こんな疑問を解決!
- TradingViewで表示できる移動平均線の種類は?
- TradingViewの移動平均線を表示する方法は?
- TradingViewの移動平均線のパラメーター設定方法は?
- TradingViewの無料プランで移動平均線を4本以上表示する方法は?
TradingViewは、世界中の3,000万人以上のトレーダーと投資家が利用する、人気の高機能チャート分析ツールです。
ご存知の方も多いかと思いますが、有料プランと無料プランがあり、使える機能に差があります。
インジケーターもその内の1つです。
こと移動平均線においては、ほぼ全てが無料プランで表示できますが、期間などのパラメーターを変えて3本表示すると他のインジケーターが表示できません。
期間別の4本、5本の移動平均線を表示したい場合や、4つ以上のインジケーターを表示したい場合は、有料プランの購読が必要になりますが、無料プランでも少し手を加えればインジケーターを4個以上表示することが可能です。
TradingViewで表示できる移動平均線には、どんな種類のものがあるのか。
表示方法、パラメーター設定方法、無料プランで4つ以上のインジケーターを表示する方法など解説しますので、ぜひ最後まで読んでください。
鈴木 拓也
株式会社フィンテラス代表取締役
- 三井住友銀行で為替ディーラー業務を経験して独立
- 純資産4億円をFXや株で運用中|2023年利益+5,000万円超
- 著書「7日でマスター FXがおもしろいくらいわかる本」「世界一やさしい FXチャートの教科書 1年生」など
- 公益社団法人 日本証券アナリスト協会認定アナリスト
目次
TradingViewで表示できる移動平均線一覧
TradingViewの内臓インジケーターの中で表示可能な移動平均線の種類はたくさんあります。
以下、移動平均(MA)と名が付く標準で内臓されているインジケーターを挙げます。
- SMA(単純移動平均線)
- MA Cross(移動平均線の交差)
- EMA(指数移動平均)
- HMA(ハル移動平均)
- WMA(加重移動平均)
- ALMA(アルノールグー移動平均)
- DEMA(二重指数移動平均)
- LSMA(最小二乗移動平均)
- SMMA(平滑移動平均)
- TEMA(3重指数移動平均)
- VEMA(出来高加重移動平均)
標準搭載のだけでもこんなにたくさんの種類がありますが、公開ライブラリのものを含めると50種類以上になります。
しかも、これらは全て無料プランで使用可能です。
ただし注意しなければいけないのは、冒頭でもお話ししましたように、無料プランで表示できるインジケーターは3つまでということです。
移動平均線の表示は多くの方が、短期・中期・長期と3本の線を表示すると思います。
もし、もう一つインジケーターを表示したい場合は、有料プランが必要になるということです。
記事:TradingViewの有料・無料の違いを料金・機能面から徹底比較
TradingView移動平均線の表示・非表示やパラメーター設定
TradingViewの移動平均線は、それぞれ表示の仕方やパラメーターの変更は自由に行えますが、自由に行えるが故に少し混乱するところもあります。
しかし、使い方の基本を押さえておけば問題ありません。
もし、移動平均線の仕組みについて詳しく知りたい人は、こちらの記事を参照してください。
FXで移動平均線の高勝率な使い方・設定・手法を公開【完全版】
まずは、表示方法からです。
移動平均線の表示方法
移動平均線の表示方法は、全て「インジケーター」から始めます。
手順は以下の通りです。
① | 「インジケーター」をクリック |
② | ポップアップウィンドウの検索に「MA」もしくは「移動平均」と入力 |
③ | 表示された移動平均から選択 |
これで表示ができました。
さらに移動平均線を追加したい場合もこの手順で行います。
移動平均線の非表示の方法
移動平均線に限ったことではありませんが、インジケーターを使って分析やトレードをしていると、一時的に非表示にしたくなる場合があります。
その時は以下のように行います。
① | 左上のインジケーター名付近にカーソルを合わせる |
② | 目のマークをクリック |
これで非表示したいMAが非表示になりました。
また、再度表示したい場合は同じ手順で行います。
移動平均線のパラメータの設定方法
移動平均線に限った話で話ではありませんが、インジケーターはパラメーターを適切に設定しなければいけません。
例えば移動平均線の場合は、短期と中期、長期の表示をする方が多いかと思いますので、3種類のパラメータを設定する必要があります。
設定手順は以下の通りです。
① | 左上のインジケーター名付近にカーソルを合わせる |
② | 歯車のマークをクリック |
③ | ポップアップウィンドウの「パラメーター」をクリック |
④ | 数値を入力 |
通常、移動平均線は終値でプロットされることが多いかと思います。
しかし、TradingView移動平均線のパラメーターでは、「始値」「高値」「安値」「終値」「高値安値終値平均」などから選べるようになっています。
通常は、終値で使用するのでデフォルトのままで問題ありませんが、少し深掘りして分析したい場合は、ここでパラメーターを変更します。
また、このポップアップウィンドウの「スタイル」で、線の形状や色や太さを変更できます。
移動平均線をチャートの外に表示する
チャート上の移動平均線を、非表示にする方法は上述しましたが、分析やトレードをする時、チャート上に表示していると見にくい場合があります。
そんな時は、移動平均線をチャートの外に表示することが可能です。
移動平均線をチャートとは切り離して表示したい場合は、以下の手順で行います。
① | 表示されている移動平均線を右クリックもしくは左上のインジケーター名付近にカーソルを合わせて「・・・」のマークをクリック |
② | ポップアップウィンドウの移動から選択 |
チャートの外に移動平均線を表示する方法は、移動平均線だけを表示している場合にはあまり必要な機能ではありませんが、他のインジケーターをいくつも表示する場合にはとても便利です。
ここからはTradingViewならではの、少し特殊で便利な使い方をご紹介いたします。
TradingViewの移動平均線で便利な使い方3つ
TradingViewの移動平均線ならではの便利な使い方を3つ紹介します。
- 移動平均線とそのパラメーターをマイテンプレートに保存する
- 移動平均線のゴールデンクロスとデットクロスした時にアラートが鳴るように設定する
- 3本の移動平均線をPineでカスタマイズすると一つのインジケーターとして表示できる
