こんな疑問を解決!
- ヘッドアンドショルダーとは?
- 同様な反転パターンは何があるの?
- 反転パターンを使ったFXトレード手法は?
今回はこんな疑問を解決していきます。
FXで大きく稼ぐ手法に、トレンドの方向に仕掛けるトレンドフォロー(順張り)があります。
ただ、そのトレンドフォローの唯一の弱点は何か?
それは「トレンド転換」です。
トレンド方向にエントリーしたけど、実はトレンドが切り替わる直前だった、なんてことになれば逆のトレンドに巻き込まれて大損失を被ってしまいます。
しかし実は、そのトレンド転換を見抜いて、逆張りで仕掛ける手法があります。
それが今回説明する、ヘッドアンドショルダー(三尊)や、反転パターンのチャートパターンです。
今回の記事で説明する内容を理解すれば、トレンドフォローでも稼いで、なおかつトレンド転換をいち早く見抜き、逆張りでも大きな利益を狙うことが出来るようになるでしょう。
鈴木 拓也
株式会社フィンテラス代表取締役
- 三井住友銀行で為替ディーラー業務を経験して独立
- 純資産4億円をFXや株で運用中|2023年利益+5,000万円超
- 著書「7日でマスター FXがおもしろいくらいわかる本」「世界一やさしい FXチャートの教科書 1年生」など
- 公益社団法人 日本証券アナリスト協会認定アナリスト
目次
反転パターンについて動画で学ぶ
ヘッドアンドショルダーを始め、反転パターンについて動画(約10分)で説明していますので、動画学習をしたい人はご覧ください。
動画が見れない方はスキップして、文章でも学んでいくことができますよ。
反転パターン5つの種類
反転パターン(リバーサルパターン)は主に以下の5つの種類があります。
5つの反転パターン
- ヘッドアンドショルダー
- トリプルトップ(ボトム)
- ダブルトップ(ボトム)
- スパイクトップ(ボトム)
- ソーサーパターン
これらの中でも特に重要なのが、「ヘッドアンドショルダー」、「トリプルトップ」、「ダブルトップ」です。
ヘッド&ショルダー | トリプルトップ(ボトム) | ダブルトップ(ボトム) |
---|---|---|
最初に念頭に置いておかなければならないのは、相場に100%という言葉は存在しません。
上記のパターンが完成したからといって、絶対にトレンドが予想通りの値動きになるなんてことはないのです。
プロの為替ディーラーもそのことを重々承知していますし、だからこそ、常に自分のシナリオの誤りを示すサインに目を凝らしているのです。
ヘッドアンドショルダー(三尊・逆三尊)
5つの反転パターンの中でも、特に重要なバターンとしてヘッドアンドショルダーがあります。
これは日本語では、「三尊(さんぞん)」「逆三尊(ぎゃくさんぞん)」とも呼ばれています。
ヘッドアンドショルダーのパターン
ヘッドアンドショルダーは、下図のように中央のヘッド(頭)と、ショルダー(両肩)で構成されており、通常真ん中のヘッドのレートが最高値もしくは最安値となります。
そして、両肩の下の谷を結んだ線を”ネックライン”と呼びますが、ネックラインを下に突き抜けてパターンの完成となり、上昇トレンドから下降トレンドへの転換シグナルとなります。
逆ヘッドアンドショルダーも、ヘッドアンドショルダーをひっくり返したもので、下降トレンドから上昇トレンドへの転換シグナルとなります。
ヘッドアンドショルダーのトレード戦略
それでは、リバーサルパターンの代表格、ヘッドアンドショルダーのトレード戦略について見ていきましょう。
エントリーポイントとしては、以下の(a)~(c)があります。
(a) はかなり攻撃型のトレーダーが行う戦略で、左肩の水平ラインでレートが反落したのを確認し、ヘッドアンドショルダー完成を見越して事前にエントリーする戦略です。
当然ですが、その後、ヘッドアンドショルダーが完成すれば大きな利益を狙えますが、逆に予想が外れた場合は、上昇トレンドにて逆張りをすることになりますので、リスクは高いです。
S/L(損切)の水準をしっかりと設定することが大切です。
(b) は多くの教科書に書いてあるトレードポイントで、値がネックラインを下振れ、ヘッドアンドショルダーの完成を確認しエントリーする戦略です。
