こんな疑問を解決!
- ドル円「上昇」「下落」は円安・円高のどっちの意味?
- ドル円の売り(買い)はどっちの意味?
- 円安・円高がよく分からない
新聞とかニュースを見ていると、「ドル円が上昇(ドル円が下落)」とか「円相場が反落」とか色々な言葉が使われているけど混乱しています・・・
確かに統一されておらず、混乱しますよね。この記事で分かりやすく解説します!
日経新聞などの新聞メディアや、金融機関の人が書いている記事などを読むと、為替について様々な表現が使われており、円安になったのか円高になったのか、よく分からない時があると思います。
「ドル円は150円台まで円安が進行した・・・」
「ドル円は140円台まで下落した・・」
「ドル円は売りが優勢・・・」
など、慣れていない人は、結局どっちに動いたんだ?と疑問に思うことでしょう。
そこで今回の記事では、メガバンク出身のFX投資家が為替初心者の方がよく疑問に思う表現について解説をしていきます。
これを読めば、新聞やニュースを聞いていて、為替についてスラスラ理解できるようになりますよ!
鈴木 拓也
株式会社フィンテラス代表取締役
- 三井住友銀行で為替ディーラー業務を経験して独立
- 純資産4億円をFXや株で運用中|2023年利益+5,000万円超
- 著書「7日でマスター FXがおもしろいくらいわかる本」「世界一やさしい FXチャートの教科書 1年生」など
- 公益社団法人 日本証券アナリスト協会認定アナリスト
ドル円の表記について動画で学ぶ
動画でも説明していますので、視聴できる方はサクッと見て理解しましょう。
動画が見れない人も、以下の文章で解説していきますよ。
ドル円のメディアによる表記の違い
新聞やニュース、金融機関のレポートなどを読んで為替の表現で混乱する理由は、各メディアによって使い方が違うという点が挙げられます。
主に、代表的な経済新聞である「日経新聞」と銀行などの「金融機関のレポート」で2つの流派が存在しており、表現が異なります。
基本的なところですが、ドル高・円安はドル円レートが上昇、ドル安・円高はドル円レートが下落することを意味します。
そもそも円安や円高の意味がよく分からない人は、以下の記事をご参考下さい。
関連記事:【FX超入門講座】FXとは?初心者向けにわかりやすく解説
新聞(日経新聞)のドル円表記
まず、日経新聞などの新聞メディアは、為替に関する記事を掲載する時、円を中心に説明をしています。
例えば、以下のような表現です。
- 「ドル円は円安が進行した」
- 「円相場が反落した」
- 「円相場はじり高となっている」
ここでポイントは、円の価値がどうなったのか?ということですので、それぞれの意味するところは以下のようになります(ドル円の場合)。
新聞で使われる表記
- 「ドル円は円安が進行した」=ドル高円安
- 「円相場が反落した」=ドル高円安
- 「円相場はじり高となっている」=ドル安円高
ここまでは大丈夫ですね。
金融機関のレポートのドル円表記
それでは次は、金融機関の人達のレポートです。彼らは、基本的に円を中心に考えません。
では何を中心に考えるのか?
それは、主軸通貨(通貨ペアの左側の通貨)を中心に考えています。
なので、金融機関のディーラーやエコノミストが執筆するレポートでは、以下のような表現がよく使われます。
- 「ドル円は下落した」
- 「ドル円は上昇した」
- 「ユーロ円は下落した」
- 「ユーロドルは上昇した」
例えば、「ユーロ円は下落した」とは、主軸通貨であるユーロが下落したことを意味しますので、ユーロ安・円高を意味します。
それぞれの意味は、左側の通貨の価値がどうなったのか?を意味しますので、以下のような意味となります。
金融機関レポートで使われる表記
- 「ドル円は下落した」=ドル安円高
- 「ドル円は上昇した」=ドル高円安
- 「ユーロ円は下落した」=ユーロ安円高
- 「ユーロドルは上昇した」=ユーロ高円安
ドル円表記のまとめ
以上、いかがでしょうか。
これらを押さえておくだけで、少なくとも新聞やニュースで為替の表現で混乱することは無くなるでしょう。
しっかりと意味を押さえて、正しくニュースの内容を理解するようにしましょう。
その他、ドル円と日経平均株価が連動する理由について知りたい人は、【日経平均株価とドル円の関係と連動する4つの理由とは?】をご覧ください。