こんな疑問を解決!
- 楽天証券FXの評判はどうなの?
- 楽天証券FXのメリット・デメリットは?
- 楽天FXのMT4口座とFX口座はどっちがおすすめ?
楽天証券のFX口座開設を検討している方で、「楽天FXは実際どうなの?」と不安になっている方もいるのではないでしょうか。
そこで今回の記事では、楽天証券のFX口座について、特徴やメリット・デメリットについてお伝えしていきます。
項目 | 評価 | 理由 |
スプレッド | ★★★★★ | 米ドル円0.5銭 |
レート安定性 | ★★★★★ | 標準的な水準 |
約定力 | ★★★★★ | 標準的な水準 |
取引ツール | ★★★★★ | 世界基準のチャートMT4に対応 |
情報量 | ★★★★★ | 総合証券会社であり豊富な相場情報 |
スワップ | ★★★★★ | 業界平均よりやや高い水準 |
サポート | ★★★★★ | 平日24時間 電話サポート |
通貨ペア | ★★★★★ | 22通貨ペア |
鈴木 拓也
株式会社フィンテラス代表取締役
- 三井住友銀行で為替ディーラー業務を経験して独立
- 純資産4億円をFXや株で運用中|2023年利益+5,000万円超
- 著書「7日でマスター FXがおもしろいくらいわかる本」「世界一やさしい FXチャートの教科書 1年生」など
- 公益社団法人 日本証券アナリスト協会認定アナリスト
目次
楽天証券には2種類のFX口座がある
楽天グループの楽天証券の一番のメリットは、やはり大手ならではの「安心と信頼」でしょう。
しかし規制の厳しくなった現代において悪徳業者は淘汰されて等しいので、安心や信頼では大きなアドバンテージにはなりません。
他にはどのようなメリットが楽天証券にあるのでしょうか?
それを知る前に、楽天証券には「楽天FX口座」と「楽天MT4口座」の2種類のFX口座があることを把握しておく必要があります。
楽天口座の種類について
- 楽天FX口座
- 楽天MT4口座
その1:楽天FX口座の特徴
一般的に楽天証券のFX口座というと、「楽天FX口座」になります。
こちらを開設するためには、楽天証券総合口座の開設も必要です。
通貨ペアは26種類あり、スプレッドは業界最狭水準であり、米ドル/円で「0.2銭」、ユーロ/円で「0.5銭」、ユーロ/米ドルで「0.4pips」、英ポンド/円で「1.0銭」、トルコリラ/円で「6.8銭」、メキシコペソ/円で「0.5銭」です。
取引コストを抑えるには楽天FX口座は最適でしょう。
また、千通貨から取引できますので、少額からFXを始められます。
さらに楽天ポイントを集めている人には嬉しいことに、楽天スーパーポイントが付与されます。
FXで投資をしながら、楽天のポイントを増やしていくことができるのは、他にないサービスです。
トレードプラットフォームは4種類あり、パソコンだと「マーケットスピードFX」「楽天FX-WEB」が利用でき、スマホアプリでは「iSPEED FX」、他の携帯電話からも「楽天FX-モバイルWEB」で取引ができます。
すべて独自開発のツールですが、使いやすいとトレーダーには好評です。
その2:楽天MT4口座の特徴
2つ目の楽天MT4口座では、世界基準のチャートソフト・MT4(メタトレーダー4)が利用可能な口座です。
MT4はロシアのMetaQuotes社が開発したトレードプラットフォームであり、チャート分析に加え、MT4上でトレードをすることが出来ます。
MT4の概要について詳しく知りたい人は、【MT4とは?ダウンロード方法と使い方マニュアル】をご覧ください。
もちろん、MT4口座も無料で使用できます。
楽天MT4口座を開設するためには、条件として楽天証券総合口座と楽天FX口座の両方を開設していなければなりません。
ただし違いはトレードプラットフォームだけではありません。
スプレッドがやや広く設定されています。
米ドル/円(USD/JPY)だと0.5pips、ユーロ/円(EUR/JPY)だと1.1pips、ユーロ/米ドル(EUR/USD)で0.6pipsですから、楽天FX口座や他社平均と比べてスプレッドが広めです。
楽天証券(MT4)のスプレッド表
通貨ペア | スプレッド |
---|---|
USD/JPY米ドル/円 | 0.5銭 |
EUR/JPYユーロ/円 | 1.1銭 |
