こんな疑問を解決!
- FXで大損した体験談にはどのようなものがあるのか?
- 彼らはなぜ大損したのか?
- どうすれば大損を回避できるのか?
「FXで●千万円儲けた」、「FXで●億円儲けた」といった羽振りの良い話がよくSNS上に出回っていますが、仮に1億円の利益が出たとしても、その後で3億円負けていればトータルで2億円の損失です。
コツコツ利益を積み上げてきても、大損してしまえば1回の取引で数年間の努力を吹き飛ばしてしまうことにもなります。
FXは投資ですから1発勝負ではなく、数年間、数十年間という単位においてトータルでどのくらい儲けられるのかが重要になります。
ですからFXで大損しないこと、大損を回避することはとても重要です。
今回は大損した5つの体験談を紹介しますが、それらを面白おかしくご紹介するのではありません。
大損した5つの体験談から、どうすればFXで大損せずにトータルで稼ぐことができるのかを学んでいただき、ぜひご自身のFXに活かしてください。
鈴木 拓也
株式会社フィンテラス代表取締役
- 三井住友銀行で為替ディーラー業務を経験して独立
- 純資産4億円をFXや株で運用中|2023年利益+5,000万円超
- 著書「7日でマスター FXがおもしろいくらいわかる本」「世界一やさしい FXチャートの教科書 1年生」など
- 公益社団法人 日本証券アナリスト協会認定アナリスト
FXで大損した人の体験談5つ
FXで実際に大損した人の体験談を5つ紹介していきます。
動画が見られる人は、以下をご覧ください。
FXで大損の体験談1
FXで大損した1つ目の事例は、会社員Sさんのケースです。
「FXを始めてすぐに利益が出たのでこれはイケると思い、消費者金融などから300万円の借金をして取り組みました。
そうしたら、最初に勝てていたのがウソのように負け続け、資金が底をつき借金だけが残っています。
お金を貯めて、なんとかもう一度FXで取り返したいです。」
今回の大損のポイントは2つありますので、そちらを確認していきましょう。
借金をして投資をしている
借金をして元本割れリスクがあるFXをしてはいけません。
この点については、投資全般で該当する話になりますが、投資は減っても生活に支障が無い資金で行うのが鉄則です。
また、借金をしてFXをすると、常に返済のことを考えて取引しますから、平常心で売買することがとても難しくなります。
冷静な判断ができなくなると、余計に大損するリスクは高まるのです。
ですから、借金をして投資をするのは論外で、投資に回しても困らない余剰資金でFXを行うことが大原則になります。
儲かる前提で考えている
投資には絶対に儲かる方法というものは存在しません。
稼げる時もあれば、当然のように負ける時もあります。
そのため、損をした時を必ず想定して行動することが必要です。
そうなると当然のように、借金をしてFXすることが論外であることがわかります。
FXで大損の体験談2
FXで大損した2つ目の事例は、会社員Fさんのケースです。
「妻に内緒でFXをやっていて、400万円を失いました。
最初はバレずにへそくりを増やすつもりでしたが、子供の貯金にも手を出してしまい、八方ふさがりの状態です。
離婚になるかもしれず、いまだに打ち明けられずにいます。」
こちらのケースでは、家族の理解が得られないままFXをしている点が大きな問題です。
今回の大損のポイントも2つありますので確認していきます。
家族に内緒でFXをしている
なぜ家族に内緒でFXをしてはいけないのかというと、負けた時の精神的負担が通常より大きくなって他の投資家に比べて不利だからです。
また、FXの為替のマーケットは平日24時間動きますので、仕事の後で帰宅してすぐに為替レートのチェックなどを行います。
そこで家族の理解がないまま、コソコソ取引をしているのは集中するのが難しく、勝率は下がってしまいます。
自分以外の家族の貯金にも手を出している
重複する話になりますが、FXはお金を減らすリスクがある投資です。
ですから必ず自分の余剰資金で行うことが必要になります。
手をつけてはいけない貯金を切り崩してFXを行うと、負け分を取り戻すことに必死になり過ぎて平常心で取引ができず悪循環に陥りますので注意してください。
FXで大損の体験談3
FXで大損した3つ目の事例は、会社員Kさんのケースです。
「何の知識も無くFXに投資をし、含み損が800万円になっています。
このマイナスをリセットするため、思い切って損切すべきかどうかを悩んでいます。
何もできないままポジションを持ち続け、決断する勇気がありません。」
