こんな疑問を解決!

  • ファンダメンタルズ分析とは何?
  • FXのファンダメンタルズで勉強すべき項目は?
  • ファンダメンタルズのおすすめ情報源はどこ?

今回はこんな疑問を解決していきます。

FX初心者の方で「ファンダメンタルズ分析ってよく分からない!」と感じている方も多いのではないでしょうか?

ネット上には「FXで稼ぐにはテクニカル分析だけで十分!」といった情報もありますが、元為替ディーラーの私から言わせれば、ファンダメンタルズ不要は全くの誤りで危険です。

ファンダメンタルズを知らないと、むしろ負けるリスクは大幅に上がります。

そこで今回の記事では、FXで最低限知っておくべきファンダメンタルズ分析の基本項目3つとおすすめの情報源について説明をしていきます。

この記事をじっくりと読めば、FXで勝つために必要なファンダメンタルズ分析が理解出来ますよ。

この記事の執筆者
suzuki_gazou

鈴木 拓也
株式会社フィンテラス代表取締役

  • 三井住友銀行で為替ディーラー業務を経験して独立
  • 純資産4億円をFXや株で運用中|2023年利益+5,000万円超
  • 著書「7日でマスター FXがおもしろいくらいわかる本」「世界一やさしい FXチャートの教科書 1年生」など
  • 公益社団法人 日本証券アナリスト協会認定アナリスト

詳しいプロフィールはこちら

 

FXファンダメンタルズ分析を動画で勉強する

FXに必要なファンダメンタルズ分析の3大項目について動画(約20分)で説明していますので、まずはこちらをご覧ください。

動画が見れない人は、飛ばして文章で勉強していきましょう。

 

鈴木拓也鈴木拓也

動画をご覧になった方も、文章で復習すれば勉強効果がアップしますよ!

ファンダメンタルズ分析とは?

ファンダメンタルズ分析とは経済状況や各国の金融政策の動向を分析し、相場を予想する分析手法のことを言います。

このファンダメンタルズ分析に対し、チャートを使い値動きの分析によって相場を予想する手法がテクニカル分析です。

ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析

  • ファンダメンタルズ分析:経済状況や各国の金融政策の動向を分析して相場を予想
  • テクニカル分析:チャートを使った値動きの分析によって相場を予想

 

ファンダメンタルズ分析は一朝一夕で身に付けられるほど簡単ではなく、また金融機関のエコノミストやアナリストでさえも正確にグローバル経済の動向や相場の予想をすることは難しいです。

しかし、だからと言って「ファンダメンタルズは不要」という訳ではありません。

ファンダメンタルズ分析でピッタリ正確に相場を予想することが難しくても、大きな相場のトレンドを予想するのはそこまで難しくないためです。

これが出来ると、テクニカル分析をメインでトレードしつつ、ファンダメンタルズ分析をサブの武器に備えることが出来るので勝率が劇的に上がります。

例えば、テクニカル分析で買いのサインが出て、なおかつファンダメンタルズ分析の流れが買い方向であれば、積極的に買いを仕掛けることができます。

一方、テクニカル分析で買いのサインが出たけど、ファンダメンタルズ的には下落方向の圧力があれば、「買いはしばらく控えよう」「取引数量を小さくしてリスクを抑えよう」などと柔軟な対応が可能です。

 

FX初心者の方は、まずは以下のファンダメンタルズ3大項目を一通り学習しましょう。

FXに必要なファンダメンタルズ3大項目

  • 金融政策
  • 財政政策
  • 経済指標

金融政策について(米国・日本・欧州)

一つ目は金融政策です。

金融政策とは各国の中央銀行がその国の経済を支えるために実施する金融面の政策の事です。

分かりやすい日本の例で説明すると、日本の中央銀行である日本銀行が、今は日本の景気が悪いので、政策金利を低水準に引き下げたり、日本国債を買ってマーケットにお金を流したりして、経済の活性化を図っています。

金融政策

ただ、世界各国でそれぞれ中央銀行が存在しますが、FXトレードをする上で、最低限知っておきたい金融政策は以下の3か国で大丈夫です。

主要3か国の3つの金融政策

  • 米国:米FOMC
  • 日本:日銀金融政策決定会合
  • 欧州:ECB理事会

 

