こんな疑問を解決!

  • ローソク足は何分足がおすすめ?
  • トレードスタイル毎に見るべき期間は?
  • 上位足と下位足とは?

よく頂くご質問で、「ローソク足はどの期間(何分足、何時間足)を使えばいいですか?」があります。

結論から言えば、テクニカル分析すべてに該当する話ですが、特定のローソク足の期間しか通用しないというものではないので、どの期間のローソク足を使ってもいいです。

また、見るべき最適な時間足は、トレードスタイル毎によって異なります。

ですから、こういったご質問をされる方は、まず自分自身がどのようなトレードスタイルにしていきたいのかが明確になっていないことで迷いが生れているのではないでしょうか。

今回は、ローソク足の時間軸によってどのようなトレードスタイルが最適なのか、自分のトレードスタイルに最も参考になる期間はどれなのかについてお伝えしていきます。

この記事の執筆者
suzuki_gazou

鈴木 拓也
株式会社フィンテラス代表取締役

  • 三井住友銀行で為替ディーラー業務を経験して独立
  • 純資産4億円をFXや株で運用中|2023年利益+5,000万円超
  • 著書「7日でマスター FXがおもしろいくらいわかる本」「世界一やさしい FXチャートの教科書 1年生」など
  • 公益社団法人 日本証券アナリスト協会認定アナリスト

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チャートは何時間足・何分足を見ればいいか動画で学ぶ

FXのローソク足チャートは、何時間足・何分足を見ればいいか動画(約9分)で解説していますのでご覧ください。

 

鈴木拓也鈴木拓也

動画が見れない方はスキップして、文章でも学んでいくことができますよ。

ローソク足チャートは何分足を見ればいい?

ローソク足は、一定の期間の為替レートの始値・終値・安値・高値を一目でわかるように作られています。

また、ローソク足の期間は最短で1分足から、5分足、15分足、30分足、1時間足、4時間足、日足、週足、月足とかなり細かく分かれています。

では何分足・何時間足と、どの期間のローソク足を見ればいいのでしょうか?

その答えは、あなたがどのトレードスタイルを採用するかによって決まります。

トレードスタイルの分類

トレードスタイルは明確な定義があるわけではありませんが、保有期間の長さによって以下4つに分けられます。

  • 長期トレード:保有期間は数ヶ月間と長く、100pips以上の利益を目指します。
  • スイングトレード:保有期間は数日から数日間と中・長期で、50~100pipsの利益が狙いです。
  • デイトレード:最も一般的なトレードスタイルで、保有期間は数時間から1日と日をまたがずに取引を完結します。目標の利益幅は20~50pipsです。
  • スキャルピング:保有期間が数秒から数分という超短期売買で、狙う利益幅も5~10pipsと少ないのが特徴です。

このことからわかるように、仮にあなたがスキャルピングをしようと考えた場合、日足や週足といった長期視点のチャートでは参考にはなりません。

なぜならスキャルピングとは、数秒から数分という短い時間で、5~10pipsという利益を積み上げていくのが目的ですから、それに適した短いローソク足を見るべきです。

つまり短期売買ほど、期間の短いローソク足で分析しなければいけません。

上位足と下位足の分析が必要な理由

トレードスタイルが確立したからといって、必要なローソク足の期間がひとつに絞られるわけではありません。

どのトレードスタイルであっても、基本的な戦略として、上位足と下位足の2種類の期間のローソク足を確認していくとFXの勝率は高まります。

上位足は期間の長いローソク足で、やや長期的な視点で為替相場を見て、トレンド状況を確認します。

下位足は期間の短いローソク足で、エントリータイミングをはかることに利用します。

 

実際にチャートを見て上位足と下位足の分析が必要な理由を考えていきましょう。

15分足のチャートでは、為替レートは下落トレンドとなっています。

ここでは買いか売りか、どちらを選択してエントリーすべきかというと、下落トレンドですからやはり売りでエントリーしていきたいところです。

しかし、同時に上位足として4時間足を確認してみると、実は短い期間では下落トレンドであっても、長い期間で分析すると上昇トレンドであることがわかります。

ちなみにトレンドの強弱を比べると、短い期間のトレンドよりも長い期間のトレンドの方が強いです。

つまり15分足で売りのエントリーを判断することは、上位足のトレンドに逆らう危険なトレードということになります。

 

