こんな疑問を解決!
- FXで重要な経済指標は何があるの?
- それぞれの経済指標の特徴は?
- 経済指標を早く確認できるおすすめの方法は?
今回はこんな疑問を解決していきます。
FXをする際に、必ず知っておくべき情報に「経済指標」があります。
経済指標発表時には、わずかな時間でボラティリティ(価格変動)が大幅に上がり、事前に把握しておかないとすぐに損切りになるリスクがあるからです。
一方で、為替レートが大幅に変動するということは、大きく勝つチャンスでもあります。
ですから、トレーダーの中には、重要な経済指標時に合わせてトレードするというケースも多く見られます。
今回の記事では、FXで絶対に押さえておくべき最重要な経済指標10個を取り上げて解説していきます。
また、アプリを使って早く経済指標の結果を知るおすすめの方法も解説します。
鈴木 拓也
株式会社フィンテラス代表取締役
- 三井住友銀行で為替ディーラー業務を経験して独立
- 純資産4億円をFXや株で運用中|2023年利益+5,000万円超
- 著書「7日でマスター FXがおもしろいくらいわかる本」「世界一やさしい FXチャートの教科書 1年生」など
- 公益社団法人 日本証券アナリスト協会認定アナリスト
目次
FXの経済指標とは?
そもそも経済指標とは何でしょうか?
経済指標を一言で説明すると、各国の政府や中央銀行が発表している「経済の動向を数値化した統計」となります。
主に物価、金利、雇用、景気、貿易などの経済に関する要因から構成されています。
経済指標の構成要素
- 金利に関する経済指標(政策金利)
- 景気に関する経済指標(GDP、景況感調査、消費動向)
- 雇用に関する経済指標(雇用統計)
- 物価に関する経済指標(物価上昇率)
- 貿易に関する経済指標(貿易赤字)
これらの経済指標が世界各国から発表されるわけですが、FXでは全てを把握する必要はありません。
為替相場に影響を与える重要な経済指標は限られており、それらが発表されるスケジュールを確認して備えておけば問題ありません。
この記事では、特に重要な米国、欧州、英国、日本の経済指標について解説していきます。
FXトレーダーはまずはこの記事で取り上げる経済指標を把握するようにしましょう。
米国(USD)の重要な経済指標
世界最大の経済大国である米国の経済指標は、ドル以外の全ての為替レートの値動きに影響を及ぼします。
なので、FXをする上で、どの通貨ペアを取引するかに関わらず米国の重要な経済指標は必ず把握しなければなりません。
以下は、数ある米国の経済指標の中でも特に重要な5つを取り上げています。
米国の経済指標
- 米雇用統計
- CPI
- 小売売上高
- ISM製造業とISM非製造業
- ADP雇用統計
米雇用統計
米雇用統計は、米国の雇用情勢を示す指標で、最も重要な経済指標の1つです。
毎月第1金曜日に発表され、主に雇用統計の中の「非農業部門雇用者数(NFP)」、「失業率」、「時間あたりの平均賃金」などが注目されます。
事前予想と大幅なズレが起きることが多く、「ポジティブサプライズ」「ネガティブサプライズ」となって、ボラティリティが急激に上がります。
100pips以上の変動があり得ると覚悟しておくべきです。
一般的に米雇用統計が予想より強い場合、米国景気が良いことになるので、米ドル高になります。
雇用統計について詳しく知りたい人は、以下の記事をご覧ください。
記事:【雇用統計は決戦!】FX初心者がガツンと荒稼ぎする方法は?
CPI
CPIは消費者物価指数(Consumer Price Index)のことで、モノやサービスの値段の動きを示した統計です。
物価指数が上昇すればインフレ(インフレーション)、物価指数が下落すればデフレ(デフレーション)と言います。
一般的にCPIが予想より強い場合、インフレ防止のための利上げが予想されるので、米ドル高になります。
小売売上高
小売売上高はその名の通り、小売業・サービス業の売上動向を示したものです。
米国の個人消費はGDPに占める割合も高く、小売売上高が好調だと好景気、不調だと不景気の傾向となります。
なので、米国景気の動向を占う重要な経済指標の1つであり、為替への影響も大きいです。
毎月中旬に発表され、予想より強いと米ドル高になります。
ISM製造業とISM非製造業
ISM製造業景況感指数とISM非製造業景況感指数は、景気の先行指数の1つで、それぞれ製造業セクターと非製造業セクター(サービス業)の景気動向を示す統計です。
どちらも50%を超えれば強い数字となり景気拡大、50%未満となれば弱い数字となり景気後退を意味します。
ISM製造業景況感指数は毎月第1営業日、ISM非製造業景況指数は毎月第3営業日に発表されます。
こちらも予想より強ければ米ドル高、弱ければ米ドル安で反応します。
ADP雇用統計
ADP雇用統計は民間の期間が発表する雇用に関する統計レポートです。
米雇用統計の2日前の水曜日に毎月発表され、雇用統計の数値を占う上で重要です。