こういったケースであれば、まずはFXをしっかり勉強することで回避できます。
こちらの大損のポイントも2点あります。
勉強する前にFXをリアルで始めている
ビジネスで成功して、自分だけは大丈夫だ、私なら勝てるという自信を持っているのであれば、それは危険です。
自信だけでFXを始める人がいますが大抵失敗します。
なんとなく儲かりそうという雰囲気だけで投資をしてはダメなのです。
FXを始めるのであれば、FXの基本から応用までをしっかり勉強してから始めてください。
エントリー前に損切りポイントを決めていない
損切りポイントを事前に決めておくことはFXの鉄則のひとつです。
人間はいざ含み損を抱えると冷静な判断ができなくなります。
そうなると為替レートが反転するかもしれないという期待感だけで損切りを先延ばしにしてしまい、結果として体験談のようにどうしようもないほど大きな損失に膨らむ可能性があるのです。
これはエントリー前に損切り注文をしっかりと入れておけば防げる話です。
ですから、エントリーする際には必ず損切り注文を入れることを徹底しましょう。
FXで大損の体験談4
FXで大損した4つ目の事例は、会社員Uさんのケースです。
「ナンピン売りをして、含み損が100万円以上になりました。
もうこれ以上は上がらないだろうと、ドル円の売りで入り、これが最後だ、これが最後だとナンピンを無限に重ねてしまいました。
強制ロスカットも時間の問題で強く後悔しています。」
ナンピンについて誤解している人も多くおり、無計画なナンピンは極めて危険ですから絶対にやってはいけません。
こちらの事例のダメな部分は2点あります。
無計画なナンピンをしている
ナンピンは良い手法だと勘違いしている人がいます。
確かにナンピンは戦略的に徹底したリスク管理の下で行うのであれば有効です。
例えばテクニカル分析によって下落トレンドの反転シグナルが発生したことに気がつき、売りでエントリーし、多少反発してくるのは予想の範囲内として、予想以上に上昇してくる場合は損切りできるよう損切り注文を入れておく。
このような戦略が徹底されているのであればいいのですが、予想が外れたのにも関わらず、苦し紛れにナンピンを行うのは悪手です。
予想に根拠がなく勘に頼っている
「ここが天井だろう」、「ここからは上がらないだろう」は何の根拠もありません。
値頃感だけで判断するのではなく、テクニカル的な根拠で撤退水準を定めることがとても大切です。
FXで大損の体験談5
FXで大損した5つ目の事例は、会社員Sさんのケースです。
「FX投資に全資産1,000万円を突っ込みました。
自分の能力を過信し、ハイレバで一攫千金を狙って、1,000万円を失いました。
FXで楽に稼げると勘違いし、資金管理も何も出来ていませんでした。」
ハイレバレッジで取引するのは、投資ではなくギャンブルです。
こちらの大損のポイントは2点です。
ハイレバで取引をしている
ハイレバについては良いという人もいれば、ダメだという人もいて賛否両論ですが、FXで大損している人の多くがハイレバで取引しています。
最大レバレッジは、国内であれば25倍までの規制があり、これが海外になると100倍超のレバレッジが可能になります。
線引きをすると、レバレッジ25倍超になると投資ではなく投機、つまりギャンブルです。
ですからレバレッジは10倍以内に抑えるのが無難なのです。
資金管理術を持っていない
FXを始めるにあたって、いくらまでの損失であれば自分は許容できるのかという許容損失額や、どのくらいの含み損になったら損切りするのかというルールを定める必要があります。
FXで大損しないための対策
ここまでFXで大損した体験談を5つ紹介してきましたが、どうすれば大損しないのか、その対策をまとめていきましょう。
FXで大損しないための対策
- 余剰資金でFXをすること(借金は論外)
- 損をした時を計算に入れて取り組むこと
- 家族の理解を得た上でFXをすること
- FXの仕組みや、注文方法、売買ルールなどしっかり学ぶこと
- 損切りはエントリー前に必ず置くこと
- 無計画なナンピンはしないこと
- レバレッジは10倍以内に抑えること
FXで大損を回避して利益を上げよう
どんな投資であっても元本割れのリスクはあります。
ただし、しっかりとその投資について勉強し、リスク管理をしていけば大損することは防ぐことができます。
現実に痛い思いをしてから学ぶというスタイルもあるかもしれませんが、避けられるリスクはできるだけ避けて、大切な資産をFXで増やせる取引をしていきましょう。