こんな疑問を解決!
- TradingViewでMACDを表示する方法は?
- TradingViewでMACDのパラメーターを変更する方法は?
- MACDをマイテンプレートに登録する方法は?
- MACDのアラートを設定する方法は?
TradingViewのインジケーターは、標準で110種類も搭載されています。
その中でも、MACDは多くのトレーダーや投資家が使用しているインジケーターです。
TradingViewでMACDを使うなら、MACDの基本からTradingViewならではの使い方は一通り抑えておきたいところです。
この記事ではMACDの基本と、TradingViewでの表示方法・使い方・パラメーターの設定方法・アラートの設定方法を解説しますので、ぜひ最後まで読んでください。
鈴木 拓也
株式会社フィンテラス代表取締役
- 三井住友銀行で為替ディーラー業務を経験して独立
- 純資産4億円をFXや株で運用中|2023年利益+5,000万円超
- 著書「7日でマスター FXがおもしろいくらいわかる本」「世界一やさしい FXチャートの教科書 1年生」など
- 公益社団法人 日本証券アナリスト協会認定アナリスト
MACDの仕組みと基礎知識
MACDは、マクディーやマックディーなどと呼ばれています。
そしてMACDは、Moving Average Convergence and Divergenceの頭文字を取ったもので、日本語に訳すと、『移動平均収束拡散』となります。
読んで字のごとく『Moving Average=移動平均』ですから、移動平均を元として作られたものになりますが、MACDラインとSignalラインの2本の線とヒストグラムで構成され、トレンド系とオシレーター系の特性を持ちます。
ちなみに、MACDの移動平均線は、一般的に使用されるSMA(単純移動平均)ではなく、直近の価格に比重が置かれたEMA(指数平滑移動平均)を使用します。
それでは、MACDの構成を解説します。
MACDの構成
TradingViewを含む多くのチャートシステムでは、MACDを表示すると、以下のような3つの指標が表示されます。
- MACDライン
- Signal(シグナル)ライン
- ヒストグラム
これらの簡単な仕組みを解説します。
MACDライン
MACDラインは、短期EMA(指数平滑移平均)の値から長期EMAの値を引いた数値です。
これを時系列に線で表示したものになります。
期間の値は、短期期間12と長期期間26が一般的です。
シグナルライン
シグナルラインはMACDラインの移動平均線です。
これはSMA(単純移動平均)で示されています。
値は期間9が一般的です。
ヒストグラム
ヒストグラムは、MACDラインからシグナルの値を引いたその差をグラフにしたものです。
これによって乖離が、プラスなのかマイナスなのか、ボリュームがどのくらいなのか一目でわかるようになっています。
それでは、MACDをTradingViewで使えるように、表示方法やパラメーターの設定を解説します。
MACDのトレード手法を知りたい人は、以下の記事もご覧ください。
MACDの見方と使い方は?FX億トレーダーが初心者向けに解説!
TradingViewのMACD表示・非表示やパラメーター設定
TradingViewで表示できるMACDは、公開ライブラリも含めると50種類ほどあります。
全てを使いこなすことはできませんが、多くのトレーダーが使用している基本となるMACDは一つです。
これは確実に使いこなせるようになりたいですね。
また、TradingViewのMACDは、初期設定が一般的な設定(短期12・長期26・シグナル9)になっています。
ですから、パラメーターを変更する頻度は少ないのですが、MACDを知る意味でも知っておいて損はありません。
それでは、表示の方法から確認していきましょう。
MACDの表示方法
TradingViewでMACDの表示は、以下の手順で行います。
① | 「インジケーター」をクリック |
② | ポップアップウィンドウの検索に「MACD」と入力 |
③ | 「MACD」を選択 |
これで表示ができました。
MACDを非表示もしくは削除する方法
TradingViewのMACDに限ったことではありませんが、インジケーターを使って分析やトレードをしていると、一時的に非表示にしたくなったり消去したくなる場合があります。
その時は以下のように行います。
非表示の場合
① | MACDの左上のインジケーター名付近にカーソルを合わせる |
② | 目のマークをクリック |
また、再度表示したい場合は同じ手順で行います。
消去の場合
① | MACDの左上のインジケーター名付近にカーソルを合わせる |
② | 「×」のマークをクリック もしくは、①MACDの右上の「×」をクリック |
再度表示したい場合は、上記で説明したように「MACDの表示方法」の手順で行います。
MACDのパラメーター設定方法
TradingViewでは、デフォルトで短期が期間12、長期が期間26になっていますが、期間の値を変更したい場合は以下のように行います。
