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ユーロ円の取引をFXでする際には、どのような点に注意すればいいでしょうか?

鈴木(T-ya)鈴木(T-ya)

では初心者の方でも理解できるように、ユーロの特徴や稼ぐために注意するべき点について説明していくよ!

FX(外国為替証拠金取引)で扱える通貨のうち、世界で最も通貨量が多いのは米ドル(USD)になります。そしてこの米ドルに対抗できる第2の基軸通貨がユーロ(EUR)です。

ユーロは、EU(欧州連合)内の多くで流通しており、イギリスやスウェーデンなどを除く19カ国の欧州連合加盟国と域外6カ国で共通通貨として扱われています。

EUの政策金利は2016年以降0%を維持しています。そのためユーロ/円(EUR/JPY)でロングポジションを保有すると、一般のFX取引業者だとスワップポイントがマイナスになっていきます。最も高いスワップポイントを付けている取引業者でも0円です。

逆にショートポジションで円を買うと、スワップポイントがプラスになる取引業者が多くあります。最も高いスワップポイントで16円です。(ショートポジションでもスワップポイントがマイナスになる取引業者もありますので注意してください)

ユーロ/円でトレードする場合は、基本的に利息による利益(インカムゲイン)ではなく、為替差益(キャピタルゲイン)を狙っていくことになります。

今回は、ユーロ/円の特徴やそのトレードをする際の注意点についてお伝えしていきます。

ユーロ/円(EUR/JPY)のリアルタイムチャート

まずは直近のユーロ/円(EUR/JPY)のリアルタイムチャートになります。

ユーロ/ドル(EUR/USD)のリアルタイムチャート

ユーロ/米ドル(EUR/USD)のリアルタイムチャートです。

ユーロ円は合成通貨ペアなので、以下の計算式でレートが決まります。

ユーロ/円(EUR/JPY) = ユーロ/ドル(EUR/USD) × ドル/円(USD/JPY)

なので、ユーロ円だけのチャートを見て取引するのではなく、ユーロドルやドル円のチャートも見てトレンドを把握することで、より高い勝率のトレードを行っていくことが出来ます。

 

ユーロ円などのクロス円について更に詳しく知りたい方は、以下の記事もご参考下さい。

記事:クロス円とドルストレートの違いは?合成通貨であること知らずトレードは危険!

ユーロ(EUR)の特徴

それでは、ここからはユーロ(EUR)がどんな通貨なのか、その特徴を見ていきましょう。

ユーロの取引が活発になる時間帯

日本時間では午前中は閑散とした状態が続きますが、午後になって次第に活気を帯びてきます。

ポイントになるのは「欧州市場」です。主にロンドン市場がオープンしてからの時間を指しますが、夏時間では午後4時以降、冬時間では午後5時からが活発になってきます。ドイツのフランクフルト市場は、ロンドン市場よりも1時間ほど早くオープンします。

この時間帯はトレンドの転換期になることもありますので、注意が必要です。EU加盟国やイギリスといった国々の経済指標が発表されるからです。

特に注目すべきはユーロ圏の経済の中心であるドイツの景気動向です。ユーロの上昇、下落に大きな影響を及ぼすことになります。

最も重要とされる経済指標は、7000社の経営者を対象にした景況感アンケート調査「Ifo」です。ドイツ政府の経済研究所による調査結果は「Ifo景況感指数」と呼ばれ、毎月下旬に発表されます。

その1週間前には欧州経済研究センター(ZEW)が調査結果を発表しますが、こちらの「ZEW景況感指数」もIfo景況感指数と相関が見られるために注目されています。

その他、ECB(欧州中央銀行)の金融政策に影響を与える「HICP(消費者物価指数)」の動向も要注意です。

日本時間の深夜にはニューヨーク市場もオープンし、欧米市場と重なり、流動性が最も高まることになります。大きな利益を生み出すチャンスの時間帯です。

 

ユーロに影響を与える経済指標
・IFO景況感指数
・ZEW景況感指数
・HICP(消費者物価指数)

ユーロ/円(EUR/JPY)の推移

 

ユーロ/円の為替レートの推移を見てみましょう。

2008年7月、リーマンショック以前のユーロ/円は、1ユーロ170円ほどをつけていました。1万通貨で170万円ですね。これがリーマンショックによって3ヶ月後には1ユーロ112円ほどまで円高が進み、急落しています。1万通貨だと112万円です。大きな損失を招くことになったわけですが、これは他の通貨も同様です。

