こんな疑問を解決!

  • 豪ドル円の最新の見通しは?
  • 豪ドル円は3年後・5年後にどうなる?
  • 豪ドル円の10年後の長期見通しは?

2020年3月までは6~7年に渡り下落基調だった豪ドル/円ですが、この転換期以降はかなり強い上昇トレンドが発生し、1豪ドル60円を割り込んだところから2年あまりで97円を突破まで急騰しています。

はたして3年後、5年後、10年後という長期見通しをした際に、豪ドル/円は現状よりも上昇しているのか、それとも下落しているのか?、現役プロトレーダーがオーストラリア経済からアジア経済を交えて考察します。

この記事の執筆者
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鈴木 拓也

  • 公益社団法人 日本証券アナリスト協会認定アナリスト
  • 東京工業大学大学院修士課程修了
  • 三井住友銀行の本店・香港支店にて為替ディーラー業務に従事し、投資家/経営者に転身
  • FXや米株インデックス、高配当株などで運用する億投資家
  • 著書「7日でマスター FXがおもしろいくらいわかる本」「世界一やさしい FXチャートの教科書 1年生」など

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豪ドル/円の3年後・5年後・10年後の見通し

一般的な見解としては、日本経済の先行きとオーストラリア経済の先行きを比較すると、圧倒的にオーストラリア有利です。

つまり、豪ドル/円は上昇予想が強いことになります。

1豪ドル100円どころか、105円を突破する可能性もあるでしょう。

豪ドル/円が上昇要因としては、大きく以下の2つがあります。

豪ドル/円の上昇要因

  • オーストラリアの雇用率と成長率の高さ
  • 中国やアジア市場の成長

ここからはその要因について確認していきましょう。

オーストラリア経済の高い雇用率・成長率

コロナ禍やウクライナ問題によって世界経済はかなり混乱した状態に陥りましたが、いち早く回復し、アメリカ以上の好調さを誇っているのがオーストラリア経済です。

IMF(国際通貨基金)の見通しでは、オーストラリア経済は他国以上の成長(4.2%)で、2023年には世界第12位の経済大国になるだろうと予想しています。

四半期の経済成長も年間の経済成長もロイターの事前予想よりも高い数値がオーストラリア統計局(ABS)から発表されています。

また、オーストラリアの高い雇用率には目を見張るものがあります。

2022年5月の雇用者数が6万600人だったのに対し、6月は8万8400人。労働参加率は過去最高の66.8%で、失業率は過去最低の3.5%を記録しているのです。

アメリカももちろん雇用状況は好調ですが、最近になりスタートアップした企業60社が1ヶ月で1万6000人を解雇したというニュースもあり、リセッションを警戒する動きが強まっています。

オーストラリアは、過去の世界的な金融危機に対しても強さを発揮し、31年間に渡りリセッションを回避してきただけに、今後はさらにその存在感をアピールするのではないでしょうか。

アジア経済との関係性で有利なオーストラリア

北京大学教授の予想では、2030年にはアメリカを抜いて中国が世界一の経済大国になるだろう発表されました。

実際にGDPが肉薄しているだけにその可能性は十分に考えられます。

中国経済が潤えば、輸出の30%以上を中国が占めているオーストラリアにも恩恵はあるでしょう。この点は長期見通しではとても重要な視点です。

中国の台頭はオーストラリアの展望を明るく照らしているのです。

しかし、それだけではありません。1981年には世界のGDPの20%しか占めていなかったアジア経済は、2026年には45%まで占有率を上げるだろうとアジア開発銀行(ADB)は予想しています。

その中で重要な役割を果たすことになる国が、見過ごされている5つのアジア市場と呼ばれているインドネシア・ベトナム・フィリピン・パキスタン・バングラデシュです。

この5つの国についてはアメリカのブルッキングス研究所が2021年に発表しました。

オーストラリアはこういった将来性のあるアジア市場と地理的に近く、すでに北東や東南アジアとは積極的に貿易を行っています。

ですから長期見通しにおいてもオーストラリアという国はとても魅力的であり、1豪ドル100円突破や、105円を突破する可能性も十分あるでしょう。

豪ドル/円が下落するリスク要因

長期見通しで上昇が大いに期待できる豪ドル/円ですが、注意しなければならない点もいくつかあります。

状況によっては急落という可能性がないわけではありません。

大きく以下の2つの下落要因があります。

豪ドル/円が下落するリスク要因

  • インフレ率上昇による景気減退
  • 中国を巡る地政学的リスク

急ピッチで利上げが進むことによる反動

2022年7月のオーストラリア統計局(ABS)の発表によると、第2四半期の消費者物価指数(CPI)が前年比プラス6.1%と、インフレ率はこの20年間で最大の上昇率となりました。

インフレが加速している分野は不動産市場とガソリン価格です。

ガソリン価格の問題は、コロナ禍とウクライナ問題が起因しており世界中で同じような状況ですから仕方がないとして、注目すべきは5.6%上昇している新築住宅価格でしょう。

コスト増だけではなく、労働力の不足や建設ラッシュにより高騰しています。

このインフレを抑えるためにオーストラリア準備銀行は急ピッチで利上げを行っています。

2022年年初は政策金利が0.10%でしたが、5月に0.35%、6月に0.85%、7月に1.35%、そして8月に1.85%と4会合連続の利上げです。

オーストラリアのインフレについてロウ総裁は従来予想の7.0%から7.75%に引き上げています。

利上げによってスワップポイントが期待できるようになりますし、金融緩和の続く日本との金利差で豪ドル/円はさらに上昇していくことが見込まれますが、金融環境の正常化がうまく進まないと不動産市場をきっかけに景気後退となるリスクもあります。

2008年からのリーマンショックの際には、1豪ドル102円台から60円を割り込むところまで暴落したという過去がありますので、一端トレンドが発生すると一気にそちらの方向に動くという豪ドル/円の特性には注意してください。

中国を巡る問題には注視

オーストラリア経済と強い結びつきのある中国の状況については注視すべきです。

例えば2022年4月に北京でロックダウンが行われると、豪ドル/円は1日で1円下落するという状態が2営業日続きました。

今後の大きなリスクはアメリカと中国の関係です。

特にアメリカは中国の人権問題についてかなり厳しい姿勢で臨んでおり、台湾を巡る問題はより深刻化しています。

アメリカは2020年8月17日にペロシ下院議長が蔡総裁と会談、正式な通商交渉を秋から始めると発表しました。

また台湾に自衛の軍事物資を供給しており、今後の中国の出方次第では、アメリカが同盟国にも輸出規制など圧力をかけることも考えられます。

台湾海峡の地政学リスクが高まると、豪ドル/円が暴落する可能性があるのです。

豪ドル/円のの長期見通しのまとめ

このまま順当にいけば豪ドル/円は100円をブレイクしていくことが期待できますし、5年後、10年後には105円に到達していてもおかしくはありません。

金利上昇によるプラススワップも期待できますので、豪ドル/円の買いが有効です。

ただし、リスクについてはしっかりと押さえておいて、暴落の予兆があれば一端手仕舞いにするのがいいのではないでしょうか。

60円は底だと考えられますので、その辺りを踏まえて押し目買い、または一気に買いを入れて、、5年後・10年後という長期見通しで上昇を待つのが効果的です。



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