① | 左上のインジケーター名付近にカーソルを合わせる |
② | 歯車のマークをクリック |
③ | ポップアップウィンドウの「パラメーター」をクリック |
③ | 数値を入力 |
③ | 「OK」をクリック |
ラインやヒストグラムの色や形状を変えたい場合は、このポップアップウィンドウの「スタイル」で変更をします。
ここからはTradingViewならではの、便利な使い方をご紹介いたします。
TradingViewのMACDで便利な使い方
TradingViewでは様々な機能があります。
その機能とMACDを組み合わせると、とても便利な使い方ができます。
2つ紹介します。
- MACDのお気に入り登録とマイテンプレートに保存する
- MACDのゴールデンクロスとデットクロスした時にアラートが鳴るように設定する
それぞれ解説します。
MACDをお気に入り登録とマイテンプレートに保存する
MACDを自分なりのパラメーターにしたり、ラインやヒストグラムのスタイルを変更したけど、毎回表示する度に再設定するのは結構な手間になります。
そんな場合は、マイテンプレートの使用が便利です。
一度、マイテンプレートに保存すると、新しいチャートでMACDを表示したい時に、簡単に自分で設定した条件のMACDを表示させることができます。
また、デフォルトの状態ですが、よく使うインジケーターをすぐに表示したい場合には、お気に入りに登録がとても便利です。
まずは、お気に入り登録のやり方を説明します。
お気に入りに登録
お気に入りに登録する方法は以下の通りです。
① | 「インジケーター」をクリック |
② | ポップアップウィンドウの検索に「MACD」と入力 |
③ | 「MACD」の横の星をクリック |
呼び出すには以下のように行います。
① | 「インジケーター」の横の「∨」をクリック |
② | ポップアップウィンドウの「MACD」を選択 |
マイテンプレートに保存
マイテンプレートに保存をする方法は以下の通りです。
① | 「インジケーターテンプレート」をクリック |
② | 「インジケーターテンプレートを保存」をクリック |
③ | ポップアップウィンドウの「テンプレート名」に名前を入力 |
③ | 保存 |
ここで注意点があります。
「マイテンプレート」を登録というのは、インジケーターの登録だけではありません。
チャート画面の全体を登録しますので、呼び出すときには登録したチャート画面に切り替わってしまうことがあります。
またTradingViewの無料プランでは、このマイテンプレートの登録が1つしかできません。
インジケーター毎にマイテンプレートに保存したい場合は、有料プランの購読が必要です。
記事:TradingViewの有料・無料の違いを料金・機能面から徹底比較
そして、この保存したマイテンプレートは、簡単に呼び出すこともできます。
呼び出し方は以下の通りです。
① | 「テンプレート」をクリック |
② | 「マイテンプレート」の中から選択 |
以上、TradingViewでのMACDの基本操作を解説しました。
次は、TradingViewならではの、MACDの実践的な使い方を紹介します。
MACDのゴールデンクロス・デッドクロスでアラートを設定する
MACDを使った代表的なサインに、シグナルラインがMACDラインを上に抜けて交差するゴールデンクロスと、MACDがシグナルラインを上から下に抜けて交差するデッドクロスがあります。
ゴールデンクロス・デッドクロスの事がわからない方は以下の記事を参考にしてみてください。
FXで移動平均線の高勝率な使い方・設定・手法を公開【完全版】
これらを、アラートでお知らせすることが可能です。
MACDのゴールデンクロスを例に挙げます。
設定の方法は以下の通りです。
これで、2本の移動平均線がクロスした時のアラートが設定できました。
ちなみに、有料プランでは複数のアラート設定が可能となっていますが、無料プランでは1つしか設定できません。
またアラートの有効期限も、有料プランでは無制限にできますが、無料プランですと1か月までとなっています。
複数のアラートを設定したい方や、アラートの有効期限を長く設定したい場合は、有料プランを検討してみてはいかがでしょうか。
TradingViewのMACDまとめ
MACDは、多くのトレーダーや投資家が使用しているインジケーターです。
たくさんのトレーダーや投資家が見ているということは、比較的機能しやすいとも言えます。
ですから、しっかり使いこなせるようになっておきたいインジケーターです。
また、インジケーターを快適に利用するためには、自分合ったプラットホームを選び、使いこなすことがとても重要になります。
その点、TradingViewのプラットホームは、多機能でかつ直感的に使えてとても快適です。
これを機会に、TradingViewを使いこなせるようにしていきましょう。
当サイトでは、TradingViewの記事を書いていますので、こちらも参考にしてください。
以下は、TradingViewの関連記事となります。
記事:TradingView(トレーディングビュー)の便利な機能と使い方