こんな疑問を解決!

  • FXの時間帯ごとの特徴は?
  • FXで稼ぎやすいおすすめの取引時間は?
  • 時間帯の特徴を活かした手法は?

今回はこんな疑問を解決していきます。

FXは月曜から土曜の朝まで24時間取引できますが、アジア時間、欧州時間、米国時間のそれぞれで値動きの特徴や注目すべきイベントが異なります。

果たして、どこの時間帯が最も勝ちやすく初心者におすすめなのでしょうか?

今回の記事では、各時間帯別の値動きの特徴と、おすすめの取引時間、時間帯の特徴を活かした手法についてお伝えしていきます。

これを知らないと、せっかく全力で集中したにも関わらず、そもそもチャンスが無い時間帯で時間とお金を無駄にしてしまう可能性があるので注意しましょう。

この記事の執筆者
suzuki_gazou

鈴木 拓也
株式会社フィンテラス代表取締役

  • 三井住友銀行で為替ディーラー業務を経験して独立
  • 純資産4億円をFXや株で運用中|2023年利益+5,000万円超
  • 著書「7日でマスター FXがおもしろいくらいわかる本」「世界一やさしい FXチャートの教科書 1年生」など
  • 公益社団法人 日本証券アナリスト協会認定アナリスト

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FXの取引時間帯ごとの特徴

FXの取引時間帯

FXのマーケットは、上図のようにニュージーランドのウェリントンからスタートし、シドニー、東京、そして、その後は欧州(ロンドン)、米国へと移っていきます。

そして、主に以下3つの時間帯に分かれます。

FXの取引時間帯

  • アジア時間:6時~15時
  • 欧州時間:15時~21時
  • 米国時間:21時~6時

なお、これらの時間帯は明確に決まっているわけではなく、あくまで取引高がその時間帯に多い場所を示しています。

なので、例えば欧州時間(15時~21時)に入っても、アジアでも取引はなされています。

それでは、それぞれの時間帯ごとの特徴を解説していきます。(※夏時間・冬時間により若干時間は前後します。)

アジア時間の特徴

アジア時間は、日本時間の午前6時~15時までで、FXの世界ではトレードする人たちが最も少ない時間帯です。

この時間帯では、欧米の人たちはほとんど参加しておらず、欧米時間に比べて値動きが小さい特徴があります。

しかし、だからと言って、まったくチャンスがないわけではありません。

日本時間の午前9時55分ごろには、日本の銀行が顧客に適用する基準レート「仲値」を決定します。

なので、9時55分にかけて、売買が活発になりトレンドが発生するケースもあります。

仲値について詳しく知りたい方は、以下の記事もご参考下さい。

記事:仲値とは?午前9時55分は要注意|元メガバンク為替ディーラーが解説

 

仲値以外では、1~2カ月に1回開催される日銀の金融政策決定会合も注目です。

お昼前後に結果が発表され、15時半くらいから日銀総裁の会見が行われます。

内容次第では、ドル円を中心に急激に動きます。

記事:FXファンダメンタルズ分析で勉強すべき3大項目と役立つ情報源を紹介

 

アジア時間の特徴

  • 時間帯:6時~15時
  • 参加者が最も少なく値動きが小さい
  • 9時55分の仲値や日銀の会合に注目

欧州時間の特徴

欧州時間は15時~21時で、値動きが大きくなるのも欧州時間からです。

アジア時間にはほとんど参加していなかった、欧州圏の投資家が活発に取引を開始するからですね。

15時までほとんど動いていなかった通貨ペアが、急に動き出し始めます。

特に、ユーロ(EUR)やポンド(GBP)といった欧州通貨の値動きが激しくなります。

また、欧州時間帯には、ユーロ圏や英国の経済指標も発表される時間帯であり、内容によっては大きく動くので注意が必要です。

 

各通貨ペアの特徴について更に詳しく知りたい方は、以下の記事もご参考下さい。

記事:通貨ペアの種類と特徴、相関関係について

 

欧州時間の特徴

  • 時間帯:15時~21時
  • アジア時間に比べて値動きが大きくなる
  • ユーロやポンドといった欧州通貨が動きやすい

米国時間の特徴

米国時間は21時~6時までですが、市場が最も激しく動くのが、米国勢の参加し始める21時ごろからです。

ここから翌日の午前1時ころまでが「コアタイム」と呼ばれ、「為替相場が最も動く時間帯」です。

短期売買で利益を上げるトレードをするのであれば、この4時間が勝負になります。

米国の重要経済指標が続々と発表されてきますし、FRB(米連邦準備制度理事会)高官の声明の内容も変動の要因になってきます。

また、米国の株式市場の影響を強く受けるケースもありますので、ダウ工業株30種の値動きにも注意が必要です。

米国の金融政策も世界中から注目されています。FRBによるFOMC(連邦公開市場委員会)政策金利発表時の声明は、午前3時ごろになりますので、事前に織り込み済みとはいえ、熟睡している最中に相場が大きく動いている可能性があります。

また、パウエルFRB議長の声明は、今後の金融政策を予測するうえで重要になります。

そして、最も注意しなければならないのがトランプ大統領の言動です。

サプライズ的な要素が強く、ドル高やドル安のトレンドを一気に反転させるパワーを持っています。リスクマネジメントのためにもトランプ大統領の言動は常にチェックしておきましょう。

記事:FX初心者が注目するべき重要な経済指標とトレード手法は?

