よく相場が勢いよく上昇しているのを見て、買ったら「高値掴み」ですぐに下がってきたことや、急落を見て乗ったら、「底値売り」だったという経験はありませんか?

これらは相場の本質が理解出来ていないか、無視しているがために行ってしまう行為です。

相場の世界はゼロサムゲームで、勝っている人がいる分、負けている人がいると言われています。高値掴みや底値売りをしている人がいるおかげで、裏で稼いでいる人達がいるのです。

今回の記事では、その追っ掛け買い、追っかけ売りについて説明をしていきたいと思います。

1.  為替レートの波形について

まず皆さんに質問ですが、為替レートの値動きはどんな値動きをしているでしょうか?

何を今さらそんなことを聞いているんだ…と思われたかもしれませんが、為替は以下のような一直線の値動きをすることはまずありません。

上昇相場であれば、必ず押し目(一時的な下落)が存在し、レートは以下のような波形を作って上昇しています。

FXで稼ぐためには、トータルでpipsがプラスになるようにすることですよね?つまり、上昇か下降かの分かりやすい波形を探して、その後、更に稼ぎやすいエントリーポイントを見つけて玉を打ち込むだけです。

ここで、急上昇している、急落している相場は、必ずその後調整が入ります。そのことを知っていれば、わざわざリスクを犯してまでトレードする必要性が無いことは分かります。

上昇に乗り遅れても、その後に来る押し目のポイントでエントリーをすればいいのです。そうすれば、コストも安くなりますし、追っかけて買って、一時的な調整でふるい落とされるリスクも減少します。

2.  追っ掛け買い(売り)をしていい時は?

ただし、追っかけ買いと追っ掛け売りを全否定するつもりはありません。プロの為替ディーラーも、急上昇している相場や急落している相場に飛び乗るケースもあります。

ではそれはどういうケースなのか?

ファンダメンタルズ的要因やテクニカル的要因に分けて、それぞれ説明していきます。

2.1  ファンダメンタルズ的な背景がある

相場の急上昇に、それを裏付けするファンダメンタルズ的要因がある時、相場が急に上がっている時でも、飛び乗らなければならない時もあります。

例としては、中央銀行の金融政策で、歴史的な決定が下された時でしょう。最近ですと、アベノミクス以降に行われた黒田日銀総裁による大規模金融緩和の例が挙げられますね。

例えば、2014年10月31日に日銀が、量的・質的金融緩和の拡大を決定し、円が全面安となりましたが、このようなケースでは、飛び乗ることが正解のケースです。

ファンダメンタルズ的な要因を把握することは、機関投資家と比べて情報収集力が劣る個人には難しいかもしれませんが、「この急騰(急落)にには、何か理由があるのか?」と意識するだけでも、高値掴み(底値売り)による無駄な損失は少なくなると思います。

2.2 テクニカル的な背景がある

そして、二つ目は、そこにテクニカル的な要因がある場合です。

例えば、心理的な節目であり、尚且つ重大なレジスタンス・サポートラインブレイクした場合です。

ここにおいても、そのテクニカルポイントの重要度の見極めには、経験と知識が必要ですが、買い勢力と売り勢力の逆転が起き、そこを割れれば後は真空状態で、一気に相場が動くというようなケースでは、飛び乗りも成功する可能性が高まります。

もちろん、ブレイク後のリターンムーブ(戻り)の可能性はどんなケースでもありますので気を付けないといけません。

3. まとめ

ただ闇雲に相場が急上昇しているから買い、急落しているから売りをしているようでは、いつまで経ってもFXで安定的に稼ぐことは難しいでしょう。

急上昇している、急落している相場は、必ずその後、押しや戻りが発生します。わざわざ高いリスクを犯してまでそこでエントリーする必要性はどこにもないのです。もし、乗り遅れてしまった場合は、待ち構えて第二波でエントリーするようにしましょう。

ただし、例外としては、重大なファンダメンタルズ的な要因とテクニカル的な要因がある場合には、その限りではないです。それらを見極めるためには、経験と知識が必要になってきますが、意識するだけでもFXでの勝率が変わってくるかと思います。


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鈴木 拓也

東京工業大学大学院卒。メガバンクの国内・海外支店にて為替ディーラー業務を経験後、独立。現在は、自己資金で投資を行う傍ら、FXを中心とした投資スクールを運営。日本証券アナリスト検定協会会員(CMA)。