FXを始めたいけど、「強制ロスカット」や「マージンコール」の仕組みがよく分からないし怖い!という方も多いのではないでしょうか?

実は、FX会社毎にこれらのルールや使用している用語が違うので、初心者の方には非常に分かりにくい仕組みになっているのです。

ただ、初心者の方であっても、FXを始めるならばこのロスカットやマージンコール、そして、証拠金維持率などの仕組みを理解しておくことは必須です。

そこで今回の記事では、FXを始めたばかりの初心者の方向けに、そもそもロスカットやマージンコールとは何か?それらを回避するために何をすればいいのか?を分かりやすく解説していきます。

<この記事で分かること>
・ロスカットやマージンコールの意味が分かる
・それらに合わないためのリスク管理が分かる
・資金管理を徹底すれば、それらは問題ないことが分かる

 

FXの強制ロスカットについて動画で学ぶ

ロスカットやマージンコール、証拠金維持率について動画でも説明していますので、こちらもご覧ください^^

FXの強制ロスカットとマージンコールとは?

FXのロスカットとは、一言で説明すると、含み損がある一定以上になると未決済のポジションが強制決済になる仕組みのことです。また、マージンコールとは追証(おいしょう)とも言ったりしますが、これも一定の含み損で追加の証拠金を期日にまでに入れなければ強制決済になる仕組みです。

強制ロスカットの仕組み

(正確には、後述する「証拠金維持率」によって判断されます)

 

FXのロスカットやマージンコールについて学ぶ前に、押さえておくべき大切なポイントが一つあります。

それは、ロスカットなどのルールはFX会社毎によって微妙に異なるということです。

これが初心者を混乱させる要因なのですが、ただ、ロスカットやマージンコールの大枠のルールは同じです。

異なるのは、「ロスカットになる数値」や「ルール説明に使われる用語」です。

なので、詳細は必ず各FX会社の公式サイトを確認して頂くことにし、今回は大枠のルールを説明していきます。

証拠金維持率とは?

ロスカットやマージンコールの前に理解しなければいけない用語として、「証拠金維持率」があります。

証拠金維持率は、以下の計算式で算出されます。

証拠金維持率(%) = 有効証拠金(純資産)÷ 必要証拠金 × 100

まず、有効証拠金というのは純資産とも言いますが、FX会社に預けている資金に評価損益を加味した金額のことを言います。例えば、100万円預けていて評価損が20万円発生していたとすれば、有効証拠金は80万円になります。

一方、必要証拠金とは、保有しているポジションに必要な最低限の証拠金のことです。

例えば、100万円預けて1000万円(1ドル=100円と仮定)の取引をしているとしましょう。

ここで、1000万円の取引に必要な証拠金は、25(国内FXのレバレッジは25倍のため)で割って40万円と計算出来ます(または、取引額の4%でも計算できる)。つまり、40万円が必要証拠金に該当します。

この時、証拠金維持率は、有効証拠金80万円÷必要証拠金40万円×100=200%と計算できます。

証拠金維持率の内容

 

<用語の整理>
・証拠金:FX会社に預け入れている資金のこと
・有効証拠金:預け入れた資金に評価損益を加味した純資産のこと
・必要証拠金:取引に必要な最低限の証拠金のこと
・証拠金維持率:ロスカットやマージンコール発動の条件で使われる数値。「有効証拠金÷必要証拠金×100」の計算式で算出される

強制ロスカットとマージンコールが起こる証拠金維持率

ロスカットとマージンコールが起こる証拠金維持率は、FX会社毎によって変わります。

大手の一角であるDMM FXの場合は、マージンコールは証拠金維持率100%以下、強制ロスカットは証拠金維持率50%以下で発動します。

強制ロスカットが起こる証拠金維持

DMM FX

 

また、その他のFX会社では、マージンコールが無く、証拠金維持率が100%以下で強制ロスカットという仕組みの会社もあります。

例えば、FXトレードフィナンシャルはその一つです。

FXトレードフィナンシャルの強制ロスカットの仕組み

FXトレード・フィナンシャル

 

ちなみに補足ですが、マージンコールやロスカットは、資産が全て溶けたり、逆にマイナスになったりするのを防ぐ仕組みです。

なので、ロスカットの仕組みはむしろ歓迎すべきものであり、それらを恐れる必要は全くありません。逆に、ロスカットの仕組みが無ければ、最悪、莫大な借金を背負うケースもありますので注意が必要です。

ロスカットはシミュレーションで確認すべし

以上の説明で分かる通り、証拠金維持率は、①含み損が増えれば有効証拠金が減るので維持率も下がります。まあ、②取引量を増やせば必要証拠金が増えるので、維持率も下がります。

つまり、含み損を抱えたらこまめに損切りをしたり、レバレッジをあまりかけずに取引したりすることで、ロスカットのリスクを回避することが出来ます。

強制ロスカットに合わない仕組み

 

また、証拠金維持率は自分で計算する必要はありません。

FX会社の取引システム上に「証拠金維持率」という箇所があるので、それを確認すれば済みます。

例えば、有名なチャートソフトMT4(FXトレードフィナンシャル)の場合、下図のように証拠金維持率などの必要数値が表示されています。

非常に分かりやすいですよね。

FXトレードフィナンシャルの証拠金維持の見方

事前にロスカットルールを把握することは必須

以上、ロスカットやマージンコールの説明になります。

ここまで読まれた方は、それらのルールを理解することが出来たのではないでしょうか。

証拠金維持率などの仕組みを理解せずに取引することはかなり危険で、「気づいたら強制ロスカットになっていた」なんてことも起こり得るので、事前にそれらの知識はしっかりと身に付けていきましょう。


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鈴木 拓也

東京工業大学大学院卒。メガバンクの国内・海外支店にて為替ディーラー業務を経験後、独立。現在は、自己資金で投資を行う傍ら、FXを中心とした投資スクールを運営。日本証券アナリスト検定協会会員(CMA)。