今回の記事でわかること
- FXスイングトレードの特徴
- FXスイングトレードで稼ぐ手法
- 実際のスイングトレードの取引実例
スイングトレードは、1日に1回チャートを見れば取引ができるので、日中は忙しい会社員の方にも人気がある手法です。
しかし、「実際にどうやって取引すれば稼げるの?」と思われる方もいるでしょう。
そんな方は、今回紹介する4つの手法をマスターするだけで、月200~300pipsを稼いだり、1回で600pipsの利益を得たりすることが可能になります。
実際に、私の生徒さんや読者さんは、スイングトレードでこの手法を使って副業で月数十万円を稼いだり、専業の方は100万円以上を普通に稼いでいます。
スイングトレードで稼ぎたい方は、是非、この記事を最後までじっくり読んでください。
鈴木 拓也
株式会社フィンテラス代表取締役
- 三井住友銀行で為替ディーラー業務を経験して独立
- 純資産4億円をFXや株で運用中|2023年利益+5,000万円超
- 著書「7日でマスター FXがおもしろいくらいわかる本」「世界一やさしい FXチャートの教科書 1年生」など
- 公益社団法人 日本証券アナリスト協会認定アナリスト
スイングトレードを動画で学ぶ
スイングトレードの基礎から稼ぐ方法まで動画で解説(約10分)していますのでご覧ください。
スイングトレードの特徴
FXのスイングトレードとは、ポジションを数日から数週間は持ち続けて1回で大きな利益を狙うトレードスタイルです。
チャートを見続けて1日に何度も取引をするスキャルピングやデイトレードと異なり、のんびり取引できるので、忙しい会社員や主婦の方にも適した手法です。
トレードスタイル | トレード時間の目安 |
---|---|
スキャルピング | 数秒~数分 |
デイトレード | 数時間~1日 |
スイングトレード | 数日~数週間 |
長期トレード | 数カ月以上 |
スイングトレードのメリット
スイングトレードのメリットは以下の3つです。
3つのメリット
- チャートを見続ける必要が無い
- 精神的な負荷が少ない
- 取引コストが少ない
メリット1:チャートを見続ける必要が無い
スイングトレードでは1日に何度も取引はしません。
1週間に数回ほど、チャンスの場面が来たらエントリーをする手法です。
なので、1日に1回から数回だけチャートを見ればOKなので、日中はチャートをなかなか見ることができない会社員や主婦の方にも取り組めるトレードスタイルです。
メリット2:精神的な負荷が少ない
ポジションを持った後は、利食いと損切りの注文を置いておけば、あとはほったらかしにして大丈夫です。
勝率の高いポイントでエントリーを繰り返せば、自然と利益がたまっていきます。
1日に集中して何度も取引するスキャルピングは過酷な重労働ですが、それと比べてスイングトレードは圧倒的に精神的な負荷が少ないです。
メリット3:取引コストが少ない
そして、スイングトレードは取引回数も少ないため、取引コストもおさえられます。
1日に何度も取引するスキャルピングやデイトレードでは、スプレッド分だけコストを支払っていることになります。
一方のスイングトレードは、1回の取引で大きな利益を狙うため、無駄なコストが少なくて済みます。
もちろん、メリットだけではなく、デメリット(注意点)もあるよ!
スイングトレードのデメリット
スイングトレードにもデメリットはもちろんあります。
それは以下の3つです。
3つのデメリット
- 資金効率があまり良くない
- 損切り幅を広くする必要がある
- ファンダメンタルズのスキルが必要
デメリット1:資金効率があまり良くない
スイングトレードは、スキャルピングなどと比べて資金効率はあまりよくありません。
例えば、1回で10pipsほどの利益を狙うスキャルピングの場合、1日に何十回と取引することで、加速度的に資金が増えていきます。
一方、スイングトレードでは1回で100pipsほどの利益を数日から数週間で狙うので、どうしても資金の増え方はスキャルピングと比べて劣ります。
デメリット2:損切り幅を広くする必要がある
スイングトレードでは、損切り幅を広くしてじっくりと構える手法です。
例えば、損切り幅を数pipsと狭く設定したら、すぐに損切りになってしまい、スイングトレードになりません。
スイングでは最低でも数十pips、多いと50~100pipsの損切り幅の設定は普通です。
すると、負けトレードの場合、損切り幅が広くなるので、レバレッジを抑えるなど資金管理をしっかりやらないと上手くいかないです。
デメリット3:ファンダメンタルズのスキルが必要
スイングトレードでは、ファンダメンタルズのスキルも重要になってきます。
相場の大きな流れはファンダメンタルズで決まっています。