 

米国時間の特徴

  • 時間帯:21時~6時
  • 為替相場が最も動く時間帯
  • 米国の経済指標や要人発言が起こる

FXでおすすめの取引時間

それでは結局、FXではどの取引時間がおすすめなのでしょうか?

結論から言えば、「取引は相場がよく動いている時、もしくは今後相場が動きそうな時」に仕掛けるのがベストです。

なので、東京時間では8時~10時(仲値公表前まで)、それ以外は欧米時間の15時~24時までということになります。

もちろん、それ以外の時間帯でも取引はできますが、もし自分が取引する時間帯を決めるならば、上記時間帯にした方がいいでしょう。

FX初心者におすすめの取引時間帯

  • アジア時間:8時~10時(仲値公表前)
  • 欧州&米国時間:15時~24時

 

まだFX口座開設が済んでいない方は、以下のプロが厳選した当サイトおすすめの口座比較記事をご覧ください。

時間帯の特徴を活かした手法

各時間帯の特徴を活かしたトレード手法として挙げられるのが、アジア時間(東京時間)の最高値・最安値を欧米時間で更新したタイミングでその方向に仕掛ける手法です。

例えば、ドル円のアジア時間の最高値が110円50銭、最安値が100円10銭だとします。

ここで、欧米時間に入り、最高値の110円50銭を上に更新したら買いでエントリー、逆に最安値の100円10銭を下に更新したら売りでエントリーです。

アジア時間の最高値と最安値は欧米の投資家に意識される水準なので、突破した場合にはその方向にトレンドが発生するケースがよくあります。

注意点としては、この手法が使えるのは1日1回と考えて下さい。

例えば、最高値を更新して買いでエントリーしたものの思うようにトレンドが出ず、逆に最安値を下に割った場合は、レンジ相場になる可能性があるので取引を控えた方が良いです。

また、欧米時間の最高値・最安値をアジア時間に更新したからといって、値動きが緩やかなアジア時間でトレンドが出るケースは少ないので、アジア時間の最高値・最高値を使う方が優位性が高いです。

時間帯をチャートに色分けで表示する方法【TradingView】

各時間帯の最高値と最安値を知るために、チャートに時間帯で色分けするインジケーターを使うのがおすすめです。

最も簡単に色分けできるチャートソフトは「Trading View」です。

チャート左上にある「インジケーター」のアイコンをクリックします。

そして、「Sessions on Chart」と検索してインジケーターを導入すれば、色分けされたチャートが表示されます。

視覚的に各時間帯の最高値と最安値を把握できるのでとっても便利ですね。

時間帯をチャートに色分けで表示する方法【MT4】

MT4のチャートでも「i-Sessions」のインジケーターを導入することで以下のようなチャートを表示することが可能です。

インジケーターの使い方は、以下の記事をご覧ください。

記事:MT4で市場(東京・欧州・NY)毎に色分けするインジケーターと方法

取引時間帯を決めるメリット

FXは平日の間は24時間いつでも取引出来ることがメリットのことのように思えます。

しかし、専業トレーダーであれば、24時間ずっとチャートを見ている人は、逆に精神的にも肉体的にも披露しパフォーマンスが下がってしまうでしょう。

各時間帯の特徴を説明する前に、取引時間を決めることのメリットを整理しましょう。

取引時間帯を決めるメリット

  • メリット1:メリハリがつく
  • メリット2:トレードスタイルが確立する

メリット1:メリハリがつく

一つ目のメリットは、取引時間帯を決めることで「メリハリがつく」ことです。

平日は24時間取引できるからといって、ずっとチャートを見続ける必要はありません。

FXに費やす時間が長ければ長いほど勝てる、というわけではありませんので、メリハリをつけてトレードしていくことが大切になります。

そうでなければ、FX初心者は精神をすり減らして体調を崩す危険性もあるのです。FX初心者は24時間トレードしていると勝てません。

プロの専業トレーダーや、銀行などに所属するディーラーは、それこそ毎日トレードしているでしょうが、個人投資家はそこに付き合う必要はないのです。

「好きな時にやる」「勝てる時にやる」その自由が、個人投資家にはあります。それが個人投資家のメリットなのです。「休むも相場」という言葉があるように、ゆっくりする時間も大切にし、時間帯を決めてトレードするのがベストです。

メリット2:トレードスタイルが確立する

二つ目のメリットは、「トレードスタイルが確立する」ことです。

各時間帯によって、値動きの特徴が違うわけですから、全ての時間帯でトレードしていたら、より多くの手法が必要になります。

一方で、取引時間を予め決めておけば、その時間帯に合った手法を確立でき、より有利にトレードをすることが出来るようになるでしょう。

FXの時間帯の特徴を理解し取引に役立てよう

FXの取引時間帯は、アジア時間、欧州時間、米国時間に分かれます。

FXの取引時間帯

  • アジア時間:6時~15時
  • 欧州時間:15時~21時
  • 米国時間:21時~6時

FXで、大きな利益を出しやすいのが、欧米勢が参加してくる時間帯になります。

勝てる時には大きく勝ち、負ける時には損失をできるだけ抑えることで、トータルで勝つことができます。

注意しなければならないのは、日本時間の深夜になりますので、ポジションを持ったまま寝てしまい、起きたらロスカットされていたということのないようにしましょう。損切り(ストップロス)の設定を忘れずにしておくことが大切です。

FX初心者は、米国の重要経済指標が発表される時間帯だけ、まずはトレードしてみるのがいいのではないでしょうか。取引業者のアプリにも配信されていますが、情報がしっかり入手できる態勢が必要になります。



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