GBP/JPYポンド/円 | 2.0銭 |
AUD/JPY豪ドル/円 | 1.2銭 |
NZD/JPYNZドル/円 | 2.8銭 |
CHF/JPYスイスフラン/円 | 2.8銭 |
CAD/JPYカナダドル/円 | 2.0銭 |
通貨ペア | スプレッド |
---|---|
EUR/USDユーロ/米ドル | 0.6pips |
GBP/USDポンド/米ドル | 1.2pips |
AUD/USD豪ドル/米ドル | 1.2pips |
NZD/USDNZドル/米ドル | 2.0pips |
USD/CHF米ドル/スイスフラン | 1.6pips |
EUR/GBPユーロ/ポンド | 1.0pips |
EUR/CHFユーロ/スイスフラン | 1.6pips |
1回や2回の売買ではたいした差になりませんが、スキャルピングのような超短期売買をする場合は積もり積もって大きな差になります。
通貨ペアも少し絞られて22種類になっており、人民元や香港ドルは取り扱っていません。
状況的には楽天FX口座よりも不利ですが、MT4が利用できるということは実はかなりのアドバンテージです。
世界中のトレーダーが愛用しているのがMT4なのです。
楽天証券FXのメリット
それでは次に、楽天証券FXのメリットについて解説します。
楽天証券FXのメリット
- MT4でEAが使用可能
- FXの情報が充実している
- 楽天ポイントが付与される
メリット1:MT4でEAが使用可能
楽天証券の一番のメリットは、MT4によるシステムトレードが可能であるということです。
他社でもMT4を取引ツールとして採用しているケースはありますが、EA(Expert Advisors)をインストールできないため、宝の持ち腐れ状態になっています。
その点「楽天MT4口座」は世界中で開発されているEAをインストールして、24時間自動売買を行っていくことができます。
一流トレーダーが駆使しているストラテジをすぐに取り込んでトレードできるわけです。
システムトレードができてもひとつのパターンしか対応していないというFX会社が多い中で、楽天証券は無限のパターンのシステムトレードを試していける点は大きなアドバンテージです。
ただし、EAのシステムトレードの場合、パソコンを24時間起動し続ける必要があるので、VPS(仮想デスクトップ:Virtual Private Server)は必要になります。
こちらは楽天MT4口座からお名前.comにアクセスして開設できるような仕組みになっています。
VPSがないと、電気代もかかりますし、災害時の停電などで取引が中断されてしまいますので注意してください。
その他の自動売買について知りたい人は、以下の記事をご覧ください。
メリット2:FXの情報が充実している
楽天証券は経済カレンダーをタイムリーに更新しているだけでなく、マーケット情報も頻繁に更新していますので、FXで勝つための大切な要素となる「情報の入手」という点も心強いです。
さらにオンラインセミナーを配信したり、FXの勉強ができる動画をアップしていますので、トレード力向上にも利用していくことができます。
メリット3:楽天ポイントが付与される
楽天ポイントについては、「はじめての楽天FXキャンペーン」を実施しており、新規口座開設の後、100万通貨の取引で500ポイント付与されます。
500万通貨の取引をすれば2500ポイントということです(100万通貨未満は切り捨てです)。
新規口座開設でなくても楽天ポイントを付与することができます。
そのためには「楽天銀行」の口座を開設、「マネーブリッジ」(楽天証券と楽天銀行の口座連携サービス)の申し込み、そして「ハッピープログラム」のエントリーが必要になります。すると10万通貨の取引ごとに楽天ポイントが1ポイント付与されます。
100万通貨の取引につきATM手数料無料の回数が1回増えます。
楽天グループを様々利用している人にとっては楽天ポイントが付与されるのは嬉しいサービスです。
ハッピープログラムにエントリーしていないと楽天ポイントは付与されないので注意が必要です(楽天MT4口座ではハッピープログラムにエントリーできません)。
楽天証券FXのデメリット
楽天証券FXのデメリット
- スワップポイントの水準が低い
- 楽天MT4口座のスプレッドが広い
- 毎日メンテナンスの時間がある