基本的なトレード戦略ですが、ダマしやその後のリターンムーブ(戻り)に合う可能性も捨てきれないので、エントリーした後も値動きには注意が必要です。
(c) は最も慎重なトレードスタイルです。リターンムーブ後に値がネックラインで反落したのを確認しエントリーする戦略です。
最も手堅い戦略ですが、ヘッドアンドショルダー完成後に、リターンムーブが無い可能性もありますので、待っていたらトレードチャンスを逸してしまったというリスクもあります。
どのエントリーポイントも一長一短がありますので、自分の性格にあったポイントを狙っていきましょう。
以上、ヘッドアンドショルダーのトレード戦略でした。
どの戦略が一番いいかは、相場状況により異なり一概には言えませんので、自分のトレードスタイルに合った戦略を選ぶといいでしょう。
トリプルトップ(トリプルボトム)
次に大事なリバーサルパターンは、トリプルトップとトリプルボトムです。
いずれもヘッドアンドショルダーの形に似ており、ヘッドとショルダーが同じ水準にある場合です。
ネックラインの水準を下回るまたは上回ればパターンの完成で、トリプルトップは上昇トレンドから下降トレンドへの転換、トリプルボトムは下降トレンドから上昇トレンドへの転換のサインとなります。
エントリーポイントは、図の緑塗の部分となり、ブレイクと同時にエントリーする(a)と、リターンムーブ(戻り)を確認して入る(b)があります。
ダブルトップ(ダブルボトム)
ダブルトップとダブルボトムも今までの内容の応用で対応できます。
共にネックラインをブレイクしてパターンの完成。
エントリーポイントは、ブレイクと同時にエントリーする(a)と、リターンムーブを確認してから入る(b)になります。
ここで1点注意したいポイントは、(x)でのエントリーです。
攻撃的なトレーダーは、反転の可能性を予想して(x)でエントリーするかもしれませんが、これは上昇トレンドがまだ転換されていない状態でのエントリー、つまり逆張りでのエントリーですので、かなり危険です。
もしこのポイントでエントリーするなら、S/Lを狭めに設定するなどの対応が必要です。
反転パターン以外のチャートパターンやローソク足パターンについて学びたい方は、以下の記事をご覧ください。
記事:【鉄板】FXチャートパターン全16種類の一覧とトレード戦略
ヘッドアンドショルダーと5つの反転パターンのまとめ
以上、代表的なリバーサルパターンとそのトレード戦略について見てきました。
5つの反転パターン
- ヘッドアンドショルダー
- トリプルトップ(ボトム)
- ダブルトップ(ボトム)
- スパイクトップ(ボトム)
- ソーサーパターン
これらのパターンのうち解説した3つを覚えるだけでも、トレンド転換ポイントが見えてきます
しっかりとマスターして、トレンド転換を見極められるようにしましょう。
反転パターンの逆張り手法とは対照的な、「トレンドフォロー」について学びたい方は以下の記事をご覧ください。
記事:FXトレンドフォロー(順張り)手法と勝つための秘訣を徹底解説!
このようなトレンド変換パターンを利用したトレードの場合、時間軸は最も短いものでどれぐらいのものなら信頼できますか?
短い足のチャートだとだましが頻繁に起きるかと思いますが。
チャートパターンに時間軸は関係ないというのが個人的な意見です。1分、5分でも完成すれば短期のトレンド転換は起き、スキャルで活用している人は多いと思います。
トレンドの大転換なら、4時間、日足レベルでしょうか。
トリプル、ダブルで判断が違うなんて、初心者には、実際チャーで理解するのは大変そうですね。
丁寧な説明でわかりやすいです。
反転パターンの記事をご覧頂きありがとうございます。
ヘッドアンドショルダー、ヘッドアンドショルダーボトムは出現率は低いが勝率が高い、
ダブルトップ・ダブルボトムは出現率は高いが勝率が低い、
トリプルトップ・トリプルボトムは見方によってはレンジブレイクに近い、
が私の印象です。
ダブルトップ・ダブルボトムの勝率を上げるポイントがあれば教えていただきたいです。
ネックラインを抜けてからエントリーという理解でよいでしょうか?もし間違っていたらご教示下さい。
はい。記事に記載している通りとなります。