こういったリスクを回避するために、まず上位足で主要なトレンド状況を確認して、例えば上昇トレンドであれば買いを狙っていくことになります。

その後でさらに細かい値動きの下位足を見て、より勝率の高いエントリータイミングをはかって買いでエントリーするのが得策です。

こういった上位足と下位足を使った分析手法をマルチタイムフレーム分析と呼んでいます。

トレードスタイル毎に見るべき期間

それではトレードスタイルによってどの期間のローソク足を見るべきなのか確認していきましょう。

4つのFXトレードスタイル
トレードスタイルトレード時間の目安上位足下位足
長期トレード数カ月以上月足
週足
日足
スイングトレード数日~数週間週足
日足
4時間足
1時間足
デイトレード数時間~1日日足
4時間足
1時間足
30分足
15分足
5分足
スキャルピング数秒~数分1時間足
30分足
5分足
1分足

例えば、スイングトレードであれば上位足は週足・日足を分析し、下位足の4時間足・1時間足などでエントリーを狙っていきます。

デイトレードであれば、上位足は日足・4時間足・1時間足でトレンドを認識し、エントリーは下位足の30分足・15分足・5分足ではかっていきます。

ローソク足期間の選び方と取引の流れ

次にトレードスタイルに応じたローソク足期間の選び方と、実際の取引の流れについて解説します。

取引の流れ

  • ステップ①:どのトレードスタイルを採用するか選ぶ
  • ステップ②:上位足で相場環境認識を行う
  • ステップ③:下位足でエントリーを狙う

ステップ①:どのトレードスタイルを採用するか選ぶ

先ほど、取引期間に応じてのトレードスタイルを紹介しましたが、それぞれのトレードスタイルによって取引回数も異なってきます。

スキャルピングデイトレードは期間が短い分だけ、取引回数が多くなり、複利効果を利かせることでより短期間で資金をFXで増やすことが可能です。

ただし、スキャルピングについてはAIシステムが主流で高難度になっていますから、初心者の方にはあまりおすすめはできません。

一方で長期間のスイングトレード長期トレードは、資金効率は悪くなりますが、比較的利益が出しやすいです。

これからFXを始める初心者の方には、デイトレードまたはスイングトレードをおすすめします。

本業が忙しくなかなか取引できる機会の少ない方はスイングトレードになりますし、比較的時間に余裕がある方はデイトレードです。

ステップ②:上位足で相場環境認識を行う

トレードスタイルが決まったら、上位足にて相場環境認識をしてトレンドを把握します。

デイトレードであれば、上位足の日足や4時間足でこれまでの相場の動きが上昇トレンドなのか、下落トレンドなのかを判断していきます。

スイングトレードであれば、上位足はさらに期間の長い週足や日足でトレンドの確認です。

トレンド認識の方法に関しては、以下のダウ理論の記事もご覧ください。

記事:ダウ理論とは?FXで稼ぐ手法や使い方をわかりやすく解説

ステップ③:下位足でエントリーを狙う

最後に下位足でエントリータイミングをはかります。

デイトレードであれば、30分足や15分足といった現状の細かな相場の動きを見る必要がありますし、スイングトレードであっても4時間足や1時間足を見てエントリーを決めていきます。

高値圏や安値圏で反転パターンが見つけられたり、三角保ち合いで上抜けまたは下抜けする、さらにトレンドが継続するなど売買のシグナルが発生したらそこがエントリーチャンスです。

エントリーの具体的な方法は、ライントレードの無料教材「ラインの王道」もご利用ください。

ローソク足で見るべき期間のまとめ

これまでご紹介してきましたように、ローソク足のどの時間足を見るべきなのかは、自分が採用するトレードスタイルによって変わってきます。

ですから、自分に合ったトレードスタイルを1~2個見つけておき、常に一貫性のある取引を継続していくことがFXで勝つためのコツです。

この日はスキャルピングをやって、次の日はスイングトレードをやって・・・のようなことをするとたくさんの期間のローソク足を確認していかなければなりませんので、大忙しですし、有効なシグナルが発見しにくくなります。

トレードスタイルを絞った方がFXはやりやすいということです。

また、どの期間のローソク足にも該当しますが、上位足で相場環境認識を行い、下位足でエントリーポイントを探していきましょう。

このように根拠を持って、分析するローソク足の期間やエントリーポイントを決められるようになると、グッとFXの勝率は高まっていきますよ。



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