例えば、数秒から数分でトレードするスキャルピングであれば、その国の経済や金融政策の動向など、ファンダメンタルズは全く関係ありません。
一方、数日から数週間の大きなトレンドは、大口投資家がファンダメンタルズを読んでマネーを動かして発生するので、ある程度ファンダメンタルズを知っている方が有利なのです。
スイングトレードで稼ぐ4つのコツ
スイングトレードで稼ぐために必要な4つのコツを解説していきます。
スイングトレードで稼ぐ4つのコツ
- ローソク足は上位足を使う
- トレンドの方向を狙う
- リスクリワードを意識する
- ファンダメンタルズの相場観を養う
ローソク足は上位足を使う
スイングトレードでおすすめの時間足は上位足と呼ばれる1時間足、4時間足、日足です。
特にFX初心者の方であれば、4時間足を使うようにしましょう。
4時間足は多くのプロトレーダーや大口機関投資家も見ているメジャーな時間足で、相場の主要なトレンド把握することが出来ます。
トレンドの方向を狙う
スイングトレードの稼ぐ2つ目のコツは、トレンドの方向に仕掛けることです。
つまり、上昇トレンドなら買い、下降トレンドなら売りでエントリーします。
トレンドとは反対に仕掛ける逆張りの手法もありますが、ある程度のテクニックが必要になるので初心者にはおすすめしません。
トレンドの判断する方法については、以下の記事をご覧ください。
記事:『トレンド転換・継続』を見極めるたった5つの判断方法とは?
リスクリワードを意識する
3つ目のコツは、リスクリワードを損失幅より利益幅の方を大きく取ることです。
リスクリワードとは、1回の取引における「利益:損失の比率」のことです。
これがもし、利益よりも損失の方が大きくなると、勝率50%でもFXで稼ぐことは出来ません。
リスクリワードはかなり重要なので、もし分からない人がいれば以下の記事で学習しておきましょう。
関連記事:リスクリワードとは?初心者がFXで負ける理由はコレだった!?
ファンダメンタルズの相場観を養う
そして、最後4つ目のコツは、ファンダメンタルズで相場観を養うということです。
もちろん、スイングトレードはテクニカル分析の手法だけでも利益を上げられます。
しかし、上記でも説明した通り、相場の大きな流れはファンダメンタルズで決まるので、テクニカルに加えてそこに相場観が加わることで、より勝率を上げることが出来るのです。
ファンダメンタルズ分析について詳しく知りたい人は、以下の記事をご覧ください。
記事:FXファンダメンタルズ分析で勉強すべき3大項目と役立つ情報源を紹介
FXのスイングトレードで稼ぐ4つの手法
FXスイングトレードで稼ぐ4つのトレード手法を解説していきます。
今から説明する手法はFX初心者でも扱いやすいものですが、しっかりと使いこなすことができればFXで大きな利益を上げることが出来ます。
スイングトレードのトレード手法4つ
- 水平線
- トレンドライン
- チャネルライン
- チャートパターン
手法1:水平線
水平線はチャート上に水平に引くラインのことです。
現在価格よりも上のラインをレジスタンスライン(抵抗線)、下のラインをサポートライン(支持線)と呼びます。
そしてこの水平線は、投資家に意識されやすいのでライン上で反転する可能性があります。
水平線を使ったスイングトレードの手法は極めてシンプルです。
まず、何度も反転している高値と高値、または安値と安値を結んで水平線を引きます。
そして、その水平線上での反転を確認したらエントリーをします。
エントリーした後、相場が反対の方向に動き、水平線を割ってしまったら損切りをします。
このルールを徹底するだけでも、適当にエントリーする人よりも圧倒的に利益を出すこと可能です。
水平線を使った手法
- 過去に何度も反転している水平線を引く
- 水平線での反転を確認してエントリー
- 水平線を逆に抜けたら損切り
水平線の引き方について知りたい人は、以下の記事をご覧ください。
記事:プロが教える水平線の正しい引き方とFXトレード手法【完全版】
手法2:トレンドライン
スイングトレードで稼げる2つ目の手法は、トレンドラインです。
トレンドラインとはチャートに斜めに引くラインのことで、水平線と同様に投資家に意識されてライン上で反転する可能性があります。
上昇トレンドライン | 下降トレンドライン |
---|---|
トレンドラインのトレード手法も非常に簡単です。
まずは、トレンドを見つけて、安値と安値を結んで上昇トレンドライン、または高値と高値を結んで下降トレンドラインを引きます。
そして、上昇トレンドラインなら買い、下降トレンドラインなら売りをラインの反発地点で狙っていきます。
そして、こちらも水平線と同じで、相場が反対の方向に動いてトレンドラインを割ったら損切りです。
間違っても、トレンドに逆らうような、上昇トレンドラインに対して売り、下降トレンドラインに対して買いの逆張りトレードは避けましょう。
