こんな疑問を解決!
- トレンドフォローってどんな手法?
- どこでエントリーすればいいの?
- FXのトレンドフォローで勝てない時の理由は?
今回はこんな疑問を解決していきます。
FXで最も利益を出しやすい手法の一つが、トレンドフォロー(順張り)と呼ばれるトレンドの方向にエントリーする手法です。
トレンド発生中に乗れば波乗りのように稼ぐことも出来ますし、トレンド発生を予想して初期の段階でエントリーすれば、大きな利益を得ることができます。
FXトレーダーなら、トレンドフォローは必ず知っておきたい手法と言えます。
そこでの今回の記事では、トレンドフォローで稼ぐ手法や、エントリーポイント、注意点など解説していきたいと思います。
トレンドフォローを身に付ければ、FXでサクサク利益を上げることが出来るようになりますよ。

鈴木 拓也
- 公益社団法人 日本証券アナリスト協会認定アナリスト
- 東京工業大学大学院修士課程修了(工学修士)
- メガバンクの本店・香港支店で為替ディーラー業務を経て投資家/実業家に転身
- 株式会社フィンテラス代表取締役
目次
トレンドフォロー(順張り)の手法を動画で学ぶ
トレンドフォロー(順張り)の手法を動画で解説(約20分)していますのでご覧ください。