しかしユーロは、この後、2012年7月までに1ユーロ94円までさらに下落しました。リーマンショック後の安値を更新したのです。

ここからユーロは上昇トレンドに入り、2014年12月までに1ユーロ150円ほどまで上がっています。かなりの急騰、急落を繰り返すのが、ユーロ/円の特徴といえます。

ここからまた下落トレンドに入り、2016年6月には1ユーロ109円ほどまで下落しました。現在はそこから再び反発している状況で、2018年6月6日時点では1ユーロ129円をつけています。

スペインのラホイ首相の退任、イタリア政局の混乱、ドイツ銀行の格下げへの懸念による株価最安値更新など、ユーロは不安定な状態が続いています。

さらに2018年6月には、トランプ大統領がEUに対して鉄鋼に25%、アルミニウムに10%の追加関税を課すことを決定。それに対してEUも6月中に報復関税を課すと見られており、欧米の貿易戦争への警戒感が高まっています。

ユーロ円(EUR/JPY)のトレードの注意点

ユーロ/円(EUR/JPY)をトレードする時には、どのような点に注意しておけばいいのでしょうか?

ここからは、ドル/円(USD/JPY)と比較して、ユーロ/円をトレードする際の注意点についてみていきましょう。

ボラティリティの高さとリスク管理

ユーロ/円は米ドル/円に比べて、ボラティリティ(変動率)が高くなっています。そのため、「スキャルピング」や「デイトレード」を好むトレーダーには人気の通貨ペアです。わずかな時間のトレードで大きな利益を上げることができるからです。

これは米ドル/円よりも「ハイリスク・ハイリターン」だということを示しています。

狭いレンジで損切りラインを設定していると、瞬時に損切りとなる可能性が高いです。逆に損切りを設定せずにいると、大きなトレンドが発生した際に思いがけない損失が生じる危険性もあるのです。

ユーロはメジャー通貨である分、掲載指標や政治情勢などの情報は比較的タイムリーに入手できますので、トレンドに対して逆張りしていることに気が付いた時点で速やかに損切りし、順張りにポジションを持ち替えるのが有効的です。

ポジションの量と資金額にもよりますが、「いつか為替レートは戻るだろう」と含み損の状態で塩漬けにしておくと、大きな変動で強制ロスカットになる可能性も高いという点は忘れずにいてください。

スプレッドはメジャー通貨だけに狭く、取引業者で最も狭く設定しているところで0.4銭です。中には2.0銭という広いスプレッドの取引業者もありますので、ユーロを扱う場合は、しっかりと確認が必要になります。

 

おすすめのFX業者について知りたい方は、以下の記事もご参考下さい。

記事:FX会社おすすめトップ5【2018年】メガバンク出身のプロが厳選

ユーロ/ドル(EUR/USD)の影響

ユーロ/円の通貨ペアは、「クロス円」なので、インターバンク市場では一度米ドルに変換してからのトレードになります。つまり「ユーロ/米ドル」の為替レートの影響を強く受けることになるのです。

FX初心者にとっては、「米ドル」、「ユーロ」、「円」による通貨ペアが扱いやすいのでおすすめなのですが、仮にユーロ/円だけでトレードを行う際にも、常にユーロ/米ドルの状況は確認していきましょう。

ユーロ/米ドル、米ドル/円、ユーロ/円のチャートを比較していくことで、現状で最も強い通貨がどれなのかが見えてきます。米ドルが下がってきている(売りに出されている)ということは、ユーロが上がってきている(買われている)という傾向が強いですから、今後のトレードの参考になります。

これは他のマイナー通貨を扱う際も同様です。米ドルとユーロの関係は常に注意して監視するようにしてください。

ちなみに2018年5月末よりユーロ/米ドルは、週足で見ていくと「7週連続の陰線」が続いています。米国の金利上昇と、ユーロ圏の経済情勢の悪化が要因と考えらえます。

ただし、米国も多くのリスクを抱えていますので、安易にリスクオフとならず、中国を含めた貿易問題に注目しながらトレードを進めていくのがいいのではないでしょうか。

まとめ

リスク管理のひとつに、「分散投資」によるリスクヘッジという考え方があります。FX初心者は米ドル/円だけに捉われず、投資先を分散させてユーロ/米ドルやユーロ/円などにも同時に挑戦していきましょう。

そうすることで、米ドルとユーロ、その他の通貨の関係性が見えてきます。それだけ勝つためのヒントを多く見つけられるようになるのです。

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鈴木 拓也

東京工業大学大学院卒。メガバンクの国内・海外支店にて為替ディーラー業務を経験後、独立。現在は、自己資金で投資を行う傍ら、FXを中心とした投資スクールを運営。日本証券アナリスト検定協会会員(CMA)。