鈴木拓也鈴木拓也

取引する通貨の国の金融政策は調査した方がいいですが、まずは世界の中心である「米国」の金融政策は必ず押さえましょう。

米FOMC

まずは何といっても、世界最大の国、米国の金融政策です。

米国の金融政策を決める会合のことを“FOMC”と呼び、年8回開催されます。

米国は世界最大の経済大国ですので、その金融政策の動向、そして経済の動向がグローバル経済に与える影響は非常に大きいです。

例えば、米国が利上げ(金利が上昇)をすれば、世界中のマネーが、安全性が高くなおかつ高い利回りが望める米国に流れ込みます。

そうなると、米ドル買いの圧力が為替市場で高まるので、米ドル高のトレンドが発生します。

FOMC

逆にその他の新興国などの国は、マネーの流出が起きるので、新興国通貨(トルコリラやメキシコペソなど)の売り材料になります。

日銀の金融政策決定会合

次に押さえたいのは、日銀の金融政策決定会合です。

ドル円やユーロ円などの、対円の通貨をトレードする個人投資家にとっては、日銀の動向は常に気にしなければなりません。

実際に、2012年に開始した日銀による異次元の金融緩和によって円安が進んだことや、2016年のマイナス金利導入などによって相場が動いたことは(下図)、記憶に新しいですね。

日銀金融政策決定会合の影響

ECB理事会

ユーロ圏の金融政策決定機関であるECB理事会も、ユーロの動向に大きく影響を与えますので注目です。

例えばユーロ安になると、ユーロ円が下落(ユーロ安円高)、それを通じてドル円も下落(ドル安円高)する可能性がありますので、ドル円をトレードしている人も、その他のユーロやポンドの値動きには注意を払いたいところです。

ECB理事会

金融政策や、それ以外の要因が為替相場に与える影響については、以下の記事をご覧下さい。

記事:為替相場はどうして変動するの?変動する要因・背景は?

財政政策について

財政政策
財政政策とは、政府がインフラ投資などの支出を行い、国の経済を改善させようとする政策です。

例えば、日本の景気が悪化している時は、日本政府が積極的に財政支出を発動し、経済を刺激することにより景気浮上を狙いますね。

逆に景気が過熱している時にはその逆で、それほど積極的には財政支出は行わないのが普通です。

為替相場に与える影響

為替相場への影響ですが、例えば米国で大統領が「大規模なインフラ投資(オリンピック関連のような公共工事など)をするぞ!」と言えば、米国の景気が良くなる→株が上がる→米国にマネーが流入する、というシナリオで、米ドル高圧力が強まります。つまり、ドル円は、ドル高円安の流れが強まるでしょう。

一方、日本で「大規模なインフラ投資をして景気を良くしよう!」ということになれば、日本の景気が良くなる→日経平均が上がる→日本にマネーが流入する、というシナリオまでは一緒ですが、それで円高になるかの判断は難しいところです。

為替相場に与える影響

それは、日経平均が上昇、つまりリスクオンの時は円が売られ、逆に景気が悪いリスクオフの時は円が買われるというパターンが今の市場で出来ているからです。

リスクオフや円高に関する説明は、以下の記事で詳しく説明していますので勉強になりますよ。

参考記事:リスクオフで円高(円買い)が進む理由は?

FXで最も重要な3つの経済指標

鈴木拓也鈴木拓也

経済指標とは、経済の状況を測る統計データのことで、FXでは必ずチェックする必要があります。

初心者初心者

経済指標は何に注目したらいいでしょうか?

鈴木拓也鈴木拓也

挙げれば切りがないので、まずは最重要な3つの米経済指標について理解しましょう!

