こんな疑問を解決!
- 正しい水平線の引き方は?
- 水平線はどんな意味があるの?
- 水平線を使ったFXトレード手法は?
この記事ではこのような疑問が全て解決できます。
水平線は数あるテクニカル分析の中で最もシンプルですが、正しい引き方をすることによって驚くほど相場を予想でき、大きく稼ぐことが出来ます。
私も水平線は必ず引いていますし、知り合いの億トレーダーの中には、水平線だけしか使っていない人もいるくらいです。
シンプルかつ最強な武器である水平線を使いこなせれば、FXの勝率は一気にアップします。
今回の記事では、そんな水平線の意味と正しい引き方を解説していきます。
そして、実際のトレード手法も実例を交えて説明していきますので、本気でFXで稼ぎたい人は、この記事を完璧に理解することを目指してください。
鈴木 拓也
株式会社フィンテラス代表取締役
- 三井住友銀行で為替ディーラー業務を経験して独立
- 純資産4億円をFXや株で運用中|2023年利益+5,000万円超
- 著書「7日でマスター FXがおもしろいくらいわかる本」「世界一やさしい FXチャートの教科書 1年生」など
- 公益社団法人 日本証券アナリスト協会認定アナリスト
水平線を使えば相場で荒稼ぎが可能
まずは論より証拠。水平線を使ったトレードでどのくらい利益が得られたのか見ていきましょう。
下図チャートはドル円の1時間足チャートですが、テクニカル分析は水平線しか使っていません。
しかし、水平線で面白いぐらい反発しており、たった5回の取引で+281銭(pips)の利益が得られています。
水平線を使ったトレードの事例
- 期間:2018年7月12日~2018年7月21日
- 取引回数:5回
- 合計利益:+281pips
今から水平線について学んでいきますが、水平線を正しく引くことで強力なトレード手法になりますよ!
水平線の引き方について動画で学ぶ
水平線について動画学習をしたい人は下の動画をご覧ください。
動画が見れない方はスキップして、文章でも学んでいくことができますよ。
水平線の特徴
水平線とは安値と安値、または高値と高値を水平に結んで引ける線のことです。
非常に簡単ですが、ただやみくもに線を引くだけでは全く意味がないです。
今から解説する水平線の本質を理解し、なぜ水平線が有効に機能するのかも理解するようにしましょう。
水平線の2つの種類:レジスタンスラインとサポートライン
水平線には2つの種類(名前)があります。
現在レートよりも下に引ける安値と安値を結んだ水平線がサポートライン(支持線)、上に引ける高値と高値を結んだ水平線がレジスタンスライン(抵抗線)です。
水平線の名称
- サポートライン:安値と安値を結んだ現在レートよりも下の線
- レジスタンスライン:高値と高値を結んだ現在レートよりも上の線
これらの水平線が引けると、次にレートがその水平線に達した時に反転すると予想できます。
つまり、水平線での反転を狙ったトレードが実行できるのです(後で解説)。
レジスタンスとサポートの役割逆転
水平線は「反転」だけが特徴ではありません。
一度水平線がブレイクされると、今後は機能が逆転するという特徴があります。
例えば、下図の左側のように、一度レジスタンスラインがブレイクされると、今後はそのレジスタンスラインがサポートラインとしての役割を持つようになり、レートの下落を下支える支持線の機能を持ちます。
また、右側のように一度サポートラインをブレイクすると、サポートラインがレジスタンスラインとしての役割を持ち、レートの上値を抑える抵抗線として機能します。
水平線の重要度は反転回数と時間足で決まる
水平線は高値と高値、安値と安値を結んだ線なので、引こうと思えば無数にチャート上に引くことが出来ます。
ただ、そんなことをしても全く意味がありません。
その中から、重要度が高い水平線と重要度が低い水平線を見極め、重要度が高い水平線だけを選んでトレードに使うことで、勝率を一気にアップさせることができるのです。
では、水平線の重要度は何で決まるのでしょうか?
