こんな疑問を解決!
- MT4で前日の高値・安値を表示するインジケーターは?
- 東京・欧州・NYの各時間帯の高値と安値を表示するには?
「前日の高値・安値」や、「各市場(東京・欧州・NY)の高値・安値」は投資家に意識される水準であり、一度更新するとその方向にトレンドが出る可能性があります。
つまり、それらの高値と安値を知っているだけでFXでは有利になるわけです。
しかし、自分でチャートの時間帯を見て、一つ一つ調べていたら時間の無駄ですよね?
そこで今回の記事では、MT4チャートにて一発で「前日の高値・安値」や「各時間帯の高値・安値」の水平ラインを表示してくれるおすすめインジケーターを紹介します!
鈴木 拓也
株式会社フィンテラス代表取締役
- 三井住友銀行で為替ディーラー業務を経験して独立
- 純資産4億円をFXや株で運用中|2023年利益+5,000万円超
- 著書「7日でマスター FXがおもしろいくらいわかる本」「世界一やさしい FXチャートの教科書 1年生」など
- 公益社団法人 日本証券アナリスト協会認定アナリスト
前日と各時間帯の高値・安値の定義
FXでは土日を除いて平日は24時間取引ができます。
まず、「前日」とは何時から何時までの高値と安値か?、「各市場(東京・欧州・NY)」は何時から何時までの高値と安値か?、それぞれの時間帯を整理しましょう。
前日(1日)の時間帯とは
FXの1日は、一般的に日本時間で「6時から6時」までの時間帯を指します。
なので、前日の高値と安値とは、前日6時から本日6時までの間につけた高値と安値を意味します。
これは、FXの1日がオセアニア市場からスタートし、最後に米国市場で終わるためです。
※なお、米国には時期により夏時間と冬時間があり、冬時間の場合は「7時~7時」となります。
各市場(アジア・欧州・NY)の時間帯とは
FXの時間帯は、最初にニュージーランドのウェリントンからスタートし、シドニー、東京、そして、その後は欧州(ロンドン)、米国へと移っていきます。
そして、主に以下3つの時間帯に分かれます。
FXの取引時間帯
- 東京時間:9時~15時
- 欧州時間:15時~21時
- 米国時間:21時~6時
なお、これらの時間帯は厳密に決まっているわけではなく、あくまで取引高がその時間帯に多い場所を示しています。
なので、例えば欧州時間(15時~21時)に入っても、アジアでも取引はなされています。
前日の高値・安値を表示するインジケーター
前日の高値と安値をMT4に表示するのは、「common.sr」のインジケーターがおすすめです。
下図チャートのように、前日の高値と安値に水平線が表示され、線の色や太さも自由に変更できます。
前日終値もデフォルトで表示されていますが、削除できます。
前日の高値・安値のインジケーター導入方法
前日の高値・安値のインジケーターの導入方法は以下の通りです。
インジケーターの導入方法
- ステップ1:「common.sr」をダウンロード
- ステップ2:MT4に実装する
- ステップ3:MT4に前日高値と安値を表示する
ステップ1:「common.sr」をダウンロード
まずは、以下のリンクをクリックして「common.sr.mq4」(無料)をダウンロードして下さい。
公式サイト:前日の最大値と最小値と終値
アカウントを持っていない方は、無料で作成できます。
ステップ2:MT4に実装する
次に、インジケーター「common.sr.mq4」をMT4に導入します。
MT4を起動し、「ファイル」→「データフォルダを開く」をクリックしましょう。
フォルダ「MQL4」をクリックして、フォルダ「Indicators」の中に、先ほどダウンロードした「common.sr.mq4」をコピーして入れます。
これでMT4への導入は完了です。MT4を再起動しましょう。
ステップ3:MT4に前日高値と安値を表示する
MT4を再起動し、インディケータの中の「カスタム」を選択すると、「common_sr」が新しく加わっていますので、クリックしましょう。
パラメーターはデフォルトのままで問題ありませんが、「前日終値」が不要な方は、「Close」を「true」から「false」に変更すれば消すことができます。
また、高値(High)、終値(Close)、安値(Low)のレート(数値)の色も変更できます。
高値、安値の水平線の色や太さを変更する場合は、「色の設定」のタブを選択し、変更できます。
#の意味
- 0:前日高値
- 1:前日終値
- 2:前日安値
前日の高値・安値の使い方
前日の高値と安値は、レジスタンスとサポートとして一定の機能を持ちます。
つまり、前日高値にレートが近づくと売りが強まりレジスタンスとして機能し、前日安値にレートが近づくと買いが強まりサポートとしての役割を持つのです。
また、もし高値を上に抜ければ上昇トレンドが強まり、安値を下に抜ければ下降トレンドが強まる可能性があります。
ただし、だからと言って「前日の高値と安値」の根拠のみで取引をするのは根拠も弱く、他の水平線やトレンドラインなどのテクニカル的な根拠も組み合わせるべきと言えます。
各時間帯の高値・安値を表示するインジケーター
各時間帯の高値と安値を表示するのは、「i-Sessions」のインジケーターがおすすめです。
下図チャートのように、各時間帯が色で塗分けられるので、視覚的に把握できます。
各時間帯の高値・安値のインジケーター導入方法
各時間帯の高値・安値のインジケーターの導入方法は以下の通りです。
インジケーターの導入方法
- ステップ1:「i-Sessions」をダウンロード
- ステップ2:MT4に実装する
- ステップ3:MT4に高値と安値を表示する
ステップ1:「i-Sessions」ダウンロード
以下のリンクをクリックして「i-Sessions.mq4」(無料)をダウンロードして下さい。
公式サイト:Indicator of Trading Sessions
ステップ2:MT4に実装する
前述の「前日の高値・安値のインジケーター導入方法」でも解説した通り、ご自身のMT4のフォルダ「Indicators」の中に、先ほどダウンロードした「i-Sessions.mq4」をコピーして入れます。
そして、MT4を再起動します。
ステップ3:MT4に高値と安値を表示する
インディケータの中の「カスタム」の中に、「i-Sessions」が新しく加わっていますので、クリックして表示しましょう。
東京、欧州、NY時間を以下のように設定したい場合は、
FXの取引時間帯
- 東京時間:9時~15時
- 欧州時間:15時~21時
- 米国時間:21時~6時
「i-Sessions」のパラメーターを以下の通り設定しましょう。
- AsiaBegin 02:00
- AsiaEnd 08:00
- EurBegin 08:00
- Eur End 14:00
- USABegin 14:00
- USAEnd 23:00
各時間帯(東京・欧州・NY)の高値・安値の使い方
各時間帯の(東京・欧州・NY)の高値・安値も、前日の高値と安値と同じようにサポートとレジスタンスとして機能します。
最も効果的な使い方は、東京時間(アジア時間)に付けた高値と安値を、欧米時間に更新した段階でその方向へついていく手法です。
各時間帯の特徴として、アジア時間は値動きが緩慢であり、欧米時間は取引が活発に行われてトレンドが出やすい傾向があります。
そして、アジア時間の高値と安値は、欧米のプロ投資家に狙われやすいので、その高値と安値が更新されると、その方向にトレンドが出るケースが多々あるのです。
まとめ:前日と各時間帯の高値・安値は有益な情報
前日の高値と安値はインジケーター「common.sr」、各時間帯の高値と安値はインジケーター「i-Sessions」を使用すればMT4上に表示することができます。
それらの高値と安値は一度突破すると、その方向にトレンドが出る可能性があるので、トレード材料に使用することができます。
ただし、100%トレンドが出るわけではないので、あくまで補助材料として利用するのが良いと言えます。