デメリット1:スワップポイントの水準が低い
楽天証券ではスワップポイントはほとんど期待できません。
特に、MT4口座は裁量トレードに特化しており、メキシコペソなどの新興国通貨は取り扱っていません。
楽天証券(MT4)のスワップポイント表
通貨ペア | スワップポイント |
---|---|
USD/JPY米ドル/円 | 4円 |
EUR/JPYユーロ/円 | 3円 |
AUD/JPY豪ドル/円 | 0円 |
通貨ペア | スワップポイント |
---|---|
MXN/JPYメキシコペソ/円 | 取扱い無 |
TRY/JPYトルコリラ/円 | 取扱い無 |
ZAR/JPY南アランド/円 | 取扱い無 |
また、MT4口座ではトルコリラやメキシコペソと言った新興国通貨は扱っておらず、スワップポイント狙いの投資をしたい人には向いていません。
ちなみに楽天FX口座でも、楽天MT4口座でもどちらも同じスワップポイントの設定になっています。
スワップポイントの高いFX会社は、以下の記事をご覧ください。
記事:スワップポイントの比較一覧!スワップ投資のおすすめFX口座
デメリット2: 楽天MT4口座のスプレッドが広い
スワップポイントは同じ設定ですが、スプレッドについては、前述の通り楽天FX口座と楽天MT4口座は異なります。
楽天FX口座は業界トップクラスに狭いスプレッドですが、楽天MT4口座は米ドル/円が0.5銭と他社と比べて広いです。
ただし、EAを利用したシステムトレードができるというメリットを考えると、このコストは仕方のない部分です。
デメリット3:毎日メンテナンスの時間がある
24時間取引できるのがFXのウリではありますが、楽天証券では毎朝メンテナンスの時間帯が決まっており、その時間帯は取引ができません。
これは楽天FX口座も楽天MT4口座も同じです。時間帯は夏時間だと毎朝5:55~6:10、冬時間だと6:55~7:10です(どちらも日本時間)。
15分だけの話ではありますが、この時間帯に相場が急変する可能性もありますので、その前に決済しておくとリスクを最小限に抑えることができます。
楽天証券FXの評判
それでは、楽天証券FXの評判を見ていきましょう。
楽天証券FXの会社情報
楽天証券FXの主な会社情報は以下の通りです。
項目 | 内容 |
---|---|
会社名 | 楽天証券株式会社 |
所在地 | 東京都港区南青山2-6-21 |
設立 | 1999年(平成11年)3月24日 |
資本金 | 7,495百万円 |
業者登録番号 | 関東財務局長(金商)第195号 |
楽天証券FXのよくある質問と回答
楽天証券FXでよくある質問について解説していきます。
Q:FXに手数料はかかりますか?
Q:楽天証券FXだと楽天ポイントが付与されるの?
Q:楽天証券FXで扱える通貨ペアは楽天FX口座と楽天MT4口座では違うの?
Q:楽天MT4口座ではEAをインストールしてシステムトレードができるの?
Q:EAが利用できるのだったら楽天MT4口座の方が有利なの?
楽天証券の評判やメリット・デメリットのまとめ
項目 | 評価 | 理由 |
スプレッド | ★★★★★ | 米ドル円0.5銭 |
レート安定性 | ★★★★★ | 標準的な水準 |
約定力 | ★★★★★ | 標準的な水準 |
取引ツール | ★★★★★ | 世界基準のチャートMT4に対応 |
情報量 | ★★★★★ | 総合証券会社であり豊富な相場情報 |
スワップ | ★★★★★ | 業界平均よりやや高い水準 |
サポート | ★★★★★ | 平日24時間 電話サポート |
通貨ペア | ★★★★★ | 22通貨ペア |
ということで楽天証券のFX口座についてお伝えしてきました。
2016年にはシステムトラブルで業務改善命令を受けたこともある楽天FXですが、課題の約定力の低さも改善されてきています。
まずはスプレッドの狭い楽天FX口座でFXに慣れていき、どうすれば成果が出るのか実感できるようになったら、それに合ったシステムトレードを、楽天MT4口座で実現していくことをおすすめいたします。
ぜひふたつの口座を上手に活用していって、FXで資産を増やしていってください。
その他のFX業者と比較したい方は、【おすすめFX会社比較!プロが実際に使うFX口座と初心者の選び方】をご覧ください。