それは、水平線の反転回数と時間足によって決まります。
水平線の重要度の見極め方
- 反転回数が多い水平線ほど重要度が高い
- 上位足で引ける水平線ほど重要度が高い
例えば、2回しか反転していない水平線と、5回反転している水平線とでは、5回の方が重要な水平線となります。
つまり、今後も反転する可能性が高いですし、仮にブレイクしたとすると、レジサポ転換で再び機能する可能性が高い水平線と認識できます。
また、4時間足で引ける水平線と、5分足で引ける水平線とでは、4時間足の水平線の方がよりたくさんの投資家の意識が集まっているため重要度が高いです。
5分足でトレードする人も、4時間足で引けている水平線を使った方が有利になると言えるでしょう。
水平線が機能する大衆心理とは?
次に、そもそもどうして水平線が機能するのかについて説明します。
水平線に限らず、テクニカル分析のシグナルが機能する理由としては、「世界中のトレーダーが同じものを見ているため」という本質的な背景があります。
例えば、何度も反転しているトレンドラインであれば、世界中のトレーダーがその存在に気づいて意識しますので、トレードをする上で重要なラインとなります。
水平線も同様に、そのライン上で何度も反転していれば、他のトレーダーが「水平線に近づいたら買いを入れよう」と思い、何人も同じような考えのトレーダーがいれば、実際にレートはその水平線付近で反発するのです。
より具体的に、以下のチャートを用いて説明していきます。
下図のチャートでは水平線が赤線のように引け、何度も水平線近くでレートが反転しており、その水平線付近で買いを入れているトレーダーが多くいることを示しています。
では、もしその水平線を割ってしまったらどうなるでしょうか?
それは、それまで買っていた投資家が損失を抱えてしまうことになりますので、彼らの損切り注文、加えて新規で売りを仕掛けるトレーダーも参入し、一気にレートが下に急落します。
これがいわゆる、「水平線のブレイクアウト」と呼ばれるものです。
水平線の正しい引き方
水平線の引き方で注意したいのが、「ローソク足のひげも考慮して引く」ことです。
なぜなら、海外のトレーダーはローソク足以外のバーチャートなどを使っている人も多く、その足の最高値と最安値に注目して線を引くからです。
バーチャートの最高値・最安値はローソク足のひげに当たりますからね。
また、水平線が機能する理由は、世界中のトレーダーが同じ線を引いているからと上記で説明しましたが、ヒゲを考慮しないと、他の投資家と異なるラインを引いていることになってしまい全く機能しないかもしれません。
最後に、もう1点注意点ですが、水平線を引く時は、アバウトに考えましょう。
というのも、丁度ぴったりにレートが水平線通りに動くなんてことはまずないです。
例えば、上のチャートも、若干ローソク足のヒゲが水平線から離れているところもありますが、常にピッタリに為替レートが動いてくれるほど、マーケットは親切ではありません。
水平線の正しい引き方
- ひげも考慮して水平線を引く
- 他の投資家も注目していそうなラインを見つける
- 数pipsの誤差は仕方ないのでアバウト(少し大雑把)に引く
水平線がなぜ機能するのか?を理解すると、自分しか見ていないラインは全く意味がないことが分かりますよね!
水平線やトレンドラインを使った「ライントレード」については以下の記事もご覧ください。
水平線を使ったトレード手法
それでは、実際に水平線を使ってどのようなトレードの仕方があるのかを見ていきましょう。
ここまでの説明でだいたい水平線のイメージはつかめたかと思いますが、実際のトレードではリターンムーブと呼ばれる戻りに気を付けなければなりません。
水平線を用いたトレード(理論編)
ではどのように水平線をトレードに活かせばいいのでしょうか?
基本的な戦略としては、水平線の反発を狙ったエントリーと、水平線のブレイクを確認してのエントリーです。
ただし、水平線に限らず全てのテクニカル分析に言えることですが、相場に100%という言葉は存在しません。
例えば、ブレイクでエントリーした後に、(a)すぐに反発し、下落のシグナルはダマしになる可能性もあります。
加えて、サポートラインをブレイクした瞬間に多くのトレーダーが売りを仕掛けますので、(b)しばらくして売ったトレーダーの利益確定の買いにより、元のサポートラインの水準まで戻るケース(リターンムーブ)もよく現れます。
水平線を使った初心者にオススメのトレード手法としては、最初のブレイクでトレード金額の全額を使うのではなく、半額くらいのロットでエントリーし、玉は残しておくのです。
もしそのまま急落すれば利益も得られますし、ダマしになった場合も損切のレベルを少し上に設置しておけば損失額も最小限に抑えられます。
また、リターンムーブの発生もよく起こるパターンなので、リターンムーブ後の第二波だけを狙って取引するのも手堅い手法の一つです。
水平線と似たインジケーターに「フィボナッチ」がありますので、以下も参考にして下さい。
水平線を用いたトレード(実践編)
以下は、実際のチャートに水平線を引き、買いのエントリーポイントは赤塗り、売りのエントリーポイントは青塗りで記してあります。
まず、買いで入る場合には、レートが水平線に到達し、そこでレートが反発したのを確認してエントリーします。間違っても、水平線に達した瞬間にエントリーをしてはいけません。
なぜなら、そのままブレイクしてしまう可能性もあるからですね。
そして、売りでのエントリーは、水平線を勢いよく下抜けた瞬間にエントリーをします。ただし、上記でも説明した通り、その後の戻り(リターンムーブ)が起こる可能性もあるので、ここでトレード金額の全額を注ぎ込んでエントリーをするのはややリスクが高いです。
戻りを待って、そこで水平線に再度跳ね返されたのを確認してエントリーするのが手堅いトレード手法と言えるでしょう。
水平線を使ったトレード手法
- 水平線上の反転を狙ってエントリー
- 水平線をブレイクした瞬間でエントリー
- リターンムーブ後の第二波でエントリー
水平線はトレンドラインと合わせることで勝率をアップできます!トレンドラインも合わせて学習しましょう。
記事:トレンドラインで荒稼ぎするプロの引き方とFXトレード手法を公開!
水平線を引いてもなかなか勝てないという方は、ダメな引き方や使い方をしている可能性があります。
詳しくは以下の動画をご参考ください。
水平線の引き方とトレード手法のまとめ
水平線は高値と高値、安値と安値を水平に結んだ線です。
水平線は一度ブレイクすると機能が逆転する成立があり、ブレイク後も水平線上での反転を狙ってトレードを行うことができます。
また、水平線は引こうと思えば無数に引けてしまいますが、どのラインが重要なのかを判断する基準として、①反転回数が多い水平線、②上位足で引ける水平線、という方法があります。
世界中の投資家が使っている水平線をあなたも今日から取り入れ、FXのトレード勝率をアップさせていきましょう。
リターンムーブに慌ててて損切をすると、やがて思惑どおりに動くので、リターンムーブの後からエントリーするのがいいかなと思いました。
若いツバメではないですが、本業が傾いていますので、レジサポトレードをマスターしたいと思います。
今後とも、ご指導のほどよろしくお願いします。
ご参考になったようで何よりです。
他にも、テクニカルの記事が多数ございますので、そちらもご参考下さい。
今回は、カレッジには参加できませんでしたが、この記事を参考に腕をみがき、ツバメ返しができるようにしたいとおもいます。
他にも有益な記事が多数あるので、是非、ご活用下さい。
知識としては、わかったと思っていても、実際にやってみたら、あれ〜、なんで〜とかいう現象を多々経験するのだろうと思っています。
まだ、口座開設すら出来てないけど、今はまだ知識を貯めることが大事だと思って、勇み足にならない様に、はえる心にストップかけています。
知識だけで、実践無しとはならないためにも、今は我慢の日々です。
知識は実践でアウトプットしてはじめて身に付くので、インプットとアウトプットのバランスを調整していきましょう。
こちらのサイトで勉強させていただき、先週から水平線のトレードを行ったところ、少し勝てるようになりました。
難しいと思ったのは水平線付近での反発確認をどうすればいいかなってところですかね?
ダブルトップ(ボトム)等のチャートパターンを反転の確認する方がいいのかなと思うのですが、その場合、ネックライン割れでのエントリーのがいいのでしょうか?
反転パターンの手法は以下で解説していますので、ご覧ください。
https://fx-megabank.com/technical-analysis/head-and-shoulder/
こんにちは!