動画を見た方も、以下の記事を読んで復習すれば理解度が深まりますよ!
トレンドフォローで稼ぐ2つの手法
トレンドフォローは順張りとも呼ばれ、トレンドに沿って取引をしていく手法になります。
上昇トレンドなら買い、下降トレンドなら売りでエントリーです。
そして、更に具体的に言うと、トレンドフォローで稼ぐには、以下2つの手法があります。
トレンドフォローで稼ぐ手法
- 手法①:トレンドが発生している最中にエントリー
- 手法②:トレンド発生前にエントリー
手法1:トレンドが発生している最中にエントリー
一つ目の手法は、トレンドが発生している最中にトレンドの方向に沿ってエントリーする手法です。
上昇トレンドなら買い、下降トレンドなら売りでエントリーします。
その後もトレンドが続けば、利益を出すことができるので、最もシンプルな手法と言えます。
ただし、トレンドが終わりの時期になっている場合、自分がエントリーした後、トレンドがレンジ相場になったり反転したりするので失敗に終わるリスクもあります。
手法2:トレンド発生前にエントリー
二つ目の手法は、トレンドが発生する前にトレンド発生を予期してエントリーする手法です。
つまり、レンジ相場の時に、今後発生するであろうトレンドを予想してエントリーします。
自分が予想した方向にトレンドが発生すれば、トレンド初期の段階からエントリー出来ているので、より大きな利益を取ることが出来ます。
一方、手法1と比べて、トレンドの発生を予想するテクニックが求められるので、中級者・上級者向きの手法と言えるでしょう。
トレンドフォローで稼ぐ2つのコツ
それでは次に、トレンドフォローを仕掛ける際に絶対に確認しておかなければならない、2つのコツについて説明します。
トレンドフォローのコツ
- コツ1:上位足のトレンド方向を確認する
- コツ2:ファンダメンタルズ分析を確認する
コツ1:上位足のトレンド方向を確認する
一つ目のコツは、テクニカル分析で上位足のトレンドを確認することです。
皆さんは何の時間軸のチャートを見て、トレンドの把握をしていますか?
チャートには5分足、15分足、60分足、4時間足、日足、週足、と色々な種類がありますが、トレンドフォローで大事なのは上位足(4時間足~週足)がどのような環境なのかを把握することです。
よく、「トレンドフォローでエントリーしてもすぐ損切りに合ってしまいます」という話を聞きますが、よくよく状況を見てみると、大抵の場合、4時間足や日足などの上位足が異なるトレンドを示していたというケースが多いです。
例えば下図のように、15分足チャートでは上昇トレンドですが、上位の4時間足では下降トレンドなので、全体的な相場の流れは下目線であるということが言えます。
短敵的な売買で上手に逃げられればいいですが、一度捕まってしまえば、相場の主要な流れにすぐに飲まれてしまうでしょう。
コツ2:ファンダメンタルズ分析を確認する
2つ目のコツは、ファンダメンタルズ的な背景を確認することです。
これは、テクニカル分析のみでトレードしている人にとっては難しいし、必要ないと思うかもしれません。
しかし、相場の流れを決めるのは常にファンダメンタルズです。
そのトレンドの背景は何なのか?今後も持続性があるのか?等を見極められれば、トレードの精度は飛躍的に向上します。
巨額のマネーを動かす機関投資家やヘッジファンドのほとんどは、マクロ経済の流れを読んで行動します。
もしプロが、テクニカル分析だけで、「チャートのローソク足が○○だから買いだ!」とか、「ボリンジャーバンドとMACDが○○だから売りだ!」とかでトレードをしていたら、その人は多分すぐクビになるでしょう(笑)
トレンドが発生する流れを簡単に説明しますと、ファンダメンタルズの変化を捉えたプロや熟練トレーダーが買いでエントリーし、相場が次第に上昇し始める(①先行期)、その流れに気づいた勘の鋭いトレーダーが買いでエントリーし、相場が更に上昇(②追随期)、そしてトレンドの終盤には、強い上昇トレンドを見て買いでエントリー、またこの時、その上昇を狙ったトレーダーも買いで入り、相場が急騰します。
ここでもうお分かりだと思いますが、①や②で買った上手なトレーダーはゆっくりと利食いを始め、買い圧力が次第に弱まると同時に売り圧力が強まり、トレンドは終焉を迎えるのです(③利食い期)。
個人トレーダーが避けなければならないのは、③利食い期でエントリーしてしまうこと。
時には追っかけで勝つこともありますが、高値掴みのリスクが非常に高い局面であり、トレンドの中盤くらいにはエントリーしたいところです。
関連記事:FXファンダメンタルズ分析で勉強すべき3大項目と役立つ情報源を紹介
関連記事:追っかけ買いは高値掴みの原因!根拠ある場面で勝率を上げる方法
トレンドの判断方法とエントリーポイント
それでは次に、トレンドフォローの手法を使う際のトレンド判断方法と、エントリーポイントについて解説をしていきます。
トレンドの判断方法
トレンドが出ているかどうかの判断をどのようにすればいいのでしょうか?
今の相場にトレンドが出ているのかどうかを明確に判断できなければ、「トレンドフォロー」はそもそも出来ないですし、自分ではトレンドだと思っていても、実はトレンドではなくてただのレンジであり、トレンドフォローが失敗に終わる可能性があります。
なので、自分の中でトレンドの定義を明確化しておく必要があるのです。
トレンドの判断方法はいくつかありますが、最も有名でシンプルな方法が「ダウ理論」と呼ばれる方法です。
トレンド系のテクニカル分析は数多くありますが、「ダウ理論」によるトレンド把握方法は、上昇トレンドは高値・安値の切上げ、下降トレンドは高値・安値の切り下げがあれば、それらをトレンドと認識します。
ダウ理論について詳しく知りたい人は、以下の記事をご参考下さい。
記事:【ダウ理論とは?】FXで稼ぐ手法や使い方を分かりやすく解説!
もちろん、その他にも様々なトレンド把握方法がありますので、大切なのはどのテクニカル分析が一番いいかを考えるのではなく、「自分の中でトレンドを認識する手法を確立する」ことなのです。
ダウ理論によるトレンド判断方法
- 高値と安値がそれぞれ切り上がれば上昇トレンド
- 高値と安値がそれぞれ切り下がれば下降トレンド
その他のトレンド判断方法は以下をご覧ください。
記事:『トレンド転換・継続』を見極めるたった5つの判断方法とは?
トレンドフォローのエントリーポイント
トレンドフォローのエントリーポイントは明確な基準を持つべきです。
例えば、トレンドが判断できたからと言って、いい加減なタイミングでエントリーしても勝率は上がりません。
トレンドフォローで最もおすすめな高勝率のエントリーポイントは「押し目・戻り目」のポイントです。
例えば、上昇トレンドで買いでエントリーを狙っている場合、①の上昇しきったところでエントリーするより、押し目の②でエントリーした方が勝率が高いと言えます。
トレンドフォローで勝てない人の3つの理由
では、FXの王道でもあるトレンドフォローですが、どうして稼げる人がいる一方で、多くの人が利益を出すことが出来ないでしょうか?
トレンドフォローで損切りばかりにあって全然稼げない人の共通点は以下の3つ。
トレンドフォローで勝てない理由
- 相場の環境認識が出来ていない
- エントリーのタイミングが悪い
- 損切りを置く位置が悪い
理由①:相場環境認識ができない
一つ目は相場環境認識が出来ていないということです。
例えば、下位足で上昇トレンドだから買いだと思ってエントリーしても、上位足のトレンドが逆だったら、トレンドを捉えた「トレンドフォロー」になるわけがありません。
まずは、主要なトレンドの波がどうなっているのか正しく相場の環境を認識する必要があるのです。
理由②:エントリータイミングが悪い
二つ目の理由は、エントリータイミングが悪いということ。
例えば、以下のような上昇トレンドの一時休止(レンジ)後、レジスタンスラインのブレイクを見て飛び乗った場合、高確率で押しの反落に遭遇します。
これは初心者がやってしまう最も多い失敗で、最悪なのはその後の押しで損切りせざる負えなくなり、自分が損切りした後、相場はまるで嘲笑うかの如く、もとの上昇トレンドに戻るのです。
トレンドフォローであっても、勝率を上げたいならば、押した後の反発ポイントである②の第二波でエントリーするべきです。
理由③:損切りを置く位置が悪い
三つ目の理由は、損切りを置く位置が悪いということ。
エントリーした瞬間から含み益が発生し、後はほったらかしで利益が増えていくトレードが出来れば最高ですが、そうそうそのようなベストトレードをすることは難しいです。
ここで、損切りの注文をどこに置くかで勝負が決まるわけです。
例えば、下図のような場合、赤塗ポイントでエントリーした際、損切り幅を○○pipsで固定しているというだけの理由で、①の位置に損切り注文を置くのは、テクニカル的にも根拠があいまいです。
せめて、「直近最高値の前の安値」の少し下(②)に置いておけば、一時的な含み損の状況も耐えることが出来、再び相場が元のトレンドに戻れば、大きな利益を手に入れることが出来ます。
トレンドフォロー(順張り)で大きな利益を得よう
以上、トレンドフォロー(順張り)の手法や、エントリーポイント、勝てない人の理由でした。
繰り返しますが、トレンドフォローが機能するのは、相場にトレンドが発生している時だけです。
レンジ相場の時に順張りでエントリーしては、度々損切りに合い、連敗もあり得ます。
しかし、相場環境を正しく認識し、高勝率なエントリーポイントでトレードするスキルが身に付けば、FXで大きな利益を上げることが出来るでしょう。
トレンドフォロー(順張り)を学んだ方は、次は反対の逆張りについて学習しましょう。



損切りのポイントをテクニカル的に根拠のあるものにするというのはピップスやこの利益ならこの損切りまでは耐えよう的に考えていた自分には感動的すらありました。
スゴく参考になりました。
ありがとうございます。