経済指標は発表直後に相場に大きな影響を与えますし、その後のトレンドにも大きな影響をもたらします。

経済指標と一言で言っても、米国や欧州、日本など各国で数えきれないほどの指標があり、全てを把握するのは時間が無いトレーダーにとっては難しいと思います。

そこで、ここでは初心者が覚えるべき、超重要な米国の経済指標3つのみをピックアップしました。

最重要な3つの経済指標

  • 米雇用統計
  • 米CPI
  • 米小売売上高

米雇用統計

米雇用統計は、トレーダーであれば誰もが知っている超重要な経済指標です。

毎月の第一金曜日に発表され、市場はお祭り騒ぎになります。

詳細についてはこちらの記事:「最重要イベントの一つ米雇用統計とは?」をご覧ください。

米CPI

次に覚えておきたいのは米CPI、つまり消費者物価指数です。

米国の金融政策の二つの目的は、「雇用の極大化」と「物価の安定」です。

もしインフレ率が低下(物価が下落)したら、利下げ→米ドル金利低下→米ドル安、というシナリオが連想されますし、インフレ率が過熱気味(物価が上昇)であったら、利上げ→米ドル金利上昇→米ドル高、と予想できますね。

米小売売上高

最後は米小売売上高です。

どこの国もそうですが、消費の強弱は直接経済の温度を示していますので、消費が落ち込めば景気が悪いと判断できますし、消費が強かったら景気が良いと分かりますね。

記事:FXで重要な経済指標10個と早く結果を知れるおすすめアプリ

経済指標の確認方法

経済指標の確認方法でおすすめは、FX会社のアプリを使って確認するという方法です。

アプリにはFX会社で口座開設をするとログインすることができ、無料で経済指標カレンダーやニュース速報などの機能を使うことができます。

口座開設は無料で、維持費などもかからないので、複数の口座を開設してアプリを試してみましょう。

おすすめ1:DMM FX

最初におすすめは、国内口座数トップクラスを誇るDMM FXです。

DMM FXのアプリでは、マーケット情報として経済指標やニュースの情報を素早く入手することが可能です。アプリ自体も非常に使いやすく、多くのユーザーの支持されています。

ラインの王道

当サイト経由で口座開設をされた方には、為替チャートにラインを引くだけで予想する、FXテクニカル分析の学習教材ラインの王道」のアクセス権を無料でプレゼント!

おすすめ2:みんなのFX

みんなのFXのアプリも、経済指標やニュース機能がコンパクトにまとめられており、初心者におすすめです。

また、みんなのFXのアプリでは、通貨強弱やポジション状況など、オリジナルの情報も充実していますので、合わせて口座開設をしておきたい先です。

みんなのFX

ファンダメンタルズの情報源

ファンダメンタルズ分析をする上でおすすめの情報源はどんなサイトがあるでしょうか?

初心者におすすめの情報源は、FX会社が提供する『ニュース一覧』です。

ほとんどのFX会社では、取引ツールに加えて、会員サイトやアプリ等で為替ニュースも提供しており、それらを読むだけでもファンダメンタルズの情報を収集することが出来ます。

それ以外では、為替やマーケットの以下のような情報サイトがおすすめです。

為替やマーケットの情報サイト

世界最大のマーケット情報サイト「Bloomberg(ブルームバーグ)」です。

米国のサイトですが、日本語のサイトもあり、為替や株などの幅広い情報を無料で入手できます。

 

ブルームバーグと同じくらい役に立つサイトが、「REUTERS(ロイター)」です。

こちらも世界的に有名な情報提供企業ですが、日本語版のサイトがあり、無料で使えるので利用しない手はありません。

記事:【役に立つ】FX情報ニュースサイト・アプリおすすめ9選

ファンダメンタルズ分析のまとめ

ファンダメンタルズ分析とは、グローバルな経済状況や各国の金融政策の動向を分析し、将来の相場を予想する手法です。

反対に、チャートの価格の値動きのみで分析する手法をテクニカル分析と言います。

FXのファンダメンタルズ分析で特に重要な項目は、①金融政策、②財政政策、③経済指標です。

ファンダメンタルズ分析を勉強し、テクニカル分析と一緒に使うことで、FXトレードでより高い勝率を上げることができます。

 

FX初心者の方は、以下の全8記事を読めば、FXで必要な知識を一通り学習できます。

ファンダメンタルズ分析の次は、FXでお金を増やす上で最も大切ともいえる資金管理方法を勉強していきましょう。



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