こんな疑問を解決!
- FXで4時間足を使うトレード手法は?
- 4時間足のエントリーポイントは?
- デイトレやスイングトレードでの使い方は?
チャートの時間足はたくさんの種類がありますが、最もよく使われる重要な時間足は「4時間足」です。
4時間足は機関投資家やヘッジファンドなどのプロも使う時間足なので、これを見るか見ないかでトレードの結果は大きく異なってきます。
ただ、4時間足にもトレードスタイル(デイトレやスキャルピングなど)によって合う合わないがあるので注意が必要です。
今回の記事では、現役プロがFXで4時間足を使ったトレード手法とエントリーポイントを解説していきます。
鈴木 拓也
株式会社フィンテラス代表取締役
- 三井住友銀行で為替ディーラー業務を経験して独立
- 純資産4億円をFXや株で運用中|2023年利益+5,000万円超
- 著書「7日でマスター FXがおもしろいくらいわかる本」「世界一やさしい FXチャートの教科書 1年生」など
- 公益社団法人 日本証券アナリスト協会認定アナリスト
4時間足がなぜ重要なのか?
数ある時間足の中でも、なぜ4時間足は重要なのでしょうか?
それは、4時間足は主要なトレンドを見極める時間足であり、大口の機関投資家やヘッジファンドなども4時間足を見て売買を行っているためです。
もし4時間足を見ないで下位足(期間が短い足)だけでトレードを行ってしまうと、主要なトレンドに逆らった負ける可能性の高いトレードを行ってしまうリスクが高まり、それだけで不利になります。
4時間足を使うトレードスタイル
ただ、必ずすべてで4時間足を使う必要はありません。
4時間足はトレードスタイルによって使うべきかどうかが分かれます。
FXには1回の取引にかける時間に応じて、「スキャルピング」「デイトレード」「スイングトレード」「長期トレード」の4つのスタイルがあります。
そして、いずれのスタイルでも1種類の時間足だけ使うのではなく、複数の時間足を組み合わせたマルチタイムフレーム分析を使います。
マルチタイムフレーム分析では、上位足と下位足のそれぞれを分析し、上位足で相場環境認識を行い、下位足で高勝率なエントリーポイントを見つけていきます。
ここで、4時間足が使われるトレードスタイルは、デイトレードとスイングトレードになります。
トレードスタイル | トレード時間の目安 | 上位足 | 下位足 |
---|---|---|---|
長期トレード | 数カ月以上 | 月足 週足 | 日足 |
スイングトレード | 数日~数週間 | 週足 日足 | 4時間足 1時間足 |
デイトレード | 数時間~1日 | 日足 4時間足 1時間足 | 30分足 15分足 5分足 |
スキャルピング | 数秒~数分 | 1時間足 30分足 | 5分足 1分足 |
4時間足の手法を学ぶ前に、まずは自分がどのトレードスタイルを採用するかを考えましょう。例えばスキャルピングでは4時間足はあまり参考になりません。
記事:FXトレードスタイル4つの種類と初心者に合う手法の見つけ方
スキャルピングは4時間足に向いていない
スキャルピングとは数秒から数分で取引を完結させる超短期売買のスタイルです。
短期的な値動きを予想して売買していきますので、スキャルピングをする方は4時間足を見ても全く参考になりません。
スキャルピングではエントリーポイントの選定に使う時間足は1分足や5分足となり、上位足の相場環境認識をする際に見るべき時間足も30分足や1時間足が中心となります。
記事:FXのスキャルピングで本気で稼ぐ手法を億トレが徹底解説
デイトレとスイングが4時間足に向いている
4時間足に向いているトレードスタイルはデイトレードとスイングトレードです。
デイトレ―ドとは1日のうちに取引を完結させるスタイルで、4時間足は上位足として主要なトレンド方向を判断するのに向いています。
デイトレードでエントリーポイントを見つける際は、4時間足は期間が短すぎるので、5分や15分足が使われます。
一方で、スイングトレードは数日から数週間で取引を完結させるスタイルで、4時間足はエントリーポイントを見つける際に使用されます。
デイトレードで4時間足を使う手法
上記で解説した通り、デイトレードでは4時間足はエントリーポイントの選定ではなく、上位足の相場環境認識をする際に使用されます。
4時間足は1日に6本しか完成しませんから、デイトレではとても売買タイミングを計ることはできません。
相場環境認識とは、一言でいうと現在の主要なトレンドがどうなっているかを判断することです。
4時間足でトレンド判断をする
4時間足のトレンド判断でおすすめの方法は、移動平均線です。
移動平均線は過去一定期間の終値を線で結んだもので、移動平均線の向きから現在のトレンドが何かを判断できます。
例えば、下図チャートのように、4時間足で移動平均線の向きが上向きであれば上昇トレンドと判断できます。
移動平均線の向きが下向きにならない限り、上昇トレンドが続いていることを示しているので、4時間足から下位足に時間足を切り替えて、買いを狙うことができます。
5分や15分足でエントリーポイントを狙う
デイトレードでエントリーポイントを決める際は、トレンドラインや水平線、ボリンジャーバンドなどの手法があります。
これについては、「この手法が一番良い」という答えは残念ながらありません。
当サイトのおすすめはライントレードであり、以下の記事で詳しく解説をしています。
スイングトレードで4時間足を使う手法
スイングトレードでは4時間足を、エントリーポイントを決める際に使用します。
短期売買では1日に6本しか完成しない4時間足をエントリーポイント選定に使うことは出来ませんが、数日から数週間で取引を行うスイングトレードであれば、4時間足は最適な時間足となります。
4時間足でエントリーポイントを狙う
スイングトレードの4時間足を使った代表的な手法として、グランビルの法則があります。
グランビルの法則とは移動平均線の向きとローソク足の位置に注目し、エントリーポイントを見つける手法です。
下図チャートのように、ローソク足が移動平均線を下から上に抜いた時点で買い(買1)、ローソク足が移動平均線上で反発した時点で買い(買2と3)を行うことができます。
4時間足を使う際の注意点
4時間足を使う際の注意点は以下があります。
4時間足の注意点
- 4時間足に適したトレードスタイルを使う
- マイナススワップポイントに注意する
4時間足に適したトレードスタイルを使う
4時間足には適したトレードスタイルと使い方がありますので、自分がどのスタイルなのかを整理しましょう。
例えば、スキャルピングをする人は、4時間足を見てもエントリーポイントを見つけることは出来ませんし、相場環境認識をする際も4時間足は期間が長すぎると言えます。
繰り返しますが、4時間足に向いているトレードスタイルはデイトレードとスイングトレードになります。
マイナススワップポイントに注意する
4時間でスイングトレードをする際は、マイナスのスワップポイントに注意するべきです。
例えば、米ドル円のショートやユーロドルのロングは、毎日スワップポイントを支払う必要があります。
もちろん、スワップポイント以上に為替レートの変動で利益を取れれば問題ありませんが、予想が外れた場合は、為替差損とマイナススワップポイントのダブルで損を被ることになります。
4時間足の使い方まとめ
4時間足は機関投資家やヘッジファンドなどのプロもよく使用する重要な時間足です。
FXの4時間足は、デイトレードで相場環境認識をする際と、スイングトレードでエントリーポイントの選定をする際に利用されます。
4時間足の特性を理解し、自分に合ったトレードスタイルと手法を身に付けていきましょう。