テクニカル分析には、相場のトレンド(上昇、下降、横ばい)を把握する移動平均線や一目均衡表などのトレンド系指標と、相場の買われ過ぎや売られ過ぎを表すオシレーター系の指標があります。

オシレーター系は、それ単体のみではトレードすることは出来ませんが、トレンド系のテクニカル分析と一緒に使うことで、より勝率の高いトレードを実現することが出来ます。

今回は、オシレーター系のテクニカル分析の一つである「RSI(Relative Strength Index)」の見方や使い方を説明し、実際にトレンド系のテクニカル分析と一緒に組み合わせて使うトレード手法を説明します。

1.  RSIの概要

RSIはオシレーター系指標のテクニカル分析で、買われ過ぎ、売られ過ぎを示す指標として知られています。しかし、単純に買われ過ぎだから「売りエントリー」、売られ過ぎだから「買いエントリー」をするのは危険過ぎます。なぜなら、買われ過ぎ、売られ過ぎのサインは、相場に上昇もしくは下降の勢いが付いているだけにすぎず、トレンドが転換するシグナルではないからです。

では、まずは、RSIの基本的な見方から見ていきましょう。

1.1 RSIの見方

RSI(Relative Strength Index)は、日本語では相対力指数と呼ばれ、0~100%のパーセンテージで表示され、70~80%以上が買われ過ぎ、20~30%以下で売られ過ぎを表します。

以下のチャート図ですと、赤塗の領域においてRSIが70%以上の領域で買われ過ぎ、青塗の領域においてRSIが30%以下で売られ過ぎのところとなります。

RSIの見方
・RSI=70~80%の時、価格が買われ過ぎていることを示す
・RSI=20~30%の時、価格が売られ過ぎていることを示す

 

1.2 RSIの仕組み

RSIの定義式は、直近n期間の上昇幅の累計と下落幅の累計を合計し、その上昇幅の累計が全体の何%を占めているかをみます。

計算式ですと、以下の通りとなります。

RSI(%)=100×(直近n期間の上昇幅の累計)÷(直近n期間の上昇幅の累計+直近n期間の下落幅の累計)

 

この計算式からも明らかな通り、上昇幅が大きければRSIの数値は大きくなり、逆に下降トレンドで上昇している時がほとんどないような相場であれば、RSIは0%に近い数値となります。

1.3 RSIを使ったトレンド判断:ダイバージェンス

よく、RSIの使い方として、RSIが70以上は買われ過ぎなので、反落を狙って売りでエントリーすることや、RSIが30以下では売られ過ぎなので反転を狙って買いでエントリーするという説明がされている時がありますが、単純にうのみにしてしまうと大変危険です。

というのも、RSIが下から70を超えてきたときは、強い上昇トレンドが発生している時であり、そのままRSIが70以上に張り付いて、上昇が続くことがよくあるからです。逆に、RSIが30以下の時にも、強い下降トレンドが発生している時は、RSIが30以下に張り付いた状態となり、そのままレートが下がり続ける時がよくあります。

 

では、RSIはどのように使えばいいのでしょか?

RSIに限らず、オシレーター系のテクニカル分析に共通していることですが、「ダイバージェンス」という非常に重要なトレンド転換のシグナルがあります。

「ダイバージェンス」とは、為替レートとRSIが逆行する現象のことを言います。例えば下図のチャートにおいて、(1)では為替レートは上昇していますが、RSIは高値を切り下げて下落して、レートとRSIがそれぞれ反対の方向に動いています。

また、(2)でもどうように、為替レートは下落していますが、RSIは安値を切り上げて上昇しており、こちらも為替レートとRSIがそれぞれ異なる方向に動いていますね。

これは、オシレーターによるトレンド転換のシグナル(トレンドの転換が近いことを示唆している)であり、このケースでは、(1)にて為替レートはその後下落し、(2)ではその後為替レートは上昇しています。

ダイバージェンス

・為替レートとオシレーターが逆行する現象で、トレンド転換が近づいていることを示唆するシグナル

 

1.4 ダイバージェンスの意味って?どうしてトレンド転換のサインなの?

ではここで、どうしてダイバージェンスがトレンド転換のシグナルなのか疑問に思われた方もいるでしょう。

これには、RSIの意味をもう一度よく考えてほしいのですが、RSIは買われ過ぎか売られ過ぎを意味するインディケーターだと前に説明しました。

そして、相場が急に上昇している時は、RSIも一緒に急上昇して70以上に到達します。なぜなら、計算式からも上昇幅の累計が占める割合が大きくなるからですね。

では、上昇の勢いが弱まってきたらRSIはどうなるでしょうか?その時は、RSIも同様に上昇への勢いが弱まり、70以下になるか、もしくは70を超えていても、高値の切り下げが見られます。

要するに、レートが上昇しているにも関わらず、RSIが下降トレンドであるということは、上昇トレンドの勢いが弱まっているシグナルであり、近々トレンド転換が発生するかもしれないというサインなのです。

下降トレンドの場合も全く同様に考えることができ、レートが下がっているにも関わらず、RSIの安値が切り上がっている場合には、下降トレンドの勢いが弱まっている証拠であり、近々トレンド転換が近づいていることのサインなのです。

2. RSIによるトレードの仕方

では、最後にRSIによる実際のエントリーポイントを考えてみましょう。

オシレーター系のテクニカル分析は単体で使うことは出来ず、トレンド系のテクニカル分析と組み合わせて使用していきます。

今回は、移動平均線とライン(水平線)を使い、エントリーポイントを探していきます。

下図のチャートはドル円の1時間足で、移動平均線(25、50、200EMA)を表示させています。

最初、(1)でレートは、下向きの移動平均線25と50を下回り、グランビルの法則から売りエントリーのシグナルが点灯しています。その時、RSIもダイバージェンスが形成されていますので、トレンド転換が近づいていることを示しています。加えて、赤線の水平線も下抜けしており、やや値動きが急な所を除けば、ここはかなり確度の高い売りのエントリーポイントとなります。

(1) の売りエントリーの理由
① グランビルの法則:下向きの移動平均線25と50を下抜け
② 水平線を下抜け
③ タイバージェンスの発生

※移動平均線の使い方に関してはこちらをご覧ください。

移動平均線の使い方・見方・トレード手法・分析大全|FXテクニカル分析[基本編]

また、(2)も同様に買いのエントリーポイントなります。これも同じように根拠を固めることが出来ますね。

(2) の買いエントリーの理由
① グランビルの法則:上もしくは横向きの移動平均線25と50を上抜け
② トレンドラインをブレイク
③ タイバージェンスの発生

3.まとめ

RSIを単純に買われ過ぎ、売られ過ぎを示すオシレーター系のインディケーターで、逆張りするために使うと認識しているだけでは不十分です。

相場に勢いがある時は、RSIが70以上もしくは30以下で張り付いた状態になることが相応にしてあり、注目するべきは「タイバージェンス」です。

また、他のテクニカル分析にも言えることですが、それら単体で使うよりも、オシレーター系であれば他のトレンド系と一緒に使用すうことでより精度の高いトレードを行うことが可能となるのです。



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