FX(外国為替証拠金取引)にせよ、株取引にせよ、仮想通貨取引にせよ、トータルで勝つためには、「リスクマネジメント」が最も大切です。

損失はできるだけ小さく抑え、利益はできるだけ大きなものにするという「損小利大」のトレード意識が、リスクマネジメントになります。

逆に、損失を膨らますようなリスクのあるトレードは、トータルで勝つためにはNGだということです。

その代表が「ナンピン」です。

漢字で書くと、「難平」です。「困難な状況を平らにする」という意味ですが、投資や投機の世界ではネガティブなイメージが強いです。

「FXはナンピンで大きく勝てる」とか「ナンピンで億を稼いだノウハウ」といった広告も見かけたりしますが、基本的には「ナンピンは邪道」です。

FX初心者にもかかわらず、ナンピンが癖づいてしまうと、破滅の道を突き進む可能性すらあるのです。

勝つための手法というよりも、負けるための手法と考えるべきでしょう。

つまり、ナンピンは、してはいけない「禁じ手」なのです。

今回は、「ナンピンとは何なのか」、「なぜナンピンでは勝てないのか」ということについて、お伝えしていきます。

ナンピンとは何か?

 

それではまずは、FXで稼ぐ上で超重要であるリスクマネジメントに絡めて、ナンピンを理解していきましょう。

損切りの設定の重要性

ナンピンについてご説明する前に、リスクマネジメントをするうえで大切になってくるのが、「損切り」になります。「ストップロス」とも呼ばれるものです。

事前に、どこまでの含み損が出たらエグジットするのか決めておくのです。

例えば資金30万円から始めたとして、5千円の損失が出たら決済しようという感じです。実際のFXでのポジションは、「pips」という単位になりますので、1,000通貨の場合は50pipsの含み損で、損切りという形になりますね。

これは注文の際に「逆指値」で、損切りのラインになったらエグジットするようにしておいてもいいですし、損切りを50pipsと設定しておくこともできます。

エントリーしたタイミングから負けを想定することに対し、消極的に感じる人もいるかもしれませんが、これがリスクを最小限に抑える有効な手法なのです。

「損切りを制した者が、FXを制する」とすら言われているほどです。

 

為替相場は上下に変動しますので、一度下がっても、上がってくる可能性は充分にあります。しかし、トレンドが強い時にはより一層下がることもあるのです。

損切りできないと、ズルズルと損失が増していき、いつまでもエグジット出来なくなってしまいます。最悪なケースだとそのまま含み損で資金が底を尽いてしまい、強制エグジット(ロスカット)という状況すら招きかねません。

FXで勝つためには、損切りを的確に行っていくことが大切なのです。

 

FXで稼げていない人に共通する事項として、「損切り出来ない」というのがあります。以下の記事もご参考下さい。

記事:FXで稼げない人に共通するパターンとは?10万件以上のデータが解明!

逆張りとナンピン

トレードの手法のひとつに「逆張り」というものがあります。これは相場の変動が狭い「レンジ相場」(ボックス相場)の際に有効な手法です。

狭い幅で上下を繰り返すので、上がった時に「ショートポジション」を持ち(売り)、下がったらエグジットして、今度は「ロングポジション」に持ち替えます(買い)。そして予想通りに上がったらエグジットするのです。

テクニカルインジケーターでは「RSI」や「ストキャスティクス」といった「オシレーター系」の指標を参考にして、買われ過ぎや売られ過ぎを確認し、相場の動きとは逆にトレードします。

 

RSIやストキャスティクスのインジケーターについて詳しく知りたい方は、以下の記事もご参考下さい。

記事:RSIの見方・使い方・トレード手法を徹底解説|FXテクニカル分析

記事:ストキャスティクスの見方と使い方を徹底解説!|FXテクニカル分析

 

しかし、突如大きな変動が起きて驚くことがあります。トランプ大統領のコメントや、地政学的リスクなどの突発的な出来事によって、トレンドが発生したためです。

トレンドが発生すると状況は一変します。

相場の上昇や下降を一定のラインで反発させていた抵抗線をブレイクし、反発することなく、そのまま上昇を続けたり、下降を続けたりします。

大きなトレンドだと、数日間、数週間続くこともあります。

ここが勝敗の大きな分かれ道です。トレンドが発生したので、損切りして「順張り」に切り替えようとできればいいのですが、いずれ戻るだろうとポジションを持ち続ける人もいます。損切りできない人です。