トレンドラインを使った手法
- 安値と安値、高値と高値を結んでトレンドラインを引く
- 上昇トレンドラインなら買い、下降トレンドラインなら売りを狙う
- トレンドラインを逆に割れたら損切り
トレンドラインの引き方や使い方について詳しく学びたい人は、以下の記事もご参考下さい。
手法3:チャネルライン
トレンドラインの発展系がチャネルラインという手法です。
チャネルラインは、トレンドラインを平行に2本引いたライン群のことで、スイングトレードと相性が良く、上手に引ければ高い確率で利益を上げることができます
チャネルラインが引ければ、相場がそのチャネル内を上下する可能性があるので、トレンドに沿ってトレードできます。
また、チャネルラインには、ラインを抜けた場合、チャネルラインの幅分だけ相場が動くと予想するテクニックもあるので、エントリーだけではなく利食いのタイミングも図ることができます。
チャネルラインを使った手法
- 平行に2本のトレンドラインを引く
- トレンドの方向にエントリーする
- 片方のラインに達した時に利食いをする
手法4:チャートパターン
スイングトレードの4つ目の手法は、「チャートパターン」を使ったトレード手法です。
チャートパターンとは、ヘッドアンドショルダー、トリプルトップ、ダブルトップなどの反転パターンが代表的なものです。
それぞれの反転パターンを暗記し、パターン発生を予想・認識することで、高い確率で利益をあげることができるようになります。
ヘッド&ショルダー | トリプルトップ(ボトム) | ダブルトップ(ボトム) |
---|---|---|
チャートパターンを使った手法
- 反転パターンを暗記する
- チャートで反転パターンの発生を予想する
- 適切な方向にエントリーを仕掛ける
反転パターンについて詳しく知りたい人は、以下の記事をご覧ください。
記事:ヘッドアンドショルダーは常勝の反転パターン!その他種類と手法
FXのスイングトレードで稼いだ2つの実例
ここからは、実際に上記で説明したテクニックを使って、スイングトレードで稼いだ事例を2つ紹介していきます。
スイングトレードで稼いだ事例1
下図チャートはドル円の1時間足チャートですが、何度か反転している高値・安値、または目立つ高値・安値を起点に水平線を引くことができます。
その水平線をトレードの目印とし、反転ポイントでエントリーを仕掛けるのです。
すると、面白いように水平線で反発しているのが確認でき、5回の取引で+281pips(281銭)の利益を獲得出来ています。
スイングトレードの事例1
- 期間:2018年7月12日~2018年7月21日
- 取引回数:5回
- 合計利益:+281pips
スイングトレードで稼いだ事例2
スイングトレードは値動きの激しいポンドなどの通貨にも威力を発揮します。
ポンドドルの日足チャート(下図)では、水平線に加えて、反転パターン、(当記事では説明していない)三角保ち合いを目印にエントリーを仕掛けています。
ポンドは値動きが大きいので、1回の利益幅も広く、計4回の取引で+1,720pipsもの利益を獲得しています。
スイングトレードの事例2
- 期間:2017年6月1日~2018年4月1日
- 取引回数:4回
- 合計利益:+1,720pips
今回のスイングトレードのより詳しい手法や実例は、元メガバンク為替ディーラーが教えるテクニカル分析教材「ラインの王道」で解説しています。
ラインの王道は、テキスト91ページ、動画3時間のカリキュラムで構成されており、口座開設により無料で入手することが可能です。
詳細:FXテクニカル分析の学習教材「ラインの王道」を口座解説でプレゼント!
FXのスイングトレードのまとめ
スイングトレードは数日から数週間でポジションを保有するトレード手法です。
1回の取引で大きな利益を狙うことが特徴です。
今回説明したスイングトレードの手法は以下の4つです。
4つのトレード手法
- 水平線
- トレンドライン
- チャネルライン
- チャートパターン
いずれもマスターすればかなり有利にFXを行うことが出来るようになるでしょう。
こんばんは
受講してトレードした結果、上昇トレンドに乗っかり、面白いくらい楽に利益を出せました。
しかしほかのペアで、チャネルラインとトレードラインを引き、反転のタイミングを狙ってエントリーした結果、チャートがラインの外に出て悔しい思いをしました。
4時間足で大雑把な動きをつかみ、30分足や15分足で細かい動きを見て、反転するか突き抜けるかしばらく様子を見て、そこからエントリーする方法を思いつきましたが、一つの方法として有効でしょうか?
記事がお役に立てて何よりです。
後半のご質問ですが、上位足からチャート分析をして、下位足でエントリーポイントを探す方法は王道の手法なので、有効と言えます。