなって変わる二つの数量があり、片方が2倍、3倍になると、もう片方も2倍、3倍と変化していく関数を「比例」と呼びますが、「リスクとリターンの関係はまさに比例」です。

ローリスクであればローリターン、ミドルリスクであればミドルリターン、ハイリスクであればハイリターンというのが、投資運用の基本なのです。

ローリスク・ローリターンの投資運用には「銀行預金」や「国債」が含まれるでしょう。安全ですが、その分見返りは小さくなります。

ミドルリスク・ミドルリターンの投資運用といえば「不動産」や「投資信託」が含まれるでしょうし、さらに上のハイリスク・ハイリターンの投資運用といえば「株式」や「FX」になります。

ローリスク・ハイリターンとハイリスク・ローリターン

そこで最も気になるのは「ローリスクでハイリターン」になる資産運用はないのかということです。安全に資産運用し、莫大な利益を出す方法になります。

ここについてははっきりと「無い」とお伝えしておきます。

もし、それを宣伝文句にしている投資運用方法があるとすれば、「詐欺的商品」だと疑い、警戒するべきです。本当に実在するのならば、100人の投資家のうち100人全員がその投資運用に切り替えているでしょう。他の資産運用など誰も参加しなくなります。

逆にお得感がまったくない「ハイリスクでローリターン」ですが、こちらは実際にあります。

まさに「ボッタくり状態」ですが、投資家がそれと気づかずに投資運用を続けている場合もあるのです。リスクが大きい割に、高額の手数料などを引かれてリターンがほとんどありません。マネーリテラシーが低いと、そういった罠にはまる危険性があるので注意してください。

リスクを軽減する方法

リスクに見合ったリターンを得られるのかどうかの見極め

投資家に求められるのは、まずは「この投資は、リスクに見合ったリターンが得られるのか」という判断になります。

例えば、100万円を投資して、最大で30万円まで利益を出すことができるとします。ただし、50万円の損失を出す可能性もあるとすれば、これはリスクに見合ったリターンとはいえません。当然のようにこのような投資運用には手を出さない方がいいでしょう。

起業する場合も同様です。リスクとリターンをしっかりと見極めます。1億円の資金で起業しても、5千万円の利益しか出せないようだったら、起業する意味がありません。

リスクの分散とリスクコントロール

では、リスクはどのように軽減することができるのでしょうか?

最も有名なのは「分散投資」です。例えば資金の10%だけを預金し、90%でFXの運用を行っていたのではハイリスク過ぎるので、投資先を分散させ、40%を預金し、30%でFX、さらに30%で不動産に投資するようにします。これだとFXで損失を出しても大怪我にはなりません。

FXにおいても「米ドル/円」だけに投資するのではなく、投資先を分散させて「ユーロ/米ドル」や「ユーロ/円」も同時に購入しておくのは有効です。

また、ハイリスクの資産運用をする場合は「リスクコントロール」は必須です。最も重要なリスクコントロールに「損切り」があります。例えば、20万円の含み損を抱えたら、割り切って損失を確定し、それ以上損失が膨らまないようにするのです。リスクを限定させつつ、それ以上に利益を伸ばすことが可能になります。

 

時間分散の代表格であるドルコスト平均法について詳しく知りたい方は、以下の記事もご参考下さい。

記事:FXドルコスト平均法は最強?メリット・デメリットを徹底解説!

まとめ

投資運用では、大きなリターンを求めるのであれば、大きなリスクが必要になります。ただし、取ったリスクに対して見合ったリターンが得られるかどうかは必ず確認していきましょう。

また、研究や分析、勉強次第でリスクを最低限に抑えることが可能だということを知っておいてください。努力次第で損失を減らし、利益を増やすことができるのが資産運用なのです。

資産運用のリスクを軽減する方法や、どのくらいのリスクでどのくらいのリターンが期待できるのかなどについて、もっと基本的なことからじっくり学びたいのであれば、無料学習コンテンツ「FXトレーディングカレッジ」を有効活用してみてください。大切な資産を守り、増やしていくには勉強してマネーリテラシーを高め、効果的な方法を知っておく必要がありますよ。



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鈴木 拓也

東京工業大学大学院卒。メガバンクの国内・海外支店にて為替ディーラー業務を経験後、独立。現在は、自己資金で投資を行う傍ら、FXを中心とした投資スクールを運営。日本証券アナリスト検定協会会員(CMA)。