しかも、半分戻れば利益が出るように、さらに逆張りのポジションを買い足すケースもあります。

これがナンピンです。

ナンピンのリスク等を説明

実は、ナンピンは邪道と説明しましたが、プロでもナンピンをする場合があります。しかし、これは苦し紛れにナンピンをしている訳ではなく、徹底したリスクコンロトールの元、戦略的に行われるナンピンです。細かく見ていきましょう。

ナンピンは高等技術

例えば、ドル/円の通貨ペアで考えてみましょう。

1ドル110円50銭の際に、ドルは上がると考え、ロングポジションを持ちました。損切りは30pipsと決めていたとすると、逆指値で1ドル110円20銭になると損失は出ますがエグジットすることになります。

「リスクリワード」は2.0と決めていたら、60pipsで利益確定です。1ドル111円10銭まで上がるのを待つことになります。

しかし、日本時間の夜になって、ニューヨーク市場がオープンし、雇用統計の結果がネガティブサプライズでした。リスク回避のために一気にドルが売られることになります。

あっと言う間に、1ドル110円20銭を割り込みました。

本来であれば、自分で決めたルールに従って損切りすべきなのですが、やっぱり戻るのではないかという気持ちになり、損切りをやめてしまったとします。

1ドル110円ちょうどまで下がりました。含み損は50pipsです。さすがにもう下がることはないだろう、これはチャンスだと考え、倍の量のロングポジションを買い足します。

すると、1ドル110円50銭まで戻らなくても、半分の1ドル110円25銭まで上がれば、含み損は相殺されることになり、1ドル110円50銭まで戻れば、むしろ利益が出るわけです。

これを成功させるためには、かなりの経験を積み、相場の動きを読むことに長けていなければいけません。ナンピンはベテラントレーダーが使うことのできる高等技術なのです。

 

<ナンピンが可能な条件>
・テクニカル的及びファンダメンタルズ的に最終的に自分の予想した方向へ進むという根拠がある
・ナンピン後の損切り水準を決めておく(死守する必要あり)
・豊富な資金量

 

ナンピンすることで損失は倍増する

FX初心者がナンピンをすると、そのままズルズルいく危険性が高いでしょう。

上記の場合だと、1ドル110円ちょうどが底だと考えた予想が外れ、さらに値が下がり、1ドル108円まで下がるかもしれません。

損切りしていたら30pipsの損失で済んだのが、損切りせず、さらにナンピンしたために、450pipsの損失まで膨らんでいます。ちなみに損切りしなくても、ナンピンせずに「塩漬け」していたら250pipsの損失です。

極端なケースではありますが、2円50銭ほどの変動であれば、1日の中でも充分に考えられます。

ちなみに、損切りした場合と比較して、ナンピンしたためにかなりの損失となっています。塩漬けしていた場合と比べても倍の損失です。

わずかな損失を戻すためだけにナンピンをした結果、大きな損失を生み出してしまったわけです。リスクリワード2.0で利益確定が60pipsだと、実に9連勝してもこの損失は補いきれません。

 

FXでトレードするためには、自分の中にルールを設ける必要があります。以下の絶対ルールもご参考下さい。

記事:FX初心者は絶対読むべき|破れば即負け確実の4大ルールのまとめ

まとめ

現実のお金が動くと、人は冷静でいられなくなります。できるだけ損をしたくないので、「損切りできない」、「ナンピンしてしまう」という行動に出てしまうのです。

これがFXの難しさでもあります。

FX初心者の場合、特に一度それで損失をカバーできた経験をしてしまうと、「損切りしない」「ナンピンする」ことが習慣のようになってしまいます。コツコツ勝ってきても、一度の大きな損失のため、トータルで負けるトレーダーになってしまうわけです。

損失が出ても「自分で決めたルールを守り、理性を保つことができる人」が勝てるトレーダーです。

ぜひ、無料学習コンテンツ「FXトレーディングカレッジ」を有効活用していただき、勝てる手法を身につけてほしいと思います。