それぞれ解説します。
マイテンプレートに保存
移動平均線を自分なりのパラメーターを作ったけど、毎回表示する度にパラメーターを再設定するのは結構手間になります。
そんな場合は、マイテンプレートの使用が便利です。
マイテンプレートは移動平均線だけではなく、全てのインジケーターの保存が可能です。
デフォルトのインジケーターをそのままお気に入りにすることもできますし、パラメータを変えたものをマイテンプレートとして保存することもできます。
マイテンプレートに保存をする方法は以下の通りです。
① | 「インジケーターテンプレート」をクリック |
② | 「インジケーターテンプレートを保存」をクリック |
③ | ポップアップウィンドウの「テンプレート名」に名前を入力 |
④ | 保存 |
これで今表示している移動平均線をテンプレートに保存できました。
この保存したテンプレートは、簡単に呼び出すこともできます。
呼び出し方は以下の通りです。
① | 「インジケーターテンプレート」をクリック |
② | 「マイテンプレート」の中から選択 |
ただし無料プランでは、このマイテンプレートの登録が1つしかできません。
何種類ものインジケーターを保存したい場合は、有料プランの購読が必要です。
ゴールデン・デッドクロスでアラートが鳴る設定
移動平均線を使った代表的なサインに、ゴールデンクロスやデッドクロスがあります。
これらを、アラートでお知らせすることが可能です。
設定の方法は以下の通りです。
デッドクロスを例に挙げます。
① | 任意の2本の移動平均線を表示 |
② | チャート状の移動平均線を右クリック |
③ | ③ポップアップウィンドウの各項目を入力
|
これで、2本の移動平均線がクロスした時のアラートが設定できました。
ちなみに、有料プランでは複数のアラート設定が可能ですが、無料プランでは一つしか設定できません。
また設定の中の有効期限も、有料プランでは無制限にできますが、無料プランですと1か月までとなっています。
3本の移動平均線を一つのインジケータとして表示
前述していますが、無料プランでは移動平均線を短期中期長期の3本を表示すると、他のインジケーターは表示できません。
しかし、Pineで自作したインジケーターは、1つインジケーターとして扱われますので、3本の移動平均線を同時に表示するインジケーターを作成してしまえば、他のインジケーターが表示可能です。
Pine独自のプログラミング言語で作成しなければいけませんが、そこまで難しくないので、無料プランでインジケーターを駆使したい方はチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
まずは手順をお示しします。
① | Pineエディターを開く |
② | 右の「開く」をクリック |
③ | 「新規デフォルト内臓スクリプト」を選択 |
④ | ポップアップウィンドウの検索窓に「moving average」と入力 |
⑤ | 表示されたコードに追記する(サンプルコードは下にあります) |
⑥ | 名前なしのスクリプトをクリック |
⑦ | ポップアップウィンドウにお好きな名前を入力して保存 |
これで自作のインジケーターが「マイスクリプト」に保存されました。
いつでもインジケーターから表示ができます。
3本の指数移動平均線(EMA)を、1つのインジケーターとして表示するPineのコードを載せておきます。
赤色の文字の部分が追記した部分ですので、オリジナルの1本のEMAと、作成した3本のEMAのコードを見比べてみてください。
1本のEMA | 3本のEMA |
//@version=4 study(title=”Moving Average Exponential”, shorttitle=”EMA”, overlay=true, resolution=””) len = input(9, minval=1, title=”Length”) src = input(close, title=”Source”) offset = input(title=”Offset”, type=input.integer, defval=0, minval=-500, maxval=500) out = ema(src, len) plot(out, title=”EMA”, color=color.blue, offset=offset) | //@version=4 study(title=”Moving Average Exponential”, shorttitle=”EMA”, overlay=true, resolution=””) len1 = input(5, minval=1, title=”Length”) len2 = input(28, minval=1, title=”Length”) len3 = input(200, minval=1, title=”Length”) src = input(close, title=”Source”) offset = input(title=”Offset”, type=input.integer, defval=0, minval=-500, maxval=500) out1 = ema(src, len1) out2 = ema(src, len2) out3 = ema(src, len3) plot(out1, title=”EMA1“, color=color.blue, offset=offset) plot(out2, title=”EMA2″, color=color.green, offset=offset) plot(out3, title=”EMA3″, color=color.red, offset=offset) |
どうでしょうか。
結構簡単じゃなかったですか。
TradingViewの移動平均線まとめ
移動平均線は、多くのトレーダーや投資家が使用しているインジケーターです。
そして、TradingViewで表示できる移動平均線の種類もとても豊富です。
これらを使いこなすためには、TradingViewというプラットホームも同時に使いこなせなければなりません。
当サイトでは、TradingViewの記事を書いていますので、こちらも参考にしてください。
また、無料プランでTrading Viewを使いこなすのに限界を感じたら、有料プランを検討してみてはいかがでしょうか。
まずは、『30日間無料お試し』がおすすめです。
以下は、TradingViewの関連記事となります。
記事:TradingView(トレーディングビュー)の便利な機能と使い方