いくつか質問があります
①水平線に似たようなのにチャネルライン(トレンドラインを並行に2本引いた)がありますが、これは水平線の斜めになった物で性質的には同じと考えて良いですか?
②反転・ブレイクは予想すれば当てやすいですが、絶対はもちろんありません。そのため
A:1回反転・ブレイクしたからと言って勝負を仕掛けず、2回出たらエントリーを仕掛ける
B:不安なら、指し値で待ち構えてエントリーする(例えば、上昇トレンドでラインの上下幅が100pipsほどあると見えたなら、40ぐらいでエントリーできるように指し値注文し、S/Lを20・利益獲得を80にする)
AとBを合わせれば、安全に利益を取りやすいと思うのですが、どうでしょうか?
③今回の記事とはちょっと離れるかも知れませんが・・・FXを始めて1週間たちました。1回目の反転ポイントで早まってエントリーして失敗し、損の方が大きいです。
しかし、毎日エントリーしたグラフを画像保存し見直しをしたら、引いたチャネルラインの範疇に大体収まっていました。これは「大体正しいラインを引けている」と自信に思って、トレードを続けていって良いでしょうか?
以上よろしくお願いいたします。
①チャネルラインは水平線ではなくトレンドラインに近い性質のものとなります。
②記事の掲載範囲外のためお答え出来ません。
③判断する際の情報が不足している他、読者様に対する助言に該当するため回答できません。
水平線について、いくつか解釈出来たのでご回答下さい
①水平線をチャートで使うと、水平線の幅の間で為替が上下すると考えて、水平線を抜けて安全も考慮して10pipsほど動いてからエントリーすれば確率が上がると言うことですか?
②確かに水平線を使って、相場の予想が出来るケースがありました。
しかし、これは大きなくくりで見ると横ばい(レンジ)にならないのですか?(他記事の項目になりますが)上昇・下降とも読めないレンジでのエントリーは控えた方が良いとありましたが、上記トレード例でもこれはレンジではないのですか
解釈違いがあればよろしくお願いいたします。
③水平線は大衆心理をチャートに表す武器となるため、上位足で何度も反転しているポイントを見つけたら、引いておいておき意識した方が良いと言うことですか?
以上よろしくお願いいたします。
①10pipsなど具体的な数値は申し上げられません。
②トレードの基本として上位足で相場環境認識を行い、下位足でエントリーする流れがあります。上位足でレンジの場合は、取引を控えた方が無難です。
③はい、ご認識の通りです。
所謂FXではなく、仮想通貨のトレードに興味があり勉強しているものです
テクニカル分析の本と言えばやはりFXの本が主流で
鈴木さんの本も読ませていただきました
為替トレードでは出来高分析が出来ない、もしくはし難いということ以外では
共通しているという認識だったのですが
ブレイク後のダマシが非常に多く、ほぼダマシと言ってよいほどダマシに遭遇します
少額で入るより、とにかく待つことが有効のようです
為替トレードと仮想通貨のトレードは似て非なるものなのでしょうか?
書籍も購入頂きありがとうございます。
為替と仮想通貨の決定的な違いは、為替は投機・投資だけではなく、実需のプレイヤーもいるということです。
例えば、海外で事業をして外貨を円に両替する企業です。
仮想通貨にはそれらはありませんので、その点は質が違うと言えます。
ただ、為替には仮想通貨にない、通貨の番人の中央銀行がいるなど、安定性もありますので、値動きが激しすぎる仮想通貨と為替がどっちが有利かは一概には言えないと考えます。
水平線の強度は重要だと思います。
過去に何回も反発され意識されている水平線であれば、ブレイクした時は勢いよく動く印象が強いです。多くのトレーダーがブレイクを待っていてブレイクと同時に一気に注文が入るからだと認識しています。
また、エントリーしたらほぼ逆行するという課題に悩まされた時期が長く、ストレスが溜まることも多かったですが、逆行するのは当たり前と考え分割でエントリーすることも増えています。リターンムーブとは意味合いは違いますが、逆行を予想できるプライスアクションの考え方があれば教えていただきたいと思います。