米雇用統計ほどのインパクトはありませんが、ADP雇用統計が強ければ米雇用統計も強くなる可能性があり、米ドル高の期待が高ります。
米国に限らず、その国の経済指標が予想より強い場合、その通貨は買われやすくなります。ただし、絶対とは限らないので、あくまで傾向と考えて下さい。
欧州(EUR)の重要な経済指標
米国の次に巨大な経済圏が欧州(ユーロ圏)です。
欧州の経済指標は、ユーロを含む通貨ペア、例えばユーロ/米ドルやユーロ/円を取引する場合は必ず確認する必要があります。
一方で、ユーロを含まない通貨ペア、米ドル/円や、豪ドル/米ドルなどを取引する場合には、あまり影響を受けないので気にする必要はありません。
欧州で特に重要な経済指標は以下の3つです。
欧州の経済指標
- ユーロ圏HICP
- 独ZEW景況感指数
- 独IFO景況感指数
ユーロ圏HICP
HICPは、欧州圏の消費者物価指数(Harmonised Index of Consumer Prices)です。
ユーロ圏の中央銀行であるECBは、物価の動向で金融政策の調整を行いますので、HICPが強ければ利上げが連想されユーロ高、HICPが弱ければ利下げが連想されてユーロ安になりやすいと言えます。
HICPは速報値と改定値の2種類が毎月発表されます。
独ZEW景況感指数
ユーロ圏の中で最大の経済大国であるドイツの景気動向を図る経済指標です。
民間企業のZEWが毎月発表する指標ですが、ドイツ経済がユーロ全体に及ぼす影響は大きく、ZEW景況感指数が予想より強いとユーロ高、予想より弱いとユーロ安になりやすいです。
独IFO景況感指数
こちらもドイツの経済研究所であるIFOが発表する景気動向を図る指数です。
ZEWと同じくらい重要な経済指標であり、毎月発表されます。
IFO景況感指数が予想より強いとユーロ高、予想より弱いとユーロ安になりやすいです。
英国(GBP)の重要な経済指標
英国の経済指標は、ポンド/ドルや、ポンド/円を取引するなら、必ず事前に確認しておかなければいけません。
ポンドは全ての通貨の中でも最も値動きが激しく、特に経済指標発表時には激しい値動きをすることで有名です。
なので、できればすべての経済指標に注意をはらうべきですが、あえて挙げると以下の2つが重要な指標です。
英国の経済指標
- 雇用統計
- 消費者物価指数
雇用統計
英国の国家統計局が毎月発表している雇用に関する統計です。
失業率や、失業保険申請件数などがあります。
予想より強ければポンド高、弱ければポンド安が一般的ですが、値動きがかなり激しく、その通りにならない点にも注意が必要です。
消費者物価指数
英国の国家統計局が毎月発表する物価指数です。
こちらも米国やユーロ圏と同様に、物価指数が強ければポンド高、弱ければポンド安になりやすいです。
日本(JPY)の重要な経済指標
日本人がFXで最もよく取引をするのは米ドル円やユーロ円ですが、日本の経済指標ははっきり言うとあまり確認する必要はありません。
と言うのも、日本にも消費者物価指数や雇用統計、GDPなどの指数がありますが、日本の経済指標の結果で為替が動くことはあまり無いからです。
唯一注意するべきは、経済指標ではないですが、日銀の金融政策決定会合です。
金融政策決定会合の結果次第では、大きくドル円が動くことはよくあります。
FXでは米国の経済指標に注意を払い、あとは取引する通貨の国の経済指標を把握しましょう!日本の指標の影響は軽微なので、優先度はかなり低いと言えます!
経済指標を早く確認できるおすすめアプリ
それでは、経済指標が発表された時にいち早く情報を得る方法は何でしょうか?
インターネット上でも経済指標の結果は調べられますが、時差があるため、FXトレーダーにとっては遅すぎると言えます。
FXトレーダーにおすすめは、経済指標が発表された瞬間に情報を開示してくれるアプリです。
口座開設(無料)をすればアプリにログインでき、情報を入手できます。
口座開設は無料で、維持費などもかからないので、複数の口座を開設してアプリを試してみましょう。
おすすめ1:DMM FX
最初におすすめは、国内口座数トップクラスを誇るDMM FXです。
DMM FXのアプリでは、マーケット情報として経済指標やニュースの情報を素早く入手することが可能です。アプリ自体も非常に使いやすく、多くのユーザーの支持されています。
当サイト経由で口座開設をされた方には、為替チャートにラインを引くだけで予想する、FXテクニカル分析の学習教材「ラインの王道」のアクセス権を無料でプレゼント!
おすすめ2:みんなのFX
みんなのFXのアプリも、経済指標やニュース機能がコンパクトにまとめられており、初心者におすすめです。
また、みんなのFXのアプリでは、通貨強弱やポジション状況など、オリジナルの情報も充実していますので、合わせて口座開設をしておきたい先です。
FX経済指標のまとめ
FXをする際に、取引する通貨の国の経済指標を把握することは必須です。
しかし、経済指標はかなりの数があり、全部を気にしていては取引が出来ません。
なので、FXトレーダーはこの記事で解説している10個の経済指標に